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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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見知らぬ桃色の髪の少女

……

俺はめちゃくちゃ困惑していた。

どうしてかと言うと……

クラスに分けられて落ち着いた後、先生に指示されて、元々組まれてあったであろう三人組の分けられたのだが……

俺と組む奴が、そもそも一人しかいないのと、その一人は俺の目の前に来ては何も話さなかったからだ。

お前、名前は?

見知らぬ桃色の髪の少女

……人に名前を聞く前に、自分の名前を言うのが常識じゃない?

そうだな、俺の名前な千輪亙。能力は知らん

見知らぬ桃色の髪の少女

は?知らない?

俺は今の現状を話したが、呆れられてしまった。

まぁ確かに、自分の能力を知らずに来る奴はいないだろうな。

知らない。で、お前の名前と能力は?

如月優奈

……私は、如月優奈。能力は……

言いたくないならいいぞ、結局後で知ることになるからな

如月優奈

……ならそれでいい

優奈は少し躊躇っていたので、俺はそう言ってあげた。

で、後もう一人はどこにいる?

如月優奈

うーん、多分だけど、千輪さんの後ろにいるね

ん?後ろにいる?

優奈がそう言うので振り返ってみると……

見知らぬ緑髪の少女

こんにちは!

俺の心臓が少しだけドキッとした。

……本当に後ろにもう一人、元気な子がいた。

俺がこんなにビックリしたのはいつぶりだろうか……

古明地こいし

私の名前は古明地こいし!能力は今見た通り、ただ人からの認識が超絶薄くなるだけだよ!

能力と性格が見合ってないだろ……

古明地こいし

よろしくね!亙君に優奈ちゃん!

こいしはちゃんと話を聞いていたようだ。

どうやら、この三人で今後過ごしていくようだ。

正直……不安要素が大きいな…

一人は正直使えるかわからない能力、もう一人はどんな能力か知らない、そして俺も知らない……

あれ?これ結構まずいんじゃね?

まぁ、たとえ二人が使えなくても俺が使えるようにするだろうがな……

そんな感じで話し合いながら、数分後……

俺らは校内の体育館のような場所に集められた。

また何か話すのか……と、少し嫌な気持ちになっている時だった。

教師

これから君たちには、Sクラスと戦ってもらうよ

俺らのクラスの全員がどよめいた。

モブブンブン

ど、どうして俺らが、Sクラスの強い奴らと戦わないといけないんだよ!?

一人の男子がそう先生に訴えかけると……

教師

そんなのお前らが雑魚だからに決まっているだろ

教師

お前らは正直、この世界にはいらないゴミ同然だ。

教師

だからSクラスの奴らと戦い、己の惨めさに震えろ、そして生まれ変われ

教師

これなところで挫折をして家に帰りたいのであれば勝手に帰れ。そいつが能力で暴れようが、所詮はここで落ちた雑魚だ。容易に対処はできる。

教師

だからこの世界に必要とされるものになるんだ

……俺たちはそんなことを言われたが、乗り気になっている奴は一人も存在しなかった。

それもそうだ、だって今言われたことは、ボコボコにされろと言われているようなものだ。

……だが俺だけは違うだろうな。

今からSクラスの生徒と戦うことができることに、楽しみという感情が溢れ出してきた。

この世界なら俺をもっと楽しませてくれるはずだ。

俺がそんなことを考えていると……

古明地こいし

わ、亙君……やばくない!?

驚きの表情を見せたこいしが、俺の腕を掴んでいってくる。

こいつ、スキンシップ多いな……

ちなみに優奈を見ると、何も考えていなさそうな顔をしてボーッとしていた。

このグループ本当に大丈夫かよ……

お前、バレなさそうだし、大丈夫なんじゃないか?

古明地こいし

そんなわけないよ!だってSだよ!?さすがの私でも認識されちゃうよ!

じゃあ、見つかったら素直に攻撃するか、攻撃されるか判断するしかないな。

古明地こいし

私は絶対に後者ですね……

ガクッと膝をついて悲しそうにするこいし。

まぁ殺されたりはしないだろうし、大丈夫だろうな。

俺はそんな甘い考えを持っていたまま移動した。

博麗霊夢

ん?あら、最低ランクの中でも最低の三人の一人だったのね、あなた

……まさか、こいつが相手になるとは思いもしなかった。

もしかして俺らって……能力が雑魚い底辺三人なのか?

……あれは能力としての強さだ……

俺らは別の部屋に移動させられた。

すると先生であろう声が聞こえてきた。

教師

えー、それでは、博麗霊夢対千輪、古明地、如月の試合を始める。

教師

なお、両者どちらかの全員が戦闘不能な状態になれば、その時点で終了となる。

教師

では、開始

そうして、突然戦闘が始まった。

さぁ、博麗はどう戦ってくる……始まった瞬間、博麗の姿が見えなくなった。

それと同時に、俺の身体は突き飛ばされてしまった……

……どうして?

どうして俺は優奈に突き飛ばされた?

倒れる瞬間、俺は優奈を見ると……鈍い音と共に!優奈が壁に打ち付けられていた。

博麗霊夢

まずは一人……

嘘、だろ?あの一瞬であの距離縮めてきたのか?

俺らと博麗の立つ距離はだいぶ遠かったはず……

……これがSランクの力か……

いいねぇ!楽しくなってきた!

前の世界よりもだいぶ楽しめそうだと、この時点で確信できた。

先生は博麗を含めて三人ほど、機械を壊した奴がいると言っていたはずだ……

じゃあ、三回も楽しめるな!

まぁ、今はそんなことは置いておこう。

それよりも、博麗も凄そうだが、優奈は何だ?

あの瞬間反応できたってことは……危機察知…もしくは少し未来が見える程度の能力だろうな。

確かに未来が見える程度としたら、1秒の未来しか見えないとかなら、あってもないようなものだからな……

そもそも、なんで弱い同士で組まされないといけないのか。

俺はそう思いながら、戦闘態勢に入る。

もう俺ではこいしの姿は認識できていない。

博麗霊夢

次はあんたね

俺の耳元で声が聞こえてきた。

それなら……ここ!

俺は適当に腕を振るうと、たまたま攻撃を止めた。

博麗霊夢

……たまたまでしょ

博麗!ちょっと待ってくれないか?

俺はすぐに口にして博麗の動きを止めた。

正直これで止まってくれるとは思わなかったが……止まってくれた。

博麗霊夢

何?最後に言っておきたいことでもあるの?

俺は殺されるのかよ……

ちょっと能力使わせてくれ。まだ一度も自分の能力使ったことないんだよ

俺がそんなふざけたようなことを言うと、もちろん博麗は……

博麗霊夢

は?何言ってんの?どうせあんたのへぼ能力使ったところで、状況は変わることないし、さっさと私にやられなさい!

古明地こいし

えい!

博麗が俺に向かってくる瞬間、こいしが唐突に出現した。

こいしは博麗にパンチを入れたが、普通に止められて一瞬で気絶させられてしまった。

博麗霊夢

二人目……

……弱すぎだろ。

まぁでも、何となくそんな気はしていたし……時間も稼いでくれたからいいか。

俺は能力を何となく発動させた。

すると、一瞬だけ俺に何かがまとった気がした。

……なるほどね〜……うーん……

博麗霊夢

……能力を発動したみたいね

お、気づいた?お前は俺の能力を当てれるかな?

博麗霊夢

あんたのへぼ能力なんて、知らなくても勝てるわよ

博麗霊夢

あんたで最後よ!

博麗はそう言って、また姿を消した。

正直、博麗の能力はよく分からない……だが、どこからかは絶対に攻撃をしてくることだけは誰でも分かる。

……博麗、博麗、どっかで……うーん、なるほどね〜

俺は何となく、ここだろってところに手を広げる。

すると、博麗の拳が収まった。

博麗霊夢

………

なるほど……理解したぞ、よし!

……この辺で引いておくか、痛い目には遭いたくないし。

なんか博麗も、めっちゃ怒ってる気がするから……

俺は少し後ろに引いて、おそらく先生が見ているであろうカメラの位置のここに……

博麗がとどめをさしにきたので、俺は喰らったフリをした。

俺は軽く壁に打ち付けられたが、気絶はしていないので、博麗が怖い顔で追撃をしようとしてきたから…

はい!降参、降参しまーす!もう動けません!

俺は大きな声で先生に聞こえるように言った。

俺がそう言った瞬間、博麗の拳は動きを止めた。

あぶねー、喰らうとこだった……

博麗霊夢

……何なのよ……

博麗はそんな言葉をこぼしては、背を向けて出ていった。

その代わりに救急の人が入ってきたのだった。

酔っ払った橙色の髪の教師

やはりこうなったか。所詮はEランクだ、最初からこうなることは君もわかっていただろ?

教師

……まずここでお酒を飲むのをやめてくれませんかね?

酔っ払った橙色の髪の教師

無理だ。酒は私の命だ。一生手放さん!たとえ生徒の前であろうとな!

教師

……そうですか

教師

確かに私も予想していた通りでした。でも……

酔っ払った橙色の髪の教師

でも?

教師

あの男、千輪亙だけは何か違いますね……

酔っ払った橙色の髪の教師

確かに、博麗の攻撃を二度も止めていたな、だが、たまたまぽかったぞ?

教師

……たまたまであんな人間離れしたことできるわけないですよ

酔っ払った橙色の髪の教師

まぁ、そう言う能力なんじゃないか?たまたまを起こす程度の能力的な

教師

……そんな変なものではないとは思いますが、彼がこれからどのように上がってくるのか楽しみですね

酔っ払った橙色の髪の教師

そうか。じゃ、後は引き続き頑張ってくれよ

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