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ミウ

(やばいやばい!)

ミウ

(寝坊しちゃったよ~)

ミウ

(いそがなきゃ遅刻だ)

ミウ

(…って、ちょっと待って)

ミウ

(何あれ…)

前の電柱の影…

黒いモヤッとしたものが…

ミウ

うそでしょ…

ミウ

(幽霊…?)

ミウ

(てか、右足だけ…?)

ミウ

(きもちわる…)

ミウ

(遠回りしよ…)

ミウ

(いそいでるのに~!)

ミウ

(もー…!)

ミウ

(ついてきませんように!)

サリナ

で、ついてきちゃったんだ?

ミウ

そうなんだよ~

ミウ

てか、サリナも見えるんだね

サリナ

見えますね~

ミウ

ほかの子には見えてないよね

サリナ

だね

サリナ

誰も反応しないし

ミウ

サリナもこういうの

ミウ

見えちゃう人?

サリナ

ないない!はじめてだよ

サリナ

てか、ミウは幽霊とか

サリナ

見えるタイプなんだね

ミウ

そうなんだよね~、昔から

ミウ

ミウ

引いた?

サリナ

めちゃくちゃ引いた笑

ミウ

ひっど

ミウ

てか、この足見てさ…

ミウ

怖がらないサリナにも

ミウ

たいがい引くんですけど

サリナ

授業中、ずっと見てたら

サリナ

慣れたね

ミウ

慣れるな笑

サリナ

何もしてこないし

サリナ

このままでよくない?

サリナ

みたいな

ミウ

よくはないわ

ミウ

ひとごとだからってさ~

サリナ

あはは…笑

ミウ

笑いごとじゃないっての

サリナ

さて、学校も終わったし

サリナ

この足をどうするか

サリナ

作戦会議を開こうと思います

ミウ

どうした急に

サリナ

「ひとごとだからって」とか

サリナ

言われちゃうとね~

サリナ

頼れるサリナさんアピール?

サリナ

しとこうかなっていう

ミウ

なるほどね

サリナ

まずさ、こいつ足が遅いし

サリナ

ダッシュで走れば

サリナ

逃げられるんじゃない?

そっと振り返ると…

裸足のソレはもたもたと

不器用な動きでついてくる

ミウ

なるほどね。じゃあ…

サリナ

駅までダッシュ!

サリナと私は全速力で

駅まで走った

ソレはペタッペタッとついてきていたが

途中でピタリと止まり

見えなくなった

ミウ

サリナ!サリナ!

ミウ

足、見えなくなった!

サリナ

マジで!?やったじゃん!

ミウ

意外とあっさり…

安心したのも束の間…

ミウ

ミウ

いや、待って待って…アレ

サリナ

うそうそうそ

ミウ

待って待って、キモイ!

サリナ

ぎゃー!!何あの動き!

サリナ

何かの虫みたいな!

ミウ

しゃくとりむし!?

サリナ

分かんない、たぶんそれ!

ソレはものすごい速さで

虫のようにうごめきながら

ぐんぐん近寄ってきた

ミウ

無理!!

パニック状態の私達は

駅まで全速力で逃げた

サリナ

電車で逃げれば

サリナ

さすがに追いつけないでしょ

ミウ

そうかな…

私は足元のソレを見て

うんざりとため息をつく

全力で走ったものの、結局

ソレに追いつかれた私達は

発車直前にソレを投げ捨て

ホームに置き去りにして

逃げる作戦に出た

サリナ

そろそろだよ、ミウ!

サリナ

準備して!ソレつかんで!

ミウ

えぇ…

サリナ

電車の扉がしまる瞬間に…

私はサリナに言われて

しぶしぶソレをつかむと

サリナ

投げる!今だ!

全力で投げ飛ばした

ソレはホームのベンチに

ガツッと当たって横たわり

起きる間もなく…

動き出した電車の向こうに

消えていった

サリナ

よし。これで逃げ切れるはず

その期待もむなしく…

駅に着いた電車の扉に

サリナ

きゃー!!

ベッタリと張り付くソレが

私達を出迎えていた

サリナ

逃げるのは無理ですね

ミウ

あきらめるの、はやくない?

騒ぎ疲れた私達は

ファミレスで休憩がてら

作戦を練り直すことにした

サリナ

てかさ、学校と同じで

サリナ

ここの店員も客もみんな

サリナ

ソレ、見えないみたいだね

ミウ

まあ、本物の死体じゃないし

ミウ

幽霊?だからね

サリナ

じゃあ、警察は無理か

ミウ

無理だね~

サリナ

霊媒師に相談系?

ミウ

う~ん…

ミウ

てかね、今まではさ

ミウ

霊にとりつかれても

ミウ

その霊の未練をはらすと

ミウ

成仏するっていうか

ミウ

消えてったんだよね

サリナ

…ってことはさ

サリナ

ソレも未練をはらせば

サリナ

消えるってこと?

ミウ

う~ん、たぶんね

サリナ

ソレの未練って何?

ミウ

分かんない

サリナ

足~、何が未練か教えろー

右足

…………

サリナ

無視か~い

ミウ

口ないから

サリナ

あ、そうだ。ミウ

サリナ

話は変わるんだけど

サリナ

今日の数学、ワケわかめでさ

サリナ

課題、いっしょにやって~!

ミウ

はいはい、いつもの流れね

ミウ

さくっと終わらせますか

サリナ

やった!

サリナ

さすが頼れるミウさん

ミウ

頼れるサリナさんは

ミウ

どこにいるんですかね~

サリナ

てへ

ミウ

あ~…、お風呂最高…

ミウ

はぁ…今日も疲れたな…

ミウ

(結局、課題は)

ミウ

(ほとんど私がやった…)

ミウ

(たまにサリナといると)

ミウ

(利用されてるなって)

ミウ

(思うときあるけど…)

ミウ

(サリナは可愛いから)

ミウ

(一緒にいると)

ミウ

(私もカースト上がるし…)

ミウ

(利用してるのは)

ミウ

(おたがいさまかな…)

ミウ

てか、足よ、おまえ~

ミウ

お風呂場までついてくるとか

ミウ

ドン引きなんですけど

ミウ

男の足だったら死刑だわ

ミウ

まあ、死んでるけど

ミウ

(てか、よく見るとこの足)

ミウ

(何か書いてある?)

ミウ

(マジックペンみたいな…)

ミウ

(かすれてて読めないな…)

ミウ

(あざ?もあるっぽいし…)

ミウ

(暴行されて死んだのかな)

ミウ

(いじめ…とか?)

ミウ

…てか…ねむい

ミウ

ミウ

ミウ

(んがっ…苦しい…!)

ミウ

(何!?息が…!)

ミウ

ごぼっ

ミウ

(私…!おぼれ…!?)

ミウ

(息…!死っ…)

ミウ

ミウ

がはっ…!はーっ!

ミウ

え?あれ?お風呂のお湯が…

呼吸を整えて前を見ると

風呂の栓のチェーンを

ぐるぐる巻き付けたソレが

空の湯舟の中に立っていた

ミウ

うそでしょ…

ミウ

助けてくれたの…?

ミウ

…なんで?

この作品はいかがでしたか?

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コメント

8

ユーザー

この足…サリナだったりして。。⁇

ユーザー

いい幽霊ぢゃないん?

ユーザー

幽霊?なのに手で掴んで投げられるのか…

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