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莉犬side
桃谷
人混みから少し離れた静かな場所。そこに2人で座り、花火の時を待っていた。
、、、暑いなぁ、、
わきに置かれたペットボトルに手を伸ばすと、さとみくんが口を開いた。
桃谷
赤崎
水を口に含みながら弱々しく返事する。
桃谷
赤崎
予想の斜め上をいくその質問に口に含んだ水を吹き出してしまった。
、、、そういえばそう言った事あったっけ、、忘れてた。
桃谷
赤崎
さっきから踏んだり蹴ったりの俺に彼は心配しっぱなしだ。
はぁ、とため息をつきながら質問の答えを考える。
好きな人はお前(ハート)とか言ったら告白できるんじゃ、とか嘘でもジェルくん大好きとか言ってヤキモチ妬かす事も、、と一瞬のうちに頭をフル回転させた。
赤崎
桃谷
__結局こうなってしまうのか。
何も言えずに、夏休みが終わる。
下手したらこのままずるずると1年が終わってしまうかもしれない。
もしくは彼に彼女が、、。
ネガティブな事が頭を巡り、自分の両手をきつく握った。
赤崎
こんなネガティブな感情を出すから虐められるのだ。
こんな弱虫だから馬鹿にされるのだ。
というか、こんな俺を好きになってくれる人なんて、、、
桃谷
ドォォォォン、、、
声と音が聞こえ我に返る。
顔を上げると赤色と桃色の花火が色とりどりに咲き誇った。
__赤と桃は同じ系統の色なのに暖色系、寒色系と大きな壁がある。
、、、ずっと隣に居るのに友達以上の関係になれない。
こんなもどかしい関係がずっと続くのだろうか?
赤崎
その思考に行きついた途端、俺は頭より先に声を出す。
赤崎
桃谷
彼の瞳を真っ直ぐ見つめ、言葉を紡いだ。
赤崎
桃谷
さとみくんは目を伏せる。
桃谷
彼は必死にこの答えを探しているように見えた。