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2ヶ月後
今日も、会いに行く。 最近は、会う日数を減らして、 メッセージアプリで会話することが 増えている。 減らしたといっても、 3日に1回くらいは 会っているが、 正直、未来さんと出会うまでは、 人を好きになるという感覚は 分からなかった。 だから、僕は未来さんに ただ好きと伝える方法しか知らない。
でも、僕の『気持ち』に 答えてもらったことがないし、 断られたこともない。 どうすればいいのか… 全く分からない。 分からないことといえば、 もう1つある。 最近、メッセージアプリでの 返信の文が やけに短いのだ。 「うん」や「わかった」など… 難しい……
とんとん
創
未来
僕はいつも通り手話で 「こんにちは」という。 最近はスマホを使わなくても、 手話だけで話せるようになった。 未来さんの努力のおかげだ。
……ん? なんだろう、暗い顔をしている、
未来は、勘違いでは 済まされないくらいに 暗い顔をしていた。 そして、創は思いきって聞く。
創
未来はとても驚いた顔をしている。
未来
未来
創
僕は、未来さんが少しでも 楽になって欲しくて、 「うん」と喋る。 未来さんは僕の方を 悲しそうな顔で見ている。 どうすればいいのだろうか、 未来さん何があったの?
未来
……?、 、 あ…そういうことだったんだ、 メッセージアプリの返信が 短いのはそういうことなんだね、 ついこの前までは、打てていたのに、 未来さんの出来ることは、 病気によって どんどん奪われていくのだ。 分かっていたはずなのに、 分かっていなかったのか、
未来
泣きながら、そう表す。 そうだよな、 僕で、こんなにも ショックなんだよ、 未来さんの方がもっと悲しくて、 僕なんて想像出来るはずのない、 苦しみに耐えているはずなんだよ、
創
あー、ちゃんと言えているだろうか、 伝わっているだろうか、
未来
きっと、ありがとうと 言っいるのだろう、
もしかしたら、、、 嫌、想像したくないでも、 もしかしたら、いや、 このままだと、 手話で話すのも 難しくなってしまうので ないだろうか、
今、僕は帰路に着いている。 あの後、未来さんとは少し話して 別れた。 僕はどうすれば良いのだろう。 いや、出来ることは無い。 分かっているのに、 分かっているはずなのに、 何かすれば、 未来さんの奪われてしまったことが 戻ってくるのではないかと 思ってしまう。
いや、出来ること、ある。 未来さんのことを楽には出来ない。 でも、手話じゃなくても 話せたら、 僕が何を言っているのか 分かれば、
創
母親
父親
床の振動が分かる。 きっと、また喧嘩でもしているの しているのだろう、 両親は毎日喧嘩、 きっと、2人は合わないのだろう、 普段なら、自分の部屋に行くが 今日は話したいことがある、
創
父親
母親
母が何か言っている。
母親
父親
創
言えた、 今まではこんな家族が めんどくさくて 言えなかった、 でも、未来さんと話すためには、
母親
母が近付いてきた、
ペチンッ
…、 僕は母に叩かれた。 何か言っているけど分からない。
母親
「あんたは必要ない」 分かってしまった。 そうだよね、 でも、今の僕は 諦めないよ、
僕は自分の部屋に来た。 そして、僕は調べる。 「口話・読話 コツ」 正直、補聴器を欲しいと言っても 貰えないことは分かっていた。 今までも誰かと話したくて、 何度も調べた。 でも、調べる度、難しくて、 諦めていた。 でも、今の僕は違う。 僕は未来さんと話したい。