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とある休日、私は悠穂と、デートをしていた。

すうあ

今日はどこ行きますかっ!?

幸せそうで明るい笑顔で私は問いかけた。

失感情症とは思えないほどの明るい笑顔で。

悠穂

『うーん…そうだな…』

悠穂が斜め上を見上げながら考える。

すると…

悠穂

!?

突然悠穂は目を見開き、顔がみるみる青ざめた。

すうあ

悠穂君?どうしたんですk…

疑問に思った私が悠穂の視線を辿ると…

その先には、猛スピードで近付いて来る車があった。

悠穂

(あっ…すうあ危ない…!)

我に帰った悠穂は咄嗟に私を突き飛ばした。

すうあ

きゃっ…う"っ…(ドスッ

私は突き飛ばされた拍子に、壁に頭をぶつけてしまった。

ドーン!!

悠穂は…

突っ込んできた車に轢かれてしまった。

事故から10日

すうあ

悠穂君…!悠穂君っ…!!

病室で寝ている悠穂に向かって泣き叫んだ。

悠穂は、両足と右腕と首を骨折していた。

頭には包帯も巻かれていた。

誰から見ても、とても痛々しい様子だった。

美結

目覚めない…何てことは無いよね…?

かいあ

信じて待つしか無いやろ…

泣き叫ぶ私を苦しそうな目で見つめながら2人が言う。

るいと

悠穂…

そんな状態がしばらく続くと、悠穂がゆっくりと目を開けた。

すうあ

悠穂君!?

ベットに飛び付く。

るいと

悠穂、わかるか?俺だ。

悠穂

る"い"…と"…?

るいとが声をかけると、悠穂はガラガラでしわがれた声を発した。

アスカ

え…?喋っ…た…?

今まで彼の声を聞いたことのなかったその場の全員が驚いた。

かいあ

…悠穂、僕らのこと、わかるか?

驚きを噛み殺しながらかいあが聞く。

悠穂

がいあさんと…美結さんと…アズガさんと…るいど…
あどわ…わがらない…でず…

悠穂は、自分が覚えている人物の名を呼んだ。

すうあ

え…悠穂…君…私…は……?

私の顔はサーっと青くなり、笑顔をひきつらせながら問うた。

悠穂

ずみまぜん…わがらないでず…

私の尋常じゃない絶望具合に申し訳なさそうに悠穂が言う。

菜乃羽

俺と蒼のこともわからないみたいだね…

悠穂…

しばらく、沈黙が続いた。

るいと

…先生を呼んだ方がいいな…

美結

…呼んでくるね…

るいとが、ポツリと呟き、それに美結が応答した。

医者

これは…記憶喪失でしょうね…
いろいろ質問してみましたが、御三方のことを始め、自分が聴覚視覚障害者であることも覚えていないようです。

医者はカルテを見ながら告げる。

すうあ

そんな…

私には酷な話だった。

初めて自分が気にかけた人物であり、アプローチされ、好きになって、楽しく過ごし、初めて感情というものを教えてくれた存在である悠穂君が私のことを忘れてしまったというのだから。

かいあ

どうして悠穂は喋ることができてるんやろか…

かいあが素朴な疑問を口にする。

菜乃羽

さっき先生も言ってたことだけど、自分が聴覚視覚障害者だと知らないから喋っていられるんだと思う。
音が聞こえているから、見えているから、障害を持ってるって気づいてないんだと思う。

アスカ

なるほどね…

菜乃羽の仮説にかいあとアスカは納得する。

すうあ

っ……

菜乃羽

すう…!

私は崩れ落ち、菜乃羽がそれを支える。

かいあ

でも、何で3人のことだけ覚えてないんやろ…

その問いかけには、誰も答えることが出来なかった──

澪彩

はい

澪彩

第2幕はシリアスな展開となりました。

澪彩

悠穂はどうなってしまうのか

澪彩

すうあは立ち直ることが出来るのか…

澪彩

それでは乙れい

恋を、感情を、教えてください〜第2幕〜

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