時は江戸時代
都では、“氷”が流行っていた。
ただの氷ではない。
“純氷”と呼ばれる、江戸時代で有数の職人しか作れない氷だった。
そのうちの1人水宮蒼介(みずみやそうすけ)は、
氷職人の3本指に入るほどの実力者であった。
今から始まる物語は、蒼介が経営する氷店での物語である…
兎夜
ここが噂の“雫”ねぇ。
兎夜
雫氷店の氷って確か…
松子
あの麻子さんがオススメしていたお店よね!
松子
本当に楽しみ。
蒼介
へいらっしゃい!
蒼介
お2人さまですか??
兎夜
ええ。
兎夜
混雑してらっしゃいますね。
蒼介
いえいえ笑
蒼介
そんなことございませんよぉ笑
蒼介
店主の俺でも、暇なもんでして。笑
蒼介
お2人とも何歳でらっしゃいますか??
松子
私達は、今年で17になります。
蒼介
んじゃぁ、俺と同じ。
蒼介
タメ口でいいかな??
兎夜
全然平気。笑
兎夜
っあのさ…?
蒼介
???
兎夜
氷、作り方を教えてほしいの。
兎夜
お時間いただけるかしら?
蒼介
喜んで!////
松子
ちょっとぉ
松子
いい感じにならないでよ〜w
兎夜
えっなってないよ!?////
蒼介
っさ、こちらの席になります////
兎夜
ありがとう。
蒼介
俺も座らせていただきます(._.)
兎夜
どうぞ。
松子
……
松子
私、やっぱ帰るね兎夜!!
兎夜
えっ…??
兎夜
なんで、まだ食べてないじゃない!
兎夜
雫の、かき氷…
松子
楽しんでーーーっ!!!!
スタスタスタ……
蒼介
えっと…////
蒼介
名前、とよってゆうんだ…////
兎夜
そう////
兎夜
あなたは…
蒼介
俺、そうすけ。
兎夜
まだ若いのに、店を構えるなんて、すごい。
蒼介
そうかな…?////
蒼介
(兎夜は、俺、実は知ってる。)
蒼介
(寺子屋に行く時に、よく見かけるんだ。)
蒼介
(可愛いって思ってたけれど、声をかけられなかった。)
蒼介
(今夜こそ絶好のチャンスだ。)
蒼介
(けれど…)
………
兎夜
あのさっ…////
蒼介
…ん?////
兎夜
私も、お店を持ちたいんだ…////
蒼介
へぇ!
蒼介
女の子なのに、すごい勇気だね!
兎夜
…うん
兎夜
やっぱり、女の子だから難しいよね…
蒼介
…あっ
兎夜
だから、氷の作り方を教えて欲しかったのっ…
蒼介
……じゃあさっ////
兎夜
…うん
蒼介
俺んとこに、嫁げば??////
兎夜
…えっ?////
蒼介
そんで、雫を、俺と一緒に支えてくんろ!////
兎夜
…うん////
こうして
兎夜と蒼介は、結ばれたのである。
水宮蒼介と、桃野兎夜。
2人は、江戸で有名なおしどり夫婦となった。
けれど…?
続く