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愛白

───!!!

愛白

ルイさんが?!

ルイ

ルイでいい

ルイ

そうだ、俺が送った

愛白

ど、どうしてそんなことを…?

ルイ

何か、胸騒ぎがしたんだ

愛白

(……それだけ、なの?)

愛白

(だったら、革命もにわかに信じ難いけど…)

ルイ

信じられないか?

愛白

……はい…

ルイ

でも、無いとは言えないだろ?

愛白

…そうなんですけど

ルイ

なら、言ってやる

ルイ

革命は────

ルイ

近いうちに起こる

愛白

!?

愛白

そんな…?

ルイ

……このままだと

ルイ

「 王 が 死 ぬ 」

愛白

…っ

ルイ

信じられないなら、それでいい

ルイ

ただ……

ルイ

アンタの居場所が無くなるだけだ

愛白

────!

────門限は?

……17時です

今は?

17時半です

何で?

ほ、本を……

買わさ───

何度言い訳したら気が済むの?

私はね、こうして話しているだけで鳥肌が立つのよ

クズ野郎の娘だもの

……

時間を守れない

アンタに居場所なんか無い

出てきなさい

そんなっ……

ごめんなさい、ごめんなさい!!

何でも……しますから……っ

……

はぁ……

早く夕飯作って

……はい

ルイ

……おい、どうした?

愛白

っ……る……

ルイ

あ?

愛白

信じる……信じますから……っ

愛白

棄てないで…棄てないで…………!

ルイ

……

ルイ

───落ち着け

愛白

っ?!

ルイ

いいから、深呼吸しろ

愛白

愛白

……はぁ…

愛白

……ごめん、なさい

ルイ

悪かったよ、俺も言いすぎた

ルイ

…信じてくれんのか?

愛白

……はい

ルイ

そうか

────おーい

ニコラス

探しましたよ、2人とも

愛白

あ……ニコラスさん…

ニコラス

お話は終わりましたか?

ルイ

あぁ、こいつにも協力してもらうつもりだ

愛白

……

ニコラス

琴宮さん、顔色が優れないようですが……

愛白

大丈夫です…

愛白

(最近…頻度が高くなってる…?)

ニコラス

ルイ、その顔はどうしたのですか?

ルイ

あ、まだこのままだった

愛白

愛白

(素顔が見れる……?!)

ルイ

…アンタは見ても大丈夫なのか

愛白

は、はい……

ルイ

刺激が強すぎると思って、初対面では見せなかったんだけどな

ルイ

ほらよ

愛白

───!!

サラサラと揺れる銀髪に

血液よりも紅く輝く瞳

左目は…いや、顔の左側は

黒く、硬い鱗のようなものでおおわれていた

それは美しく、恐ろしい少年だった

愛白

(目が…?!)

愛白

(でも……)

愛白

(やっぱり、人間じゃない…?)

ルイ

まぁ、何もないならいいが……

ルイ

そんな、ジロジロ見ないでくれ

愛白

あっ、ごめんなさい…

ルイ

時に、アンタは何歳だ?

愛白

…えっと、18歳です

ルイ

同い年だ

愛白

え!

ルイ

俺も18だよ

ルイ

こんな見た目でも歳はとるみたいなんだ

ルイ

だから、無理にとは言わないが…

ルイ

楽に行こうぜ

愛白

…う、うん…!

ニコラス

ルイはこんな言葉遣い故

ニコラス

避けられてばっかだったんですよね

ニコラス

なので、仲良くしてくれると嬉しいです

ルイ

お、おい、余計なこと言うんじゃねぇ!

愛白

…ふふっ

ルイ

な、何……

ルイ

アンタまで俺をからかうのか?

愛白

…ごめん、つい

愛白

(気軽に話せるなんて、何時ぶりだろう…)

ニコラス

───それはともかく

ニコラス

1度、イヴィ様に連絡を入れた方がいいのでは?

愛白

あ……そうですね!

愛白

えっと…少し、待っていただけますか?…

ニコラス

はい、大丈夫ですよ

愛白

(イヴィさん、大丈夫かな…)

イヴィ

……

ロック

───なぁ、イヴィ

イヴィ

ロック

イヴィ?

ロック

おーい

イヴィ

イヴィ

……失礼いたしました

イヴィ

何でしょうか、ロック様

ロック

大丈夫か?

ロック

どこか落ち着かない様子だが

イヴィ

イヴィ

ご心配おかけしました

イヴィ

私は大丈夫でございます

ロック

───…嘘だろ、それ

イヴィ

?!

ロック

俺の目を騙せるとでも思ったか?

ロック

何年も隣に立ってきたんだ

ロック

正直に言ってくれよ、な?

イヴィ

……

イヴィ

…正直、ですか

イヴィ

イヴィ

いいえ、辞めておきましょう

ロック

何でだ?

イヴィ

まだ、片付けるべき仕事が山ほど残っています

イヴィ

それに…

イヴィ

私には、貴方様を守る義務がある

イヴィ

今はその役目を遂行するのみです

ロック

…そっか

ロック

また、話してくれよな!

イヴィ

…かしこまりました

バサッ…

伝書鳩

オトドケモノ!!オトドケモノ!!

イヴィ

イヴィ

愛白さんからですか?

伝書鳩

ソウ!!

伝書鳩

ハイヨ!

ロック

…愛白は、何て?

イヴィ

……!

イヴィ

「手紙の送り主と合流しました」

イヴィ

「ドールハウスの時の、ルイという少年です」

イヴィ

「詳しくは、口頭でお話したいので」

イヴィ

「今、そちらへ向かっています」───

イヴィ

だそうです

ロック

良かった…無事そうだな!

ロック

初めてにしてはよくやったんじゃないか?

イヴィ

そうですね

イヴィ

(何事もなくて良かった…)

ロック

後で褒美をやろうか……

イヴィ

ふふ、そうですね

時刻は少し遡る

愛白

───近いうちに…っていうことは

愛白

口頭の方がわかりやすいと思います

ニコラス

なるほど、では今日のうちに帰らなければなりませんね

ニコラス

汽車では多くの時間を取られますし…どうしましょうか

ルイ

……

ルイ

───俺が連れてってやる

愛白

ニコラス

ルイが?

ルイ

あぁ

ルイ

手紙の送り主な訳だし

ルイ

少なからず、隣国にお世話にはなる

ルイ

だったら俺もこのタイミングで向こうに行った方がいい

愛白

なるほど…

愛白

でも、良いの?

ルイ

まぁ、アンタには1度助けられてるからな

愛白

……!

愛白

……ありがとう

愛白

でも、どうやって?

愛白

(汽車より速いとなると……)

ルイ

時に、空を飛びたくはならないか?

愛白

……え?

ニコラス

あ!

ニコラス

ルイ、「そういうこと」ですか?!

ルイ

何だよ、悪いか?

ニコラス

う、うーん…

ニコラス

琴宮さん

愛白

な、何ですか?

ニコラス

高い所は、嫌いですか?

愛白

高い……所…?

愛白

あっ!もしかして……!!

愛白

わ、私を、空に飛ばす気?!

ルイ

まぁ、半分合ってる

愛白

えっ…えっと…

愛白

た、高い所は大丈夫だけど……

ルイ

じゃ、行けるな

ニコラス

…はぁ

ルイ

ほらよ

愛白

え?

愛白

(手……?)

ルイ

繋いでおけ、飛ばされても知らねぇぞ

愛白

えっあ……

愛白

…わ、分かった……

愛白

(──え、飛ばされるって言った?!)

愛白

(そ、そんなに強いの?風……)

ニコラス

では、ご武運を

ルイ

……

ルイ

───舞い上がれ!!

ビュゥッ

愛白

────!!

イヴィ

───おや

イヴィ

随分早いと思いましたら……

イヴィ

なるほど、これは早いわけです

愛白

はぁ……はぁ…

愛白

(とんでもないスピードだった…)

ルイ

……アンタは

ルイ

久しぶりだな

ルイ

ルイだ

イヴィ

改めて、イヴィ・ウォッチと申します

イヴィ

えぇ、素顔を見るのは初めてですね

ルイ

相変わらず、そんな細っこい体で務まってんのか?

イヴィ

……

イヴィ

お気になさらず

愛白

え、えっと……

イヴィ

それで、口頭でお話したいとは?

愛白

……それが………────

イヴィ

─────そんな直ぐに、ですか?

イヴィ

何故……分かるのです?!

ルイ

……勘だよ

ルイ

こう、胸がざわつくんだ

イヴィ

…そんな……

イヴィ

……駄目だ、もうあのようなことは二度と…

愛白

イ、イヴィさん…?

誰のせい?

誰のせいだ?

愛白

────さん…!

愛白

イヴィさん!

イヴィ

イヴィ

…申し訳ありません

イヴィ

私は騎士団に指示して参ります

ルイ

俺たちは何をすればいい?

イヴィ

…愛白さんとルイさんは

イヴィ

ロック様に伝達をお願いします

愛白

は、はい……!

ルイ

待て

イヴィ

何でしょう?

ルイ

そんなに俺を信用していいものなのか?

ルイ

仮にも余所者だろう?

イヴィ

……ロック様から、許可は得ています

愛白

…え!!

イヴィ

ですので

イヴィ

くれぐれも、その首が飛ばぬよう

イヴィ

気をつけることです

ルイ

……分かった

イヴィ

では

愛白

あ……

愛白

(行っちゃった……)

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