空鷹

UH60jは東京都を抜け群馬県の総合病院の屋上の近くまできていた。

屋上には医療チームが待機していた。ヘリは屋上に着陸する。同時に、美月と救難員は重症者の女性ともう1人の女性を下ろす。

龍心は妊婦の女性と男の子を支えてヘリを降りる。龍心は看護師に話をかける。

看護師は妊婦を支える。男の子も看護師についていく。

龍心と美月はヘリに乗り込む。ヘリは再び飛び立ち東京都に向かう。

ヘリは再び東京都の上空にきていた。龍心達は次々と生存者を救助していた。

夕暮れ間近のことだった…

ヘリに乗っていたもう1人の救難員 神浦勇儀(かみうら ゆうぎ)

龍心はビルの屋上の女性を見る。

その女性に龍心は見覚えがあった。なぜなら龍心の恋人の姫華だったのだ。

翼は操縦桿を倒しビルの屋上へ向かう。

翼は龍心の瞳をみつめる。翼は頷く

龍心はコックピットから後方に向かう。

美月が龍心に応急処置道具を渡す。

龍心はドアを開ける。

龍心はホイストをフライトスーツの金具に取り付ける。

龍心はゆっくり屋上に降り立つ。ホイストを金具から外す。ヘリはドアを閉め屋上から去っていく。

龍心は去っていくヘリを見つめ彼女の元に駆けつける。

龍心はヘルメットをとる。

姫華は少し混乱している。

龍心は笑顔で頷く

龍心は応急処置道具を取り出し姫華の腕に包帯を巻く。

龍心は応急処置道具から発煙筒を手に取り姫華に渡す。

日は沈み、やがて夜が訪れていた。

辺りには、津波の音とミシミシと軋む建物の音が響いていた。2人は屋上の隅で腰掛けていた。

姫華はギュッと龍心の裾を掴む。

龍心は姫華に向き合う。

龍心は自分の首にかけていたネックレスを取りネックレスの先端に付けていた指輪を外す。

龍心は指輪を手にヒラにのせ指輪を姫華の前に差し出す。

姫華は赤面し恥ずかしそうに…なおかつ嬉しそうに龍心の手のひらの上に手を置く。

龍心は微笑み姫華の薬指に指輪をはめる。

姫華は目を閉じ龍心の肩に頭を乗せ目を閉じる。

龍心は横で眠る姫華を見て微笑みビルの周りを見渡すのであった。