ガチャ
天
ただいまー
天
2人とも、高校受かってた―
天
……お母さん?
天
…お父さん?
天
なんで、家に誰もいない…
プルルルルルルルルルル
天
電話?
ガチャッ
天
はい、葉山ですけど
叔父さん
ああ、天ちゃん?
天
冴木のおじさま?
天
どうしたんですか急に…
叔父さん
…ニュース、見たかい?
天
いえ、何も見てませんけど
叔父さん
見た方がいい。
君のご両親が……。
君のご両親が……。
天
……………!?
天
なにか、あったんですか?
叔父さん
大変言い難いんだけど、
叔父さん
君の両親は、事故にあったんだ。
天
……え?
叔父さん
高速道路でトラック衝突。
2人とも、即死だったんだ。
2人とも、即死だったんだ。
天
じょ、冗談ですよね?
叔父さん
…本当だよ。
天
そんな、だって、今日はどこにも行かないって…
天
(今日は、私の高校受験の結果発表の日…)
叔父さん
簡単なもので悪いけど、2日後に葬式をすることになった。
叔父さん
準備しておいてくれ。
プツッ
天
………
両親葬式当日
冴木家本邸
天
冴木家って、でか…
天
私の家の親戚らしいけど、こんなに名家だったとは
天
お母さん、冴木家出身だったんだね。
吾郎
これで全員揃ったか?
天
あの人はたしか……。
誰だっけ
誰だっけ
吾郎
今日はわたくしの娘、冴木琴葉とその配偶者、葉山光一の葬式である。
天
あ、え、おじいちゃん??
吾郎
では、葬式を開始しよう。
天
葬式が終わった。
天
まだ突然の事で、なにか分かってない。
天
だけど確かなのは、家に帰っても2人は居ないってこと
天
………………。
辺りを見渡すと、数え切れないほどの 人が溢れかえっている。
天
冴木家ってこんなに大きな家だったんだ。
天
知り合いが、誰もいない。
天
冴木のおじさまは、顔を1度見たことがあるだけだし。
天
ハア、疲れた……。
???
おい、何端っこでうずまってんだ?
天
!?
天
(だ、誰……)
???
お前、名前は?
天
お前!?
???
…早く名前言えよ
天
…葉山……天、です。
???
へぇ、葉山の。
???
今回は不憫だったなぁ
天
ムカッ
???
あれは絶対事故じゃなくて事件なのになぁ
天
…………………えっ?
???
なに、気づいてないの
天
ちょ、ちょっと待ってください!
天
どういうことですか
天
事故じゃないって…
???
そのまんまの意味だけど。
???
葉山のおふたりは、何者かに殺害されたんだよ。
天
……あなたは、誰ですか…
???
…俺は……。
吾郎
おい!
天
ビクッ
吾郎
そこの、葉山の!
天
わ、私?
吾郎
お前、これからどこで暮らす気だ。
吾郎
元の家に帰るのか
天
いや、あの元の家はちょっと…
天
(広すぎるし、なにより寂しすぎる)
吾郎
…言っとくが、冴木の家には住ませんぞ。
天
…………。
天
…はい
天
分かっています。
吾郎
お前、年齢は?
天
15です
吾郎
一人暮らしできる年齢だな。
天
………………。
吾郎
じゃあ適当に金は渡すから、一人暮らししてくれ。
天
……あの、
吾郎
ああ?
天
…………すみません、
なんでもないです。
なんでもないです。
吾郎
………では今日はお開きにするとしよう。
吾郎
皆、解散。
天
……………………。
???
ちょっと待ってください
天
?
吾郎
!
吾郎
…慧か。
???
この子は、うちで面倒見ますよ。
天
えっ
吾郎
はあ?何を言うとんのじゃ
???
この子は光一さんの娘でしょ。
???
俺と八重で責任もって見ますから。
天
けい?やえ?
天
誰のことだろう…
???
……八重。
八重
はい。
天
うわあ、びっくりした
???
先に事務所帰ってろ。
???
この子連れて。
八重
分かりました。
…行きましょ、天さん
…行きましょ、天さん
天
えっ、ちょっ
手を握られ、部屋から連れ出される
八重
すみませんが、説明は後で
八重
今はこの場からいち早く
去りましょう。
去りましょう。
天
えっ、あ、はい…
天
(めっちゃ、可愛い子だな…)
私は連れられるまま 屋敷の外へ飛び出した。
八重
よし、ここまで来れば大丈夫でしょう。
八重
休憩しますか?
天
あ、はい……。
八重
これ、どうぞ。
水のペットボトルをくれる
天
どうも。
天
あの、
八重
はい。
天
質問、いいですか?
幾つか。
幾つか。
八重
…いいですよ。
天
まず、貴方とあの男の人は誰ですか?
八重
…私は、冴木八重(さえきやえ)と申します。
八重
先程あなたを助けた男性は
冴木慧(さえきけい)さん。
冴木慧(さえきけい)さん。
天
八重さんと、慧さん。
天
冴木家の方でしたか。
八重
……まあ、そうですね
天
…?
八重
…ニコッ
天
あ、ええと
天
2つ目!
八重
はい、
天
私、これからどこで生活するんですか?
八重
天さんは、現在私と慧さんが暮らしている建物で、
生活なされます。
生活なされます。
八重
安心してください。
さっきのおじさんは滅多に来ませんから。
さっきのおじさんは滅多に来ませんから。
天
お、おじさん?
天
あの人、相当偉いんじゃ…
八重
一応、冴木家52代目当主ですわね。
天
と、当主……
八重
私と慧さんは訳あって別邸で暮らしてます。
八重
天さんも冴木家なのですから。
八重
さあ、そろそろ行きますか?
天
あ、はい。
天
……八重さん。
八重
はい、なんですか?
天
…ええと、水!
天
ありがとうございました。
八重
…ええ。
八重
どうぞ。
八重
こちらが、これから天さんの暮らす家です。
天
これ、家って言うか…
天
探偵事務所って書いてますけど?
八重
はい、ここは探偵事務所です。
アレテー探偵事務所
天
アレテー、ってなんです?
八重
哲学とかの専門語句らしいですね、
八重
私はあまり存じ上げませんが、慧さんはよく知ってますよ。
八重
慧さんは、この探偵事務所の2代目です。
天
2代目。
天
探偵なんですか、あの人
八重
はい、一応は。
天
初代はあの当主様ですか?
八重
…いいえ。
天
?
天
じゃあどなたが…
八重
初代アレテー探偵事務所の探偵様は、天さんのお父上
天
え?
八重
葉山光一様です。
天
お、お父さんが探偵!?
天
知らなかった…
八重
秘密にされてたんでしょうね。
八重
探偵はハイリスクな仕事ですから。
天
……そうなんですか。
八重
とにかく、中に入りましょう。
八重
慧さんが帰ってくる前に、
家具をはこばなければ。
家具をはこばなければ。
天
あ、わかりました…






