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恋心(6)

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恋心(6)

1 - 恋心(6)

♥

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2018年08月15日

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夏休みが開けてすぐ

転入生がきた

名前は

秋本江美(あきもとえみ)

転入生がとても可愛くて、恋に落ちた。

夏休み前

雪先生

雪先生

それじゃあ、この後は

雪先生

夏休み明けのことについて話して終わりね❗

片桐紗香

片桐紗香

はーい…

相原哲也

はーい❗

七瀬美魅

は~い😒

萩村蓮斗

はーい❗

松坂輝

はーい😁

雪先生

雪先生

雪先生

………………………、と言うわけで

雪先生

夏休み明けから転入生が来ます😃

七瀬美魅

七瀬美魅

転入生?

雪先生

はい❗

(転入生か…)

休み時間

相原哲也

相原哲也

なあ、転入生って誰か気にならねぇーか?

松坂輝

松坂輝

おう❗

萩村蓮斗

俺も、

そんなくだらない話で盛り上がっていた。

いつもみたいに、誰かの「先生が来る❗」

と言う声で皆、一斉に椅子に座る。

バカみたいにはしゃいで、笑いあって

俺にはこんな友達がいるんだって実感した。

夏休みにはいってすぐ、塾の講習会が開かれた。

外がまだうすぐらい中、自転車のペダルをひたすらこぐ。

適当にコンビニにより、朝ごはんと昼ごはんを買って

夏期講習へ向かう。

その途中、誰かとぶつかった。

相原哲也

相原哲也

……てぇ

秋本江美

秋本江美

…………っ

それが転入生との出会いだった。

初めて見た時は、綺麗な人としか思っていなかった。

名前を聞きたかったけれど、夏期講習に遅れそうなのでごめんなさい

とだけいい、すぐにペダルをこぎだす。

先生の話など全く頭にはいらないまま、今朝のことを考えていた。

本当に綺麗な人だった。

スタイルもよく、顔もタイプだった。

服のセンスもあるし、好かれない人はいないのではないかと思ってしまった。

そんな思出話に浸っていたら、彼女が俺の隣の席に座っていた。

とりあえず、よろしくとだけいい、教科書を開く。

教科書の隙間から、そっと彼女を見る。

本当に綺麗な顔立ちだ。

横顔も綺麗に整っていて、長いまつげかクルンとなって

僕の胸がそっと

ドクンとなった。

胸を焦がすような、そんな思いだ。

明日はどんな顔をするのだろう?

きっと、今日とたいして変わらないかもしれない。

それでもいい。

彼女の隣にいれれば、何もかもどうでも良かった。

次の日

学校に着くと、彼女がすでに登校していた。

恥ずかしい気持ちを押さえながら、黙って隣の席に座る。

自分の席なのに、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

誰もなんとも思わないのに、誰かに見られているのではないかと思った。

周りにはたくさんの人が居るはずなのに、どうしても二人きりのような気がした。

なぜだろう?

どう考えても分からない。

彼女の事を考えるたびに、胸があつくなる。

お祭りで焼かれた、たこ焼みたいに

外側からは普通なのに、割って中を見ると熱い。

心のドキドキが誰かに聞こえそうで、思わず胸を押さえた。

数週間後

彼女は学校に来なくなってしまった。

何が原因なのか、そんなこと誰もが知っている。

美魅達による、集団のいじめだ。

俺は後悔した。

なぜあの時助けなかったのか。

手を差しのべなかったのか。

見てみぬふりをしたのか。

彼女はいじめにあっているとき、表情には出さなかったけど

きっと、助けを求めていたはずだ。

それなのに俺は暢気に友達とお喋りをしていた。

そんな自分を恨んだ。

恨みきれないほどに。

自宅への帰り道。

彼女と初めて会った場所で足がとまる。

もしかしたら、会えるかも。

そんな少しの望みと希望を胸に、その場で彼女を待つ。

しばらくして、俺と同じクラスの

片桐紗香(かたぎりさやか)

がやってきた。

確か、彼女は

(秋本さんと家の方向が一緒って言ってたような…)

彼女に秋本さんを学校に連れ戻してほしいと頼んだ。

すると…

片桐紗香

片桐紗香

し、心配しなくても…私もそのつもりだから…。

そう言われた。

俺は彼女とは反対方向にあるきだした。

明日に向かって歩く気持ちで。

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