テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
902
ぴよたろう
377
あの嵐のようなピンチを乗り切ってから、数日後のこと。 オフィスでの俺たちの関係に、小さな、だけど決定的な「ノイズ」が混ざり始めた。
後輩
午後3時。 自席で書類をチェックしていた俺の前に、最近うちの部署に配属されたばかりの、他部署からも「可愛い」と評判の後輩女子が立っていた。 差し出されたのは、俺が一番好きな、少し高めのカフェラテ。
吉田仁人
後輩
顔を赤くして、上目遣いでそう言ってくる彼女。 俺はこういうストレートな好意を向けられるのに慣れていない。
吉田仁人
少し照れくさくて視線を泳がせながら答えた、その時だった。 ガタッ!!! と、隣の席で、ものすごい勢いで椅子が引かれる音が響いた。
佐野勇斗
見ると、勇斗が信じられないくらい仏頂面で立ち上がり、手に持っていた空のペットボトルをゴミ箱に乱暴に投げ捨てていた。
吉田仁人
佐野勇斗
後輩
後輩の子も怯えている。
吉田仁人
俺は苦笑いして彼女を見送ったが、胸の中にざらりとした違和感が残った。
コメント
1件
第6話、読み終えました!勇斗くんのあの椅子を引く音、想像しただけで胸がぎゅっとなりました(笑)「べっつに?」って言いながらペットボトルを乱暴に投げ捨てるところ、嫉妬してるのが手に取るように分かって可愛いですね。主人公が「寝不足だから」ってごまかすのも、なんとも絶妙な距離感。2人の関係に小さなノイズが入り始めた、この空気感がとても好きです。次が気になります!