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【参加型】七つの罪の花は今

第19話 - 第15話　ブラックダイヤモンド

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2025年08月30日

#一次創作

#参加型

#ファンタジー

#宵語り

宵月シノ

フラム

ふーん、なるほどな……。

フラム

『Blast』

フラムとトネールの居場所を中心に衝撃波が生じる。 4人はそれぞれ別方向に避け、攻撃から逃れた。

アンヘル

……一度目は攻撃を喰らうかもしれないけど、二度目はないわ。

アンヘル

君達の思い通りにはさせない！

フラム

……ふうん？

フラム

こりゃまた随分と面白い連中だな。

フラム

それに、大罪の悪魔が地獄を“創った”っつーのも本当らしい。

トネール

だからずっと皆そう言ってるよ……。

アンヘル

よそ見なんてしてていいの？

アンヘル

あっという間に倒しちゃうけど……！

アンヘルはフラムに向かってナイフを投げる。しかし、ナイフはフラムに刺さる前に見えない何かに阻まれてしまった。

アンヘル

……なに、あれ？

フラム

ん？ああ、言ってなかったな。

フラム

オレの能力は衝撃波だけじゃない。

フラム

“空気を操る”能力が本当のオレの能力だ。

フラム

……だから、こんなことも出来る。

アンヘル

……っ！

アンヘルの横を突風が通り過ぎて行く。それは風刃と呼んでも差し支えないような威力を持つものだった。

フラム

ま、だがこれはチートのようなもんだ。

フラム

今回は衝撃波とバリア、それともうひとつの能力以外は封じてやってもいい。

アンヘル

……舐めてる？

フラム

ははっ、そうかもな。

アンヘル

……あたし達のこと、あんまり馬鹿にしないでくれるかな。

フラム

あ？んだよ──

璃小狐泣

『毒蝶〈ポイズン・バタフライ〉』！

その時、何匹もの蝶がフラムの目の前に現れる。それらは羽をはためかせながらフラムに接近していた。

フラムはすぐに剣でそれらを斬り裂いたが、蝶の内の数匹はフラムに触れる。

フラム

ぐっ……。

フラム

……これ、毒か。

フラム

ははっ、本当に面白ぇ奴らだ。
だが、これで──

璃小狐泣

意外と効いてるみたいだね。

璃小狐泣

でも……これだけじゃないよ！

璃小狐泣

チャンス──！

如月幸斗

言われなくとも分かってるっつーの！

如月幸斗

『デヴォア』

蝶で覆われた視界の中に現れた幸斗。フラムに急接近して能力を発動すると、その肉に喰らいついた。

フラム

い”っ……てぇな……。

フラム

本当に礼儀がなってないのはどっちだガキ。

如月幸斗

ガキじゃねぇよ。

フラム

……で？どうだ？

フラム

毒が回った肉はそんなに美味いか？

アンヘル

（あれは……能力……。）

アンヘル

（向こうに注意を向けている今なら行ける！）

今度はアンヘルが接近し、フラムにナイフを向ける。フラムはすぐに能力を発動して自身を守ろうとしたが──

フラムの能力は発動せず、左腕にナイフが刺さった。フラムは一瞬目を丸くするが、すぐにナイフを抜いて投げた。

アンヘル

……やっぱり発動しない。

アンヘル

だからあんまり舐めない方がいいって言ったのに。

フラム

……。

フラム

（空気で壁を作ったはず……。
能力の発動が間に合わなかった？）

フラム

（茶髪は毒の蝶を操る能力。
他に能力を発動したのは……黒髪か。）

フラム

黒髪、テメェの能力か？

如月幸斗

さぁ、どうだろうな。

視界が揺れ、同時に頭痛が襲いかかってくる。毒の効果が本格的に出てきたのか、フラムは頭を抱えた。

フラム

チッ、こんな時に……。

フラム

だが、だとしたら──

フラム

……黒髪、テメェも毒を食らってんじゃねぇのか？

如月幸斗

……フン。

アンヘル

（いける──！）

フラム

……ハッ、オレ達がここで終わりだと思ったか？

フラム

残念、もう1人居んだよ──！

フラム

『Eyes』！

トネール

……『Thunder』

いくつもの“目”が現れ、3人と目が合ったそれらは、ただただ3人を見つめていた。

そして、フラムと違い戦う気配のなかったトネールが能力を発動させる。落雷の音の中、それぞれの意識は暗闇へと沈んだ。

アエル・ルミナ

……邪魔をするでない。

常に仄暗い闇の中でも輝きを放つ槍。ルミナの扱う特殊な武器、「輝輪〈ラディアント・オーロラ〉」の特性である『変形宝輪』によって創られたものだ。

「刺突の槍」は魔物を斬り裂き、塵へと変えてゆく。鋭く、それでいて暖かくまばゆい光が現れては消え、現れては消えを繰り返していた。

アエル・ルミナ

斬っても斬ってもキリが無いな。

アエル・ルミナ

魔物を生み出している元凶がどこかにあるはずじゃ。

クロエ・フニィ

そう……だよね。

クロエ・フニィ

こんな時、シロエが居たら周りを明るくできたのに……。

ステラ・イーリス

明るく……。

クロエ・フニィ

あ、その、シロエの能力が周囲を照らせるものだからで……！

アエル・ルミナ

お前さんは…………。まあ良い。

アエル・ルミナ

某を甘く見るでない。
周囲を照らすことなど朝飯前じゃ。

クロエ・フニィ

そういえば……

クロエ・フニィ

ルミナさんは熾天使……なんだよね？

アエル・ルミナ

その通り。普通の天使とは全くの別物、天使の中でも最高位の存在であるぞ。

ステラ・イーリス

ふふ、熾天使様はお優しいのですね。

アエル・ルミナ

何を言うておる。早く行くぞ。

『変形宝輪』により、「刺突の槍」だった「輝輪」は一瞬にして周囲を照らす光源へと変化した。

アエル・ルミナ

……ほれ。これでどうじゃ？

ステラ・イーリス

凄い……。

ステラ・イーリス

ずっと気になっていたのですが、頭の後ろに着いている輪はどういったものなんですか？

ステラ・イーリス

「輝輪」……でしたっけ？

アエル・ルミナ

これは某の武器じゃ。

ステラ・イーリス

……それだけですか？

アエル・ルミナ

あぁ。

アエル・ルミナ

これ以上は他人に伝えぬと決めておる。

アエル・ルミナ

「輝輪」のような特殊な武器は他人にその特性を知られると弱くなるからのう。

ステラ・イーリス

それは、まだ私を信頼していない……ということですか？

アエル・ルミナ

そうとも言えるかもしれぬな。

クロエ・フニィ

でも……ちょっと気持ちは分かるかも。

クロエ・フニィ

使い方なんかが特殊な武器はそういう傾向にあるよね。

クロエ・フニィ

能力にもそういう部分はあるんじゃないかな。

ステラ・イーリス

確かにそうですね。

アエル・ルミナ

……ほれ、早く調べるぞ。

アエル・ルミナ

某は今武器が使えぬ状態にある。

アエル・ルミナ

もし魔物が出現すれば、お前さんら2人で対処するんじゃ。

クロエ・フニィ

それじゃあ、ルミナさんに探すのをお願いしてもいいかな？

アエル・ルミナ

某にそのような雑用を押し付けてくるのはお前さんが初めてじゃ。

ステラ・イーリス

では、私からもお願いします。

アエル・ルミナ

……良かろう。

アエル・ルミナ

今はそう言っていられる場合でないからな。

ルミナはそう言いながら頷くと、暗闇に潜んでいるであろう周辺の魔物を生成している元凶を探し始めた。

クロエとステラは、周辺の魔物を倒すためにそれぞれ能力を使用する。

クロエ・フニィ

『闇』

魔物

グオオオオオォ！！！

クロエが能力から生成した刀で魔物を斬る。斬られた魔物は、咆哮を上げながら塵となって消えた。

ステラも能力を発動し、糸で魔物を縛り上げた。糸できつく締め付けると、魔物は声すら上げずにがくりと項垂れ、そのまま消えていく。

──すると、突然ルミナが声を上げた。

アエル・ルミナ

ふむ……これか。

クロエ・フニィ

魔物を生んでいる元凶、見つかった……！？

アエル・ルミナ

あぁ。見つかったが……これは……

ステラ・イーリス

……どうされましたか？

アエル・ルミナ

（黒く淀んだ宝石……。
これまた悪趣味なものを。）

アエル・ルミナ

燃やすか……。

クロエ・フニィ

え……！？

アエル・ルミナ

……『蒼焔の思寵』。

蒼い焔が黒に染まった宝石を包み込む。焔が消えた途端、周囲に居た魔物は一瞬にして塵となった。

そして、宝石は焔が消えると同時に、力を失ったかのように落ちてルミナの手元に収まった。ルミナは、それを光で透かして見る。

ステラ・イーリス

それが周囲に魔物を発生させた原因だったのですね。

アエル・ルミナ

あぁ。

アエル・ルミナ

そして今、某が宝石の中の闇を燃やし尽くした。

アエル・ルミナ

ここにあるのはごく普通の宝石じゃ。

アエル・ルミナ

この見た目……ブラックダイヤモンドかもしれぬな。

クロエ・フニィ

ブラックダイヤモンド……。

クロエ・フニィ

名前の通りだね。

ステラ・イーリス

さて、脅威は去りましたが……
これからどうしますか？

クロエ・フニィ

アーゼル達は向こうだよね……。

アエル・ルミナ

……戻るぞ。

アエル・ルミナ

彼奴らの居る方向から、何やら嫌な予感がしておる。

ステラ・イーリス

……確かに、あちらでも魔物が大量発生している可能性がありますね。

ステラ・イーリス

すぐに向かいましょう。

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ルミナちゃん！！！！！！！！戦えて偉いね！！！！！！プライド高いのが垣間見えて最高です🦄🦄🦄 ルミナちゃん宝石に目がないからブラックダイヤモンド盗んでそう… 敵キャラが１番気になるなぁ👀👀👀 こんな盛大に派手に書いてくださりありがとうございます！！！次回も楽しみにしています！！！😁☝✨

いいね、フォロー、コメント等創作の励みになります。気に入ってくださったら是非🙇🏻‍♀️ ここでちょっとした小話ですが、能力や特性は『』、それ以外の固有名詞などは「」で区別していたりします。キャラクターが他キャラクターの発言について話す時なんかも「」です。 15話以前がどうだったかはイマイチ覚えていませんが、今後はこれで統一するつもりです。

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