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あなたは彼氏候補にもなりません!

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あなたは彼氏候補にもなりません!

24 - あなたは彼氏候補にもなりません!

♥

123

2019年11月09日

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夢を見た

その夢は半年前ある男の子と初めて会った日の事

ベランダに締め出されて学校中の有名人になったこと

脅しに行ったはずなのに、キスしているみたいの写真撮られて逆にあたしが脅されたこと

お弁当やクリスマス

お泊り、いろんなことがあった

あれ、でもなにか忘れてる

誰だっけ。思い出の中にいるあたしの大事だと思う人

思い出せない。顔にもやがかかったように

…な…!

か…で…!

誰かが呼んでる

声のする方に歩く

一体あたしを呼んであなたはだれ?

花奏

ん…

須崎君

あ、目さめた?

夢の光に導かれて目を開けると、そこには…

心配そうにあたしの顔を見る須崎君が

花奏

す…ざきくん?

須崎君

うん

花奏

ひよりちゃんと沙友里は?

須崎君

2人ともさっきまでここにいたんだけど

須崎君

涙で顔ぐちゃぐちゃになってて

須崎君

島袋君が花奏ちゃんが起きた時に涙でぐちゃぐちゃだったらびっくりするからねって

花奏

そうなんだ…

なんだかその状況が想像できて。2人に申し訳ないことしたな…なんて

あれ、ここにいるのは須崎君

でもあの時の倒れた時の懐かしいあの感覚は…?

あれはあたしの錯覚だったのだろうか

不覚にも澤本君と須崎君を間違えてしまうなんて

須崎君

頭痛くない?

須崎君

体調はどう?

花奏

うん、まだ全快ってわけじゃないけどだいぶ楽になったかな

なんかいつも須崎君に迷惑をかけている気がする

変なとこばかり

花奏

あの、須崎君

須崎君

ん?

花奏

ここまで運んでくれてありがとう

倒れたはずなのに不思議と体はいたくないってことは倒れるときにとっさに支えてくれたんだろう

素直にお礼は言わなくちゃいけないと思った

だけど

あたしのありがとうという言葉はすんなり受け入れられず

須崎君はさっきまでの笑みが消えてなぜか困ったような顔をしていた

花奏

須崎君?

須崎君

あ、うん

須崎君

どういたしまして

ぎこちない返事の仕方

何かを言いたそうだけどそれを言うか迷っているようなそんな感じ

そしてその場から逃げるように

須崎君

水分欲しいんじゃない?

須崎君

俺なんか買ってくるわ

なんてわざとらしく保健室を出て行った

須崎君がいなくなり一息つこうとした瞬間

バンっ!

沙友里

花奏!

ひより

花奏ちゃん!

扉が壊れてしまうんじゃないかってくらいの勢いで二人がとびこんできた

扉壊れてないかな…?

沙友里

大丈夫なの?!

ひより

ごめんね!うちら花奏ちゃんの体調の事全然気づいてあげられなくて

花奏

大丈夫だよ

花奏

それにこれはあたしの自己管理がしっかりしていなかっただけだから

ひより

よがったよおおおおおお

沙友里

心配したんだから…!

ぎゅっと2人抱き着かれてよしよしと頭をなでる

花奏

そういえば島袋君は?

沙友里

女子たちの話に男がいたらだめでしょって外でまっていてくれてるの

花奏

そうなんだ…

ひより

ちなみに沙友里が号泣してびっくりしてて慌てて沙友里の彼氏呼んできてたよね

沙友里

島袋君も先輩もあんなに慌てているの初めて見た

ひより

確かに

花奏

え?沙友里の彼氏さんも外にいるの?

沙友里

わかんない、先に帰ってていいよとは言ったけど

いやいや、絶対に2人して寒い廊下で待っているはず

花奏

2人ともあたしは大丈夫だから彼氏さんたちのところに行きなよ

花奏

こんな寒いのにろうかになんていた風邪ひいちゃうよ

沙友里

で、でも花奏はどうするのよ

ひより

そうだよ!

花奏

あたしは大丈夫だよ!

にこっと笑って2人を見るけど2人は納得のいっていない様子みたいで

ひより

だめ!

ひより

今日は暴走族の姫という権限を大いに使って花奏ちゃんを家に送るって決めたの!

沙友里

そうそう

そんな恐ろしいことをサラッと言っているけど、これ以上めいわくはかけられないし

花奏

大丈夫だってば

花奏

それにお母さんに言えば迎えに来てくれるだろうから

花奏

今日の埋め合わせはまたするからね?

沙友里

花奏…

ひより

ほんとにいいの?

花奏

うん!

花奏

逆に今バイクなんて乗ったら酔っちゃいそうだし

ひより

ふふっ、確かに

沙友里

じゃあそろそろ花奏の救世主が帰ってくることだし

沙友里

うちらはいなくなりますか

ひより

そうだね

もう!なんて言って笑って2人はドアに手をかけたところで、ふとあの事が気になった

花奏

ねえ

沙友里

ん?

ひより

どうかした?

花奏

あのさ、あたしをここに運んでくれたのって須崎君でいいんだよね?

2人は顔を見合わせて気まずそうにあたしを見る

沙友里

それ、彼がそう言ったの?

花奏

え、うん

ひより

そっか

ひより

あの時ね

ひより

花奏ちゃんが倒れた時間一髪で須崎君が受け止めたんだよ

花奏

そう…

なんか2人の様子が気になるけど、やっぱりあの時澤本君がいた気がしたのは気のせいだったのかな?

沙友里

どうしてそんなこと聞くの?

花奏

…なんか倒れた時懐かしく思ったというか

花奏

安心したというか

花奏

ばかだよね、そんなことないのに

シーツをぎゅっと握って涙をこらえる

ひより

花奏ちゃん…

花奏

ごめんね!

花奏

引き留めて、じゃあまたね!

沙友里

うん

ガラガラ

沙友里たちが出て少し外で話声がして須崎君が保健室に入ってくる

須崎君

じゃあそろそろ帰る?

花奏

うん、そうだね

須崎君

送ってくよ

花奏

へ?

その言葉にフリーズしていると須崎君はあたしの荷物を持ってさきにすたすた歩いてしまってる

花奏

え、ちょ、まって!!

結局須崎君に家まで送ってもらって、早く治すために早めに寝ることにした

ベッドにはいって目をつむると見えてくるのは沙友里やひよりちゃん、そして須崎君のあの表情

まるで何かを隠しているような

でも何を隠しているか、ばかなあたしにわかるはずもなく気づいたら眠ってしまった

あなたは彼氏候補にもなりません!

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123

コメント

3

ユーザー

ですよね!

ユーザー

私もそう思います! 澤本くんだったらうれしいな!

ユーザー

本当は蓮くんが運んでくれたんじゃ...?‪w

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