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10件
グロ大好きな人にとっては最高でした…主人公ちゃんが☆☆☆れちゃった所だけで怖かったのに最後で死にそうになりました…👏🏻
上手いですね…!
大好きだった彼に 振られちゃった
この3ヶ月 彼のためにと いろいろ頑張ってきたのにな
ちょっとの間だったけど 仕舞っていた思い出を 整理しようかな
そう思って 押し入れを開けたときだった
雪菜
そこには見覚えのない
制服姿の小さい人形が 座っていた
着せ替え人形くらいの サイズだろうか
ちょっと気味が悪いし 机の下の写真から整理しよう
そう思った次の瞬間
ユキナ
わたしがさっき口にした言葉が 後ろから聞こえた
雪菜
振り向いたわたしの目は 人形のそれと合わさってしまった
ユキナ
たしかに人形の唇が動いた
雪菜
ユキナ
わたしは手をふるわせながら しかし押し入れの戸を閉めようと
人形の方へ手を伸ばした
すると
ぴろりーん と人形の方から音がした
ユキナ
ユキナ
ユキナ
ユキナ
わたしは口をぽかんと開けたまま それを聞いていた
雪菜
ユキナ
人形は オウムがセリフを真似するように
わたしの言葉を繰り返した
雪菜
ユキナ
わたしはそれがなんだか 楽しくなってきた
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
わたしはそんな冗談めいた あそびを繰り返すうち
少しだけ前を向けた そんな気がした
結月
結月
ひな
ひな
ひな
結月
結月
結月
ひな
結月
結月
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ひな
ひな
ひな
結月
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ひな
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ひな
ひな
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ひな
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ひな
結月
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ひな
結月
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
わたしは違和感のある会話に しっくり来ないと感じながらも
ユキナちゃんとの会話を 楽しめていた
部屋を出る時にふと ユキナちゃんのほうを向くと
変わらない表情で わたしを見ていた
ゆっくりと 部屋のドアを閉めた
雪菜
りょう
りょう
雪菜
りょう
りょう
雪菜
雪菜
雪菜
りょう
りょう
雪菜
りょう
雪菜
雪菜
雪菜
雪菜
雪菜
雪菜
りょう
りょう
りょう
りょう
雪菜
雪菜
雪菜
雪菜
りょう
りょう
りょう
雪菜
雪菜
雪菜
りょう
りょう
りょう
そこで担任が教室に入ってきた
わたしたちはめいめい 着席する
狭川
狭川
狭川
狭川
狭川
狭川
教室はざわめく
だがいちばんざわめいているのは
わたしの心だろう
だって秋川宗次郎くんは
わたしが別れたばかりの 元カレだったからだ
ひな
結月
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結月
結月
結月
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ひな
ひな
ひな
ひな
結月
ひな
ひな
結月
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
結月
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ひな
ひな
結月
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ひな
結月
雪菜
わたしは元カレの 家を訪れた
出迎えてくれたのは
ずいぶんとやつれた 彼のおかあさんだった
秋川すみれ
秋川すみれ
雪菜
秋川すみれ
秋川すみれ
雪菜
秋川すみれ
秋川すみれ
秋川すみれ
秋川すみれ
雪菜
秋川すみれ
秋川すみれ
おかあさんは目をかっとひらき
いきなりわたしの両肩を掴んだ
細い身体からは 想像もできないほど強い力で
雪菜
雪菜
秋川すみれ
秋川すみれ
わたしは怖くなって
彼女の両腕を振り払うと
逃げるようにその場を あとにした
結月
結月
ひな
結月
結月
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ひな
ひな
結月
結月
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ひな
ひな
ひな
ひな
結月
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ひな
結月
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雪菜
わたしは息を切らしながら ベッドにへたりこんだ
雪菜
ユキナ
押し入れのほうから 声が発された
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
ユキナちゃんは淡々と わたしの言葉を繰り返した
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
わたしの言葉を繰り返す ユキナちゃんに
言いようのない虚しさを 感じてしまった
雪菜
ユキナ
わたしはユキナちゃんのすぐ近くに 歩み寄ってから
やさしくユキナちゃんを撫でた
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
自然と笑みがこぼれた
ユキナちゃんは わたしをいつでも癒してくれる
天使のような存在
なのかもしれない
にこっと笑いかけると
なんだかユキナちゃんも そうしてくれているみたいだった
りょう
雪菜
りょう
りょう
雪菜
雪菜
雪菜
りょう
りょう
りょう
りょう
りょう
雪菜
りょう
りょう
雪菜
雪菜
雪菜
雪菜
りょう
りょう
りょう
りょう
雪菜
雪菜
りょう
りょう
あのあと
鏡を覗き込んで 目に変なところがないか見た
別に変な部分が あるわけではないけれど
言われてみれば少しだけ 黒目の色が薄くなったような気がする
でもそれ以外は正常だ
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
だが りょうの指摘した 「おかしい部分」は
依然としてわたしの意識の底に 黒い影を残していた
ひな
ひな
結月
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ひな
結月
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りょう
りょう
雪菜
りょう
雪菜
わたしは 右手をりょうのまえに掲げた
りょう
雪菜
りょう
りょう
りょう
雪菜
りょう
りょう
りょう
りょう
雪菜
りょう
りょう
りょう
わたしは自分の右腕をみつめる
なんだかいやにつやつやしている
まるでマネキンみたいな へんな色だ
まさか これはユキナちゃんが
わたしになにか はたらきかけているのか
わたしは意を決して ユキナちゃんの前に立った
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
雪菜
ユキナ
ユキナちゃんと一緒にいたかった だが恐怖には抗えない
ユキナちゃんの髪を掴んで もう片方の手で胸部を掴む
ゆっくりと引っ張る
するとスポンと いとも容易く首が 胴体から離れた
それと同時に 表面のコーティングが ぼろりと剥がれた
こうなったら…
わたしは手も足も引き抜いて
まとめて黒いビニール袋に入れて ひとまずその場に置いた
するとそのビニールの中から 不気味な声が聞こえた
ユキナ
ユキナ
ユキナ
わたしは全身を震わせながら
ゆっくりと後ずさりした
するとなにかに足を取られて
倒れてしまった
雪菜
雪菜
わたしは信じられないものを 見てしまった
それは下半身のない 宗次郎だった
宗次郎
雪菜
ちょうど臍のあたりから 下半身が無くなっている
いかにも引きちぎられたかのような 傷口から
赤黒くぬめぬめした 血糊がしたたり
部屋のフローリングに 絵の具をこぼしたような
饐えたにおいのする 血溜まりが広がっていく
宗次郎
宗次郎
電流のような痺れが バチッと全身に走る
身体から一切の力が抜けて
後ろ向きに床に倒れる
雪菜
雪菜
呼吸をすることだけは 許されているようだ
それと視界は明瞭で 血の匂いもはっきりと分かる
後頭部にじんわりと広がる痛みも 決して消えようとしない
宗次郎
宗次郎は両手を器用に使って しゃか、しゃかと 音を立てて わたしの方に這いずってくる
雪菜
わたしの顔をのぞきこむ 宗次郎の顔は
見違えるようにやせ細り その目は飛び出んとばかりに 見開かれていた
唾液なのか血なのか分からない ねばっこい体液が わたしの額に零れる
宗次郎
雪菜
必死に弁明しようとしても 言葉が出てこない
宗次郎はまたしゃかしゃか 音を立てながら
わたしの机のある方へ向かった
宗次郎
目で追う
宗次郎は机の引き出しを開き 床に中身をぶちまけた
散乱したもののなかには わたしが処分していなかった
宗次郎と撮った写真があった
宗次郎
雪菜
しかし宗次郎は
そんなの知ったことかと 言わんばかりに 写真を無視し
1本のカッターナイフを 手に取った
しゃかしゃかと 血の上を滑りながら
宗次郎はわたしの目の前に 戻ってきた
雪菜
カッターナイフの刃が カチカチカチと出てくる
宗次郎
宗次郎はそれを見せつけるように わたしの目の前にかざす
するとその真横に 切っ先を当てにカッターを動かす
雪菜
激痛が皮膚を貫いた
そこからいとも簡単に しかし耐え難い痛みを伴って
刃が埋もれていく
雪菜
そこで一旦刃が引き抜かれた
刃にはねっとりとした血が からみついていた
宗次郎
宗次郎は さらにその下部 頬のあたりに
ゆっくりと刃を近づけた
雪菜
雪菜
ズブズブと入り込んでいく切っ先 少しずつ角度を変えながら
皮膚にめり込んでいく
口腔の内部にも 血の味が浸透していく
雪菜
自制のきかないうめき声が 喉からしぼりとられるように出る
もう一度カッターナイフが 引き抜かれた
宗次郎
切り口がじくじくと痛み 出血しているのが分かった
雪菜
雪菜
しかし無常にも カッターナイフは首に宛てがわれた
そして刃がはいった
しかしこれでいいのかもしれない
一思いに死ねるなら それでいい
一瞬だけ これまでの人生で 楽しかったことたちが
頭のなかに蘇って消えた
カッターは皮膚のいちばん表面の部分
頸動脈に達する前までの部分を
ゆっくり滑っていった
雪菜
宗次郎はカッターナイフを抜くと
それをどこかに放り投げ
その手を傷口に当てた
雪菜
指が皮膚の下に潜り込んで
奥へ奥へと表皮のしたでうごめく
焼けるような激痛に もう声も出ない
ただおぼろげな意識が じくじくと痛みを拡張するだけだ
ミカンの皮でも剥くかのように
切り口がビリビリと剥がれていった
痛みは首から上部へ 顎へ、唇へ 破裂しそうな痛みを伴って 少しずつ膨れ上がる
もう声さえも出ない
宗次郎
宗次郎の声ならざる声が いつまでも耳に ざらつくように響いていた
4月2日、筑波雪菜さん(16)が 自宅で変死しているのが発見された
原因は出血多量によるショック死と 思われるが
四肢はバラバラの状態で発見され
頭部は顔の皮膚を すべて剥がされた状態で 発見された
なお物置には
同じく四肢を もぎ取られた状態の 人形が入った袋が発見され
事件と何らかの関係がある 可能性が高く
慎重な捜査が続けられている
結月
結月
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ひな
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ひな
ひな
Fin.
この物語はフィクションです
なお、kemuさまの楽曲 「拝啓ドッペルゲンガー」とは なんらの関係もありません
また本作はその楽曲の関係者の方々に 是認されたものではなく あくまでオリジナルの チャットノベルです
最後までお読みくださり ありがとうございました