おやつの時間前。
三人揃って、皿を持ちながら廊下を歩く。
中国
ほらブリカス!
クロッシュがグラつく持ち方
すんじゃないアルよ!

イギリス
はいはい、直します

イギリス
……中国さん、背の割に
気が短いんだから…

中国
ブリカス~???

ロシア
それで言ったら俺は
「高身長」だし「寛大」かもな

中国
今に見てなさイ、
そのうち追い越すアル。

ロシアを見上げる中国と、
中国の手元を見下ろすロシア。
ロシア
今日は、ワッフル………楽しみだ

中国
ロシア!アナタちゃんと
仕事ってつもりで食うアルよ⁉

イギリス
あは、
毒見に与えられた特権ですねぇ

ロシア
英国、今はコック服だが
またメイド姿見たい。

イギリス
貴方…っ

イギリス
貴方まで私を揶揄う
つもりですか!!///

ロシア
ん、そういうつもりは無い

中国
我はバカにする気
マンマンだけどね?w

ロシア
ただ…本当にメイドに転職すれば
いいと思った――

ロシア
―――ッ…!

ロシア
思い出すだけで恐ろしい、
あの料理の数々……。

ロシア
中国

ロシア
だからオマエは、
料理人に向いていない

イギリス
(……そんなこと、)

イギリス
(自分が一番
分かってますよ…っ)

厳しいが事実だと理解しており、
きゅっと口を閉ざすイギリス。
中国
……イイんじゃない

中国
イイんじゃない、続けても

イギリス
中国さん…?

ロシア
……………なんでだ?

ロシア
英国の得手不得手は
料理長のオマエが
一番分かってるだろう

中国
いやそりゃもうコイツの料理は
最高にヒドいアルよッ!!!!

中国
コイツに火ィ任せたら焦げるし、
途中で指示にない調味料入れるし、
手前の腕のヤバさに気づかないし……ッ

イギリス
………はい。

中国
コイツが居ると、
仕事が増えるアル。

ロシア
じゃあ解雇にすれば
作業もはかどるだろ

ロシア
俺は純粋に、疑問なんだ

中国
アナタのそーいう
効率厨な思考、
嫌いじゃないアル

中国
しかしね、

中国
コイツは料理が
『不得手』であり
『好き』なのよ。

イギリス
………!

イギリス
(気づいて、くれてたなんて)

中国
我はブリカスの上司。
部下の『好き』を阻んでいい
ワケが無い。

ロシア
…オマエ、マジで面倒見良いよな

中国
ッ⁉褒めてもワッフルしか
出ないアルよ!!!!!?///

イギリス
中国さんが私を
フォローするなんて…、

イギリス
嬉しい限りですね。

中国
ブリカスまで何⁉
気持ち悪いアルね!!!!!
