テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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【記憶喪失の少年の幻想入り】

第16話 - ＃16

2024年12月02日

#東方Project

狐白🦊🤍

霊夢

ｯﾊｧ…ﾊｧ‥

霊夢

（一体…何度スペルを打ち続けた‥？

霊夢

（もう霊気も残り少ない‥

霊夢

（このままじゃ…私が圧倒的に不利だわ‥

蓮

…もう限界か

霊夢

ｯそんなこと…

蓮

顔を見れば一目瞭然だ

蓮

人間にしてはよくやった方だ

蓮

…だが、実力が違い過ぎる

蓮

素直に零夜のことを言っていれば、こんなことにはならなかっただろうに

蓮

どこまでも馬鹿な奴だ

蓮

それじゃあ

蓮

呪術「呪縛火炎」

霊夢

ｯ‥！

霊夢

（やばｯ…これ‥

霊夢

（反応が…遅れて‥

？？

（霊夢を抱きかかえる

霊夢

！？あんた…ッ

？？

霊夢、動くな

？？

あいつに殺されたくなかったらな

？？

ﾀﾞｯ

蓮

…やはりここにいたか…

蓮

零夜

ｽｯ（霊夢を下す

霊夢

零夜！？あんたなんで外に‥！

零夜

今はそれどころじゃないだろ

霊夢

…え？

霊夢

あんた…誰‥？

零夜

…たしかに、霊夢の知っている零夜ではもうない

零夜

でも…安心しろ

零夜

記憶が‥戻っただけだ”ﾆｺｯ

霊夢

…！

零夜

あまりゆっくりしていられないから手短に言う

零夜

もう知っているとは思うが、あいつは俺の父親だ

霊夢

…ええ

零夜

あいつのやったことは、俺が償う

零夜

だから、あいつは俺が何とかする

霊夢

な、なんとかって…私ですら苦戦したのよ？

零夜

苦笑

零夜

俺の能力を忘れたか？

霊夢

零夜の…あ！

零夜

「真似る程度の能力」

零夜

だから、霊夢が不安に思うことはない

零夜

今は、霊気の回復に体力回復に専念しろ

零夜

魔理沙には事情を説明してある

零夜

下手には動くな

霊夢

わ、わかったわ…

霊夢

（いつもと言葉も雰囲気も…容姿以外何もかも違う…

霊夢

（でも、これが本当の零夜の姿…

霊夢

…でも、無理だけはしないで頂戴

零夜

ああ、そのつもりだ

零夜

ﾀﾞｯ

霊夢

‥‥零夜‥

零夜

‥‥‥

蓮

来たか…零夜

零夜

今更何の用だよ、父さん

蓮

親に向って‥

零夜

お前を親だなんて思ってない

零夜

お前…母さんたちが死んだのは

零夜

俺の能力のせいだと信じ切っていただろ

零夜

「不幸を操る能力」なんて…

蓮

…お前のせいで

蓮

お前のせいで”母さんたちはいなくなったんだ！

蓮

麗華も、十夜も”！

零夜

違う

蓮

はｯ？

零夜

お前、自覚がないのか

零夜

つくづく不幸だな

零夜

お前、自分の能力は覚えてるか？

蓮

…「呪いを扱う」‥

零夜

ああ

蓮

だからなんだッ！？

蓮

お前が母さんたちを殺した事実は‥！

零夜

‥‥姉さんたちが不幸に死んだのは

零夜

お前のせいだよ…父さん

蓮

は…？

蓮

俺の…せいで‥？

零夜

ああ…そうだよ

蓮

･･･････

蓮

嘘だろ‥？

零夜

･･･････

蓮

なあ零夜…嘘‥だよな‥？

零夜

俺が嘘を言うと思うか？

蓮

そ‥んな‥

蓮

俺は…お前達のために…

零夜

お前達のため？

零夜

俺に散々母さんたちのことで罵ってきたくせして

零夜

事実を聞けばお前達のため？

零夜

お前が母さんたちを殺した事実は消えないんだよ”！

蓮

ｯ！

零夜

姉さんが死んだときは、母さんもお前の言ったことを信じていた

零夜

でも、母さんが兄さんを庇って一緒に死ぬとき、母さんは気づいたんだよ

零夜

「原因は父親にある」ことに

零夜

母さんはそれを最期に俺にだけ言った

零夜

「貴方は何も悪くない」

零夜

「だけどこの事はあの人には言わないで」って…

零夜

「真実を知れば、きっとあの人は自暴自棄になってしまうから」

零夜

「あの人にはそんな風にはなってほしくないから」って…

蓮

母さんが…？

零夜

お前、忙しいからって母さんの話をしっかり聞いてなかっただろ…

零夜

母さんは…もう長くなかったんだよ‥

蓮

‥は…？

零夜

母さんは医者に余命宣告をされてた

零夜

それを知っていたのは、お前以外の全員だ…

零夜

姉さんも、兄さんだって知っていた

零夜

知らなかったのは、父さんだけなんだよ…

蓮

なんで…母さんは…

零夜

…父さんを悲しませないためだって‥

蓮

え…？

零夜

母さん、いつも父さんの事ばかり言ってたんだよ…

零夜

「あの人はなんでもすぐ一人で解決しようとするから…」

零夜

「麗華たちで守ってあげて」って…

蓮

母…さんが‥？

零夜

母さんは自分の死期が近くても、父さんのことばかりを気にかけていた…

零夜

発作を起こしても、大量の血を吐いて倒れても…

零夜

父さんの事だけを考えてた‥

零夜

だから、俺はお前をいくら憎んでも、殺したくなっても…

零夜

母さんのせいでお前を殺せないんだよ…

零夜

母さんは大好きだったはずなのに…

零夜

今は母さんを凄く恨んでやりたい…（涙

零夜

母さんは、こんな俺でも受け入れてくれた…（涙

零夜

だから、俺は今すぐお前を母さんと同じ苦しみを味わわせて殺してやりたいのに…（涙

零夜

ここまで母さんを恨んだのは初めてだよ…（涙

零夜

なんで母さんがお前をここまで愛していたのか…今もわからないんだよ…（涙

蓮

･･･････

零夜

…もし父さんの能力が、違うものだったら…

零夜

母さんたちも死ぬことがなくて…

零夜

姉さんや兄さん…俺も

零夜

違う運命を辿ってたのか‥？

零夜

…なあ、父さん

蓮

･･･････

零夜

せっかくならさ…ここで一緒にいないか？

蓮

え…？

零夜

もう向こうには、母さんたちはいない…

零夜

なら、ここで俺と一緒にいないか？

蓮

‥‥零夜は…俺が憎くないのか‥？

零夜

憎いに決まってるだろ”

蓮

ッ！

零夜

母さんたちを殺した奴が目の前にいるんだ…けど

零夜

母さんが愛した人だから…殺すのを俺が拒んでるんだよ‥

零夜

心を入れ替えてくれるのなら…ここに一緒にいよう

蓮

･････いいのか‥？

零夜

‥‥ああ

蓮

･･･････

蓮

…こんな俺を、ありがとうなﾆｺｯ

零夜

…母さんとの、約束だから

蓮

ああ…そうだな

？？

零夜、蓮くん…よかった

蓮

！？ﾊﾞｯ

零夜

！？ﾊﾞｯ

ｼｨｰﾝ…

零夜

…ｸｽｯ

零夜

母さん…心配させてたんだな

蓮

…そうだな

蓮、零夜＜母さん…

蓮、零夜＜ありがとうな…/ありがとう…

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