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孤爪研磨.

暗いし危ないから、冬の間はできるだけ送る。

と彼が申し出てくれたのは、衣替えが終わって長袖になったばかりの頃だった

すっかり防寒具が手放せない季節になったというのに、彼はあの日の宣言通り、部活が長引かない限り、欠かさず私を家まで送り届けてくれる

研磨くんいつもごめんね、ありがと。

雪を踏みしめ歩く帰り道

送ってくれるだけでなく、いつからか彼は私の分の荷物を持ってくれるようになった

申し訳ないと思いつつも、恋人扱いが嬉しくて、甘んじて受け入れている

孤爪研磨.

別に。

孤爪研磨.

こういう時くらいしか2人で過ごせないし。

彼はドライに見えて意外と、恋人というカテゴリーに入った私とのことを考えてくれる

部活三昧で付き合ってからデートらしいデートができていないことを気にして、その罪滅ぼしの意図もあるのだろう

春高終わってちょっと落ち着いたらデートしようね!

だから、その気持ちをありがたく受け取って、少し先の約束をする

孤爪研磨.

うん。

隣を歩く彼が小さく笑ってマフラーに口元を埋めたのが分かって、なんだか急に照れ臭くなった

それにしても寒いね…。

手袋すればよかった。

ぴゅう、と風が吹いて思い出した寒さを話題にあげた

孤爪研磨.

いつも直球なのにこういう時は遠回しなんだね。

え?

彼のおかげで空いている両手を擦って温めていると、彼に言われ、意図が分からず困惑してしまった

孤爪研磨.

手、繋ぎたいってことでしょ?

孤爪研磨.

ほら。

えっ、あ、そう、その通り!

彼が荷物を持っていない方の手を差し出してくれた

私の些細な発言を手を繋ぎたいの意思表示と解釈した彼の考察力に驚きつつも、こんなチャンスは滅多にないと慌てて差し出された手を掴んだ

孤爪研磨.

もしかして、本当にただの感想だったの?

そうだけど、気持ちは嬉しかったよ。

推察力高いね。

現代文の点数高そう。

少し揶揄うと、彼がぎゅうぎゅうと私の手を握る力を強めた

いたたた…!

ギブギブ!

ごめんって!

孤爪研磨.

よわ(笑)

すぐに弱音を吐く私を満足そうに鼻で笑った後、手を握る力を緩めてくれた

研磨くん。

でも、手を解かれないことが嬉しくて、きゅ、と今度は私が優しく彼の手を握って名前を呼んだ

孤爪研磨.

なに。

手、冷たい。

いつも以上に優しい声で返事をされたのがくすぐったくて、また、揶揄うように声をかけた

孤爪研磨.

へぇ。

孤爪研磨.

文句言う人とは繋がない。

ごめん、ごめん、冗談!

私が温めてあげるから!

ぱっ、と離されそうになる指を追いかけて捕まえた

孤爪研磨.

きもちわる。

彼女に対して気持ち悪いは酷くない?

抗議しながらも、捕まえた指を絡ませて恋人繋ぎにする

孤爪研磨.

てか○○も人のこと言えないくらい手冷たいんだけど。

彼はその繋ぎ方を厭うことなく、指に優しく力を入れてくれた

こうして繋いだらあったかくなると思うよ。

孤爪研磨.

まぁ、そうかもね。

掌から伝わるじんわりとした温もりが心地よくて、家までの道のりがもっと長ければいいのに、なんて思った

隣で寒そうにしている彼を見てさらに指先に力を込めた

大好きだという気持ちを込めて______

fin.

ハイキュー短編集

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コメント

10

ユーザー

研磨ぁぁ! 主様の一つ一つの表現大好きです! こういうのって、リクエスト大丈夫ですか、…? ダメでも全然大丈夫です! お返事よければ、…

ユーザー

ぁぁあ…最推しでやってくれるとは本当にもう神すぎるよおおお…!!!!🙀💗

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