ガクッ
セント
ッは、はぁ、はぁ…ッくそ、どういう事だ…ッ!!
セント
何故攻撃が一つも当たらない…ッッ!?
ディータ
なんだ、最初の威勢はどうした?
ディータ
もっと、もっと強く来いよ
ディータ
じゃないと俺を殺せないぞ
セント
ふざ…ッける、な……ッッ!!
セント
この俺を、弄んでんじゃねぇ!!
⚠注意⚠ セントって誰や???って思った人は前回の最後ら辺を見てね☆
ディータ
勝負を挑んだのはお前だろう
ディータ
俺はあくまでそれに乗っただけだ
ディータ
対等に戦えると本気で思っていたのか?
セント
きさッ、まぁ…!!!
セント
ふざけるなぁぁぁッッッ!!!!!
ダッ
ディータ
………戦闘中の感情に任せた行動は
ディータ
命の危機を晒す事と同等だ
(武器を弾き飛ばす)ヒュッ、バシッ!!
セント
なぁッ!!?
フッ…
ドンッッ!!
セント
ガ……ッッ…ハッッ!!!??
ドチャッポタポタッ(吐血)
セント
ア"ッ………くッ…そ…ッぉ……
フラッ…ドサッ
ディータ
…………終わりだな
ディータ
メイ、いるな
メイ
はっ、はい
ディータ
約束はしたぞ
メイ
はい……主様の洗脳の気配はもう無いです…
メイ
この御恩、罪、一生を償います
メイ
本当に…ありがとうございました…っ
ディータ
………君はこのまま少し残っていてくれ
ディータ
そいつの目が覚めた時
ディータ
1番謝罪をしたい者が居た方がいいだろう
メイ
え…謝罪…、ですか?
メイ
一体どういう………
ディータ
俺はユカの方を見てくる
ディータ
ここは任せたぞ
メイ
あ、はい…っ!
メイ
謝罪って、一体…誰が誰に……?
バロ
な、なんで……!!
ユカ
なんで?
ユカ
戦闘中に考えること?
バロ
違う!!どうしてお前が俺と対等に戦えてるんだ!!?
バロ
ふざけるなッ!!女のくせに、生意気な…ッッ
ユカ
………その“女のくせに”、って
ユカ
私、嫌い
バロ
うるさいうるさいうるさいっッッ!!!
バロ
こんなはずは無い、そうだ違う!!有り得ない!!!
ユカ
………そりゃそうだよ
ユカ
貴方、さっきからずっと使い魔の力だけを利用してる
バロ
だからどうしたッ!?これが1番強い!!
バロ
この力さえあれば全てに勝つことが出来たんだ!!なのにお前には効かないなんて、こんなの嘘だッ!!!
ユカ
……醜い
ユカ
何故そんなにも勝ちにこだわり自分の過ちに気付かない?
ユカ
本当に、救いようがないね
ユカ
………もう……殺してしまおうか
バロ
ッッ!!!
バロ
ふざけるな"ぁ"ぁ"!!!!
バロ
俺は強いんだッ!皆よりも誰よりも、だからあの方が認めて下さったんだぞ!!?
バロ
お前が俺を殺すだとッ!?ふざけるなクソアマ!!!!
バロ
俺はお前なんてすぐに殺せる!!この俺がお前を地獄に落としてやるッッ!!!!
ユカ
へぇ
ユカ
やれるもんならやってみなよ
ユカ
ほら、私動かないから
ユカ
最大限の力で、かかって来いよ…
バロ
舐めるなよクソガキがァァァァッ!!!!!!!
ダダッ!!
ヒュッッ_
バロ
………………は………?
ユカ
………疑問に思わなかったの?
ユカ
「どうして自分だけ使い魔の力を使っているのか」って
ユカ
「相手の使い魔の力はなんだ」って
ユカ
それが分からなければ、貴方は一生三流のまま
ユカ
…………そっちの使い魔の力は、「身体能力の莫大な上昇」
ユカ
でもよくある力だし、珍しくもないね
ユカ
それに、身体能力という自然体を一気に上げることは身体を壊すことにもなる
ユカ
貴方、そんなことも知らないでこれまでずっと使ってきた様だし
ユカ
それなら使い魔の力も落ちるはずだよ
ユカ
そして、使いすぎた身体はやがて機能しなくなる
バロ
………は…ぁ……ッ?
バロ
何を、言って……
フッ……ガクッ
バロ
……は…ッ!!??
バロ
なんで、力が……!!!
ユカ
私、思ってたんだけどさぁ
ユカ
貴方の使い魔、どうして出てこないの?
バロ
は?
ユカ
もしかして知らない?
ユカ
レア度3以上は喋れるし自由に外と中を行き来できるし、実は外にいる方が主は力を使いやすくなるんだよ
バロ
なん…だ、と……ッ
ユカ
………その様子だと全く知らなかった様子だね
ユカ
悲しいね、貴方も
ユカ
使い魔も…
ユカ
まるで全てを悟ったかのように貴方の使い魔はずっと中にいるよね
ユカ
もう消滅寸前ってところかな
バロ
は……そんなことあるわけ─
ユカ
──あるよ
ユカ
何?使い魔が不老不死だと思ってるの?
ユカ
死なないとでも思ってるの?
ユカ
死ぬよ、使い魔も
ユカ
生き物なんだから、当たり前でしょ
バロ
…………(サァー…)
ユカ
今更使い魔に懇願しようとしたって無駄だし意味無いよ
ユカ
可哀想に……まだ若い使い魔だったのに、貴方のせいで早く消えることになってしまっている
ユカ
本当…
ユカ
醜いね
バロ
…………っ…ぐ…
<……まだやっているのか、ユカ
ユカ
!、ディータ!
バロ
は…ッ
ユカ
え、そっちもう終わったの?
ディータ
あぁ、後はメイに任せてきた
バロ
くそっセントの野郎、何してんだよ…ッ
ディータ
後はお前だけだが……
ディータ
…………今ここで降参するのなら見逃そうと思っていたが、やはり辞めた
バロ
…………
ディータ
お前、使い魔を酷使しすぎた様だな
ディータ
お前の使い魔はもう消滅寸前だ、救いの手が無い
バロ
………っッ…
ユカ
……やっぱり、ディータは気づいてたんだ
ディータ
あぁ
ディータ
最初から少し気になっていたんだが……まさかここまでとはな
ディータ
やはり、こんな腐った奴らに救いなど見せてはならない
ユカ
同意
ユカ
情けはもう、要らない…よね?
ディータ
元々こいつは君の相手だ、俺が判断するのではなく君に任せた
ディータ
好きにするといい
ユカ
ふふ、ありがとうディータ
ユカ
…じゃっ…ジップ、ミュージ
ユカ
おいで
ジップ
はい、主様(同時)
ミュージ
はい、主様(同時)
バロ
なぁ……ッッッ!!!??
バロ
2匹持ちだと!!?有り得ない!!基本1匹しか召喚されないはずだろ!!
ミュージ
………?……主様、この者は一体?
ユカ
ん?あー、世の中を知らないカスって所かな
ユカ
2人には見えてる?
ユカ
弱々しい、あいつの使い魔が
ジップ
……えぇ、見えています
ミュージ
同じく、確認出来ています
ジップ
我が同胞ながら、弱い…ですね
ミュージ
消滅の1歩手前ですが、酷使されていたのですか?あの者に?
ユカ
そう
ユカ
……今は現状をやっと理解したのか解除してるけれどね
ジップ
そこだけは、理解出来たんですね
ユカ
そうらしいね
ユカ
さて、そろそろあいつに終止符を打ってあげようと思うんだ
ユカ
だから、2人の力を借りたいと思っていてね
バロ
(………力だと?何故今更使い魔に確認を取っている?)
バロ
(まさか、今まで使っていなかったとでも言うのか?そんな、馬鹿な…)
ジップ
………僕らは、主様の使い魔です
ミュージ
何を命令されようが、何を頼まれようが、何も疑わずに俺たちは従いますよ
ユカ
………ふふ…嬉しいな
ユカ
ミュージ、貴方が来てくれたことで私はもっと力を増すことが出来たの
ユカ
ありがとう
ミュージ
そんな…!勿体なきお言葉です!
ジップ
主様……
ジップ
いや、主
ジップ
僕、こいつの事嫌い
ユカ
うん、私も嫌い
ジップ
僕の同胞は、今すぐ解放を望んでる
ミュージ
俺たちの力で、解放させてあげたい
ユカ
うん、私もそう思ってる
ユカ
君たちの命、私に預けてくれる?
ジップ
今更だよ、主
ミュージ
勿論でございます、主様
ユカ
………じゃ
ユカ
やろうか
ディータ
(ユカの使い魔、ジップとミュージの力はどちらも同じでは無いが)
ディータ
(2人は姉弟)
ディータ
(似ることもある)
ディータ
(その2人の肝心の能力とは、火と水)
ディータ
(共通能力が、身体能力の向上)
ディータ
(姉弟や家族の使い魔は遺伝子関係で共通能力を持っており、そして個人的能力も所有している)
ディータ
(同じ能力でも2つ同時になればプラスされるのは見ての通り…)
ディータ
(使い魔は使い魔の攻撃でないと完全に消滅することが出来ないのは、やはり厄介だ)
ディータ
(使い魔の自然消滅は恨みを残しやすい…代わって、使い魔の攻撃での消滅となれば綺麗さっぱりと消える)
ディータ
(俺は…その後を知らない)
ディータ
(元の使い魔だけがいる世に帰るのか、生まれ変わるのか、そのまま消滅し存在ごと消えるのか……)
ディータ
……………
ディータ
………まぁ………恨みがこの世に残るよりかは、いいだろうな……((ボソッ…