テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
290
#カントリーヒューマンズ
めんだこ
415
コメント
1件
うわ、第2話もすごく良かった…! 組織内のピリついた空気がひしひし伝わってくる。ナチスの「分からない」っていう返しと、その後ろ姿から滲む迷い――あれ、すごく胸に刺さった。医療員として完璧を求められてるのに、戦闘も任されちゃう負荷とか、ソビエトが思わず「絶対に守る」って口に出しちゃう距離感も良い。周りが「2人の時間」って勘違いしてるのも、微笑ましくて複雑。この2人の関係、どう育っていくのか本当に楽しみ。次が待ち遠しいよ!
ソビエト
ナチス
カシラ、というのはここの組織のトップのこと。
医療員兼情報統制のナチスが 戦闘員、ソビエトを呼びに来たようだ。 その声は冷たく、味方に対する物では無い。 空気が張り詰めて少し息苦しい位に。
ソビエト
ナチス
ソビエト
無言のまま、その後ろ姿へと着いて行く
確かにそこに居るのは味方。 それでも、好まれている雰囲気は無い。
ナチス
コツコツ、タッタッ。 今度は2人分の足音が、廊下に響く。
ソビエト
ナチス
戦闘員はその表情筋を動かさぬまま話しかける。
一方でまた医療員も、後ろを見ない。立ち止まらない。
ソビエト
ナチス
道を極めるなら、冷徹であり、情を持つな。 それがここの敵に対する掟。 医療員はそれを厳守し過ぎている。
味方にでさえ、気を許さない。
ソビエト
ソビエト
ナチス
医療員は無言のまま、歩く。 戦闘員は待つが、帰ってくるのは足音だけ。
コツ…コツ…タッタッ。 先程と医療員の足音は変わらない。 ただ、戦闘員だけがその答えを待っている。
ナチス
ソビエト
カシラがいる部屋、目前にしてやっと帰ってきた返答。 それは『分からない』という物だった。
ソビエト
ナチス
ソビエト
戦闘員、医療員はノックをし、部屋へと入っていった。
ソビエト
イタ王
イタ王
ナチス
カシラは柔らかく笑い、その笑顔を崩さない。 その目の下にはクマが滲んでいる。
イタ王
ナチス
ソビエト
楽にしていい、と言われてもそれは命令ではない。 その為か、医療員はドアの近くで気を貼り、待つ。
その空気は先程より少し、緩んだものだった。
イタ王
イタ王
カシラが地図を見せ、指をさしながら説明する。丁寧に説明する中、医療員は背をピシリと伸ばして崩さない。
ソビエト
イタ王
イタ王
ソビエト
イタ王
ソビエト
極道幹部である戦闘員は、真面目に聞いて 頭の中でカチコミ時間等予定を組み立てて行く。 すっかり一人で行くものだと思っていたせいで、その予定が全て崩れる。
ソビエト
もう諦めたかのように、そう投げかける。 すると帰ってきた答えは予想外のものだった。
イタ王
ソビエト
ナチス
医療員としての役割を与えられているはずの、 ナチスが戦場に出る。 ソビエトは勿論の事、ナチスも少し目を見開いた。
それでもすぐに戻し、医療員もこちらへと歩を進めた。その空気は先程よりかなり緊張する物へと変わっていた。
ナチス
ナチス
ソビエト
イタ王
イタ王
ナチス
イタ王
イタ王
カシラが褒め、医療員が無理やり納得しようとした、そこで。
ソビエト
戦闘員が、冷たく切り込んだ。 その奥にある意思は、きっと犯行などではなく、心配。
ソビエト
ソビエト
ナチス
本当は、それだけでは無いことを戦闘員は知っていた。舎弟のミス、金銭管理。 ここは根っからの戦闘民族が多く、事務はからっきしな者が多い。その為全ての仕事が医療員に降り掛かってくる。
それを把握しているはずのカシラは、更に仕事を与えると言う。 その意志に戦闘員は不満を抱いていた。 ただの心配という訳でもない、これは、何なのか、戦闘員自身でも分からない。
普段ならば、親には従うと言うのに。
イタ王
イタ王
ソビエト
ナチス
医療員は何も、答えない。考えを巡らせているのか、それとも何も考えていないのか。 戦闘員はただ、医療員をじっ、と見ていた。
その沈黙が、また空気を重くする。
イタ王
ナチス
ナチス
カシラに問われ、医療員が出した答えはYES。 そもそも親に下された命令は、 『はい』か『YES』 しか回答はない。 つまり、元から他の者が異議を唱えなければ拒否する事が出来ない。
それでも、医療員の声には不安と惑いが滲んでいた。
ソビエト
イタ王
イタ王
ソビエト
本人がYESと答えた以上、もう何も言えない。 それでも戦闘員の奥底にあるのは、1つの心配と1つの大きな違和感だった。
2人が来たのは、会議室。 明日のカチコミの打ち合わせに使おうと、2人並んでこちらへと来たのだ。
ナチス
中国
ロシア
陸軍
アメリカ
どうやら会議室には先客が居たようで、それは舎弟の中国、ロシア、陸軍、アメリカ。この4人は同期で、3日前まで他の組の抗争に手助けに行っていた。
それぞれとても仲が良く、いつも4人で訓練などしている。
ソビエト
アメリカ
この、アメリカは戦闘員。舎弟の中でも特に優秀で、皆から愛されるギャグセンスのある戦闘員。
ナチス
アメリカ
ソビエト
アメリカが言われた通り、そこへ座る。 ロシア達はまだ雑談しているが、 戦闘員だけはその手際をジッと見つめていた。
鮮やかな手つき。慣れたように血を拭き取り、見ただけで傷の大きさに合わせガーゼとテープを切り、貼りつけていく。常に治療道具を持ち歩いて、すぐ対応できるように。 やはり完璧、非の打ち所など見当たらない。
これで、更に戦闘員として成長したら。
そんな才能を秘めた医療員に、戦闘員は頬を緩めた。
ソビエト
アメリカ
ソビエト
ロシア
ソビエト
普段から無口の戦闘員。 それは舎弟はもちろん、裏社会にも広まっていること。自分でも理解していることなのに、改善しようとはしない。そのせいで怖がられていると言うのに。
ナチス
アメリカ
陸軍
ナチス
中国
ソビエト
ばたり。 4人は慌ただしく、部屋から出て行った。
ナチス
ソビエト
2人の頭には、先程中国が言った言葉が繰り返されていた。 『2人の時間』『楽しむ』 もしかすると、周りから2人は親密な関係だと思われているのかもしれない。
ソビエト
ナチス
ナチス
ソビエト
戦闘員は心のどこかで、その大きな違和感を膨らませつつ、その言葉がいつか…。
それはさておき、打ち合わせの時間。 2人はガラガラと隣の椅子を引き、ペンを持つ。
ナチス
何か言いかけて、止まる。 いつも疑い無く自分の選択を信じる医療員には、珍しいこと。
戦闘員は待つ。 医療員が、言えるようになるまで。 医療員には、無理矢理しないように。
ナチス
ソビエト
ナチス
実は、戦闘員が入って3ヶ月後に入ってきた医療員。 2人はほぼ同期のような存在。 だが、その時は戦闘員が頭角を表していた時だったので、あまり医療員は目立たなかった。
ナチス
ナチス
ソビエト
ソビエト
ナチス
やはり、優秀。時間を余すことなく使い、 予定が滞りなく進むよう動いている。 無駄な事は一切しない。表情筋も、一切動かない。きっと、医療員は無駄な事だと思っているから。
ソビエト
ナチス
ナチス
戦闘員の問い。それに惑う事なく答え、納得する答案を出す。戦闘員は共に戦う日を見て、ゾクゾクしていた。
ソビエト
ナチス
ソビエト
ナチス
ナチス
ソビエト
『怪我をしないで欲しい』 例え、仕事が増えるからしないでと言われたと分かっていても、何故か嬉しい。当たり前のことだと、わかっているはず。わかっているはずなのに、どうにも嬉しい。
ソビエト
ソビエト
ソビエト
ナチス
ナチス
ありがとうでもなく、頼もしいでもなく、 『分かった』 ただ一言。それでも、 先程まで緊張が滲んでいた医療員の目は、 その言葉で少し安堵が滲んだ。