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賭けから27日目

悠穂。

悠穂

あれ?今日は1人?

蒼が1人で来た。

…!起きたんだね…

声も…戻って来てて…

悠穂

あっ、そっか…

悠穂

俺昨日まで寝てたんだね…

起きてくれて良かったよ…

今テスト期間中でね。

勉強に集中できるように、1人ずつ交代で来ることにしたんだ。

悠穂

そうなんだ、なんかごめんね。

ううん、僕達がやりたくてやってることだからいいんだ。

調子はどう?

悠穂

うん、実はね…

俺は、蒼に関する記憶を思い出したことを告げた。

そっか…それは良かった…

蒼は、なんだか複雑そうな顔をしていた。

悠穂

あ、そうそう、記憶の中で、蒼の他に、2人の女の子と仲良くしてた気がするんだけど…わかる?

2人…多分それは──

悠穂

そっか…まだ思い出せそうにないな…

悠穂

そう言えば俺さ、蒼のお母さんに轢かれたところまでは思い出したんだけど、その後を思い出せてないんだよね。

悠穂

どうなったの?

えっと…

悠穂

お願い。

俺が蒼に、真剣に問い詰めると、蒼は渋々話してくれた。

…聴覚視覚障害を負ったんだよ。

両耳の聴力の喪失、左目の視力の喪失だ。

悠穂

え…?

悠穂

聴覚…視覚…障害…?

右目、隠してごらん。

言われた通りに右目を隠してみると…

悠穂

あれ…見えない……

そう、左目の視力を失ってるから、右目を隠したら見えない。

耳に関しては…悠穂は、昔から才能があったんだ。

絶対音感と振動で音を判別する才能。

事故に遭ってからの10年で、正確に振動から音を判別できるようになってる。

だから、耳は聞こえていないけど、音は聞こえている…

正しく言えば、音を感じ取ってるんだ。

悠穂

そう…だったんだ…

よくわからなかった。

でも、蒼の言うことが嘘だとは思わなかった。

悠穂

じゃあ、声がおかしかったのは?

それは…耳が聞こえなくなってから…

10年前から、ずっと喋っていなかったからだと思う。

悠穂

そっか…

悠穂

まだ…あんまり思い出せてないなぁ…

…今度、アルバム持ってきてみるね。

蒼は、スケジュール帳を確認してからそう告げた。

悠穂

ありがとう。

じゃあ、そろそろ帰るよ。

悠穂

うん、ありがとう。

悠穂

テスト頑張ってね。

ありがとう。

そうして蒼は、病室を出た。

あと…4日しかない…

今日はテスト勉強どころじゃないな…

蒼は、すうあ以外を集めた。

かいあ

話ってなんや?蒼。

アスカ

そうだよ、テスト勉強に集中するために一人一人にしたのに…

悠穂が…少しだけ記憶を取り戻したみたいなんだ。

菜乃羽

悠穂が?

うん、だけど、僕の事しか思い出していないみたいだった。

かいあ

でもそれならええやん。

美結

うん、少しずつ思い出してきてるってことだし…

この前皆に、苗穂さんが自殺しようとしていたってこと、話したよね?

アスカ

うん、かなり思い詰めてたって…

実は僕、苗穂さんを止めるために、とある賭けをしてしまったんだ。

その期限が、あと4日なんだ。

るいと

賭けって…どんな…?

悠穂が1ヶ月以内に記憶を取り戻さなければ、苗穂さんの勝ち、すなわち、苗穂さんが自殺するって…

美結

え…

甘く見てたみたいだ…
どうしよう…

判断ミスだ、とでも言うように、蒼は俯いた。

かいあ

それなら…全力で思い出さすしかないな。

美結

そうだね。

菜乃羽

デザインナイフ突き付ける?

アスカ

菜乃羽のそのネタ久々で逆に安心したよ。

るいと

絶対、悠穂の記憶は取り戻してみせるし、すうあさんは死なせない。

るいと

な?蒼。

皆…ありがとう…

蒼は、少し不安げに、でも、どこか安心した様子で微笑んだ。

ーあとがきー

悠穂

タイムリミットは近づいてくる…

悠穂

かっこよくね?←

悠穂

すこ←←

悠穂

乙つー←←←
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