「雪が散ったら 花が積もる」
天崎國風
地道真美子
天崎國風
地道真美子
天崎國風
天国と地獄は存在する。 もちろん、名の通り
地獄は地の下にあり。 天国は天にある。
だが、悪魔と天使はその真ん中 つまり、地上にて同棲中である。
地道真美子
天崎國風
地道真美子
天崎國風
今度は真美子の返事を待たずして 國風は歌い出した。
天崎國風
天崎國風
天崎國風
天崎國風
天崎國風
ピーンポーン インターホンのなる音で國風の歌は遮られた。
地道真美子
天崎國風
しばらくすると扉が開く音がし、1人の人が入ってきた。
神本
天崎國風
地道真美子
神本、 神様だ。 よく、人々は神様に願い事をする時 天を仰ぐことが多い。 だが、実際 神様は地上にいる。
神本
仕事とは殺めること、また救うことだ
月に1人、悪魔は人を1人殺め 天使は人を1人助ける
それが 悪魔、天使の仕事だ。
天崎國風
地道真美子
神本
「詳しくはレポートに明後日までにまとめとけ!明後日、また来る!」 それだけ言い残すと神本は部屋を後にした
悪魔、天使の能力 仕事内容
悪魔 天使は 人それぞれの寿命を見ることができる
その寿命を1秒でも、伸ばすのが天使の仕事
その寿命を1秒でも縮めるのが悪魔の仕事である。
1か月前
地道真美子
天崎國風
地道真美子
地道真美子
いつもそうだ。 毎月、毎月 街に出ては人々の寿命を観察し そして、仕事を行う。
天崎國風
國風はブツブツと小言を言いながらも布団から出てきた。
天崎國風
天崎國風
地道真美子
天崎國風
天崎國風
天崎國風
バスの窓に顔を引っ付け目を輝かしてる國風を横目に見ながら
真美子は周りの観察を始めた。
坂本玲奈
後ろの席は、親子らしい。 まだ、5歳くらいだろうか? 幼い女の子とその横には中年男性がいる。
坂本慎二
坂本玲奈
坂本玲奈
坂本慎二
坂本慎二
坂本玲奈
坂本玲奈
意識を横の國風に戻した
國風は未だに窓の外を眺めている
地道真美子
天崎國風
地道真美子
天崎國風
地道真美子
天崎國風
天崎國風
地道真美子
真美子は周りの人の寿命を見渡した
地道真美子
地道真美子
11月4日 午後3時5分 3時5分 3時7分 3時8分 ・ ・ ・
天崎國風
天崎國風
地道真美子
真美子は後ろの親子を見た。
その時だった。 体が一瞬浮いた。
時刻は3時4分52秒だった。
あたりは地獄のような景色だった。 運転手の居眠り運転。 バスはガードレールに衝突後 ガードレールを乗り越えそのまま川沿いまで落下 バス内は血の匂いが充満した。
天崎國風
地道真美子
天崎國風
地道真美子
真美子は直ぐに親子を探した。
地道真美子
真美子は親子に近づいた。
地道真美子
天崎國風
地道真美子
地道真美子
天崎國風
坂本慎二
腕は反対方向に曲がり、足は半分潰れてる。 頭も出血が酷く顔の表情が見えないほど血が滴っている。 それでも父親は玲奈の方へと腹ばいで進む
坂本慎二
玲奈は返事をしない。
坂本慎二
坂本慎二
坂本慎二
天崎國風
初めてだった。 どう見ても動ける怪我ではない。 それでも父親は娘の方へと進んでいく 國風は真美子の方へと視線をずらした
地道真美子
真美子は親子から目を離さずに返事をする
天崎國風
地道真美子
天崎國風
まるで時が止まったようだった。
地道真美子
天崎國風
天崎國風
地道真美子
天崎國風
天崎國風
天崎國風
天崎國風
天崎國風
天崎國風
天崎國風
天崎國風
國風は父親の方を見つめていた
地道真美子
坂本慎二
父親は血を吐きうつ伏せのまま動かなくなった。
天崎國風
地道真美子
天崎國風
地道真美子
何が正解なんかなんて分からない 弱い私は 自分で決断することなんて出来ない。 だから、他人の意見に我が身を任せる
地道真美子
地道真美子
真美子はそっと目を閉じた
地道真美子
事故からの帰り道真美子はそう尋ねた
天崎國風
天崎國風
地道真美子
天崎國風
天崎國風
天崎國風
天崎國風
天崎國風
天崎國風
天崎國風
地道真美子
それからしばらく2人は無言で歩いた
地道真美子
天崎國風
地道真美子
天崎國風
地道真美子
地道真美子
「泣いてないし。」 そう言いながら國風は目を擦った。
2人のしたことが正しいか正しく無いかは分からない。 でも、 坂本玲奈はその後バス運転手になり たくさんの笑顔を運んだ。
そして、76年後、ちょうど80の時 家族に見守られこの世を他界した。
「私にも辛い時は何回もあった。 でも、必ずいいことはある! 冬、雪が溶けたら花が咲く。 必ずいいことはあるからね? だから強く生きなさい。」
坂本玲奈が孫に残した最後の言葉だった。
田中太郎
田中太郎
田中太郎
田中太郎
田中太郎
コメント
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いや めっちゃヨカッタけどο ボツなんだ・・・ 消しちゃうんだ( •᷄⌓•᷅ )
初コメ失礼します! すごく良かったです…!
めっちゃいい……名言すぎ!捨てないで