テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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銃口の先のエンディング

第45話 - 向き合わなくちゃならないこと

351

2024年08月01日

#一次創作

#ファンタジー

#冒険

#殺し屋

#人間関係

#日常

四阿朧

翌日の朝のことだった

サミュエル

…あれでよかったの？

メラ

………

サミュエル

起きてるでしょ？

サミュエル

ていうか

サミュエル

……寝てないでしょ。

メラ

……うるさい

メラ

…なんか……分かんなくなっちゃった

メラ

メラ…っ、初めから自分のことしか考えてなかったんだ

メラ

初めに不安になったのは、アメリア様が夜な夜な抜け出してることに気づいたとき

サミュエル

！

メラ

何度も、帰ってこないかと思った

メラ

…王子様のとこに、行ってたんだろうけど…知らなかったし、不安だった

サミュエル

…

メラ

…不安で、眠りが浅くなる日があるの

メラ

初めて見つけた居場所…だから

メラ

…無くなっちゃうのが、怖い。

サミュエル

…

サミュエル

それで？

メラ

サミュエルが仲間になって

メラ

頭がいい2人の話についてけなくて

メラ

サミュエルがもしアメリア様に攻撃したら？って聞いたときも分からないって返されたし

メラ

あとあれ…アメリア様がメラが殺しの仕事するとき

メラ

サミュエルとばっかり話してて、全然見ててくれなかったし

メラ

いつか2人に置いてかれて捨てられちゃうかもって、ずっと思ってた

メラ

メラより…使えるサミュエルの方が、必要なんだって

サミュエル

…ぜんぜん全部言えてないじゃん

メラ

…うん、でも、それはもういいの

メラ

……言わなくていいことも、あると思う

メラ

アメリア様にそこまで抱えてほしくない

メラ

…でもさ、ねえ、サミュエル

メラ

メラは…どうして犯罪者になっちゃったのかなぁ…

メラ

ならなかったら今頃…っ、ふつうにアメリア様と友達になれてたかなぁ

メラ

結局メラとアメリア様は、間に殺しがあって成り立つ関係なのかなぁ…

サミュエル

…

メラ

…っなんで

メラ

…なんでなんにも、言ってくれないの…

サミュエル

…そんなの分かんないよ

サミュエル

あるのはこの世界だけなんだから。

メラ

そん、な…

サミュエル

罪は

サミュエル

償って、背負ってかなきゃいけないものだ。

サミュエル

…だけどきっとアメリアも…それを、分かってる

サミュエル

分かってて今までは、他に何もないから躊躇がなかった

サミュエル

それを今、メラのために背負おうと決めたアメリアに対して

サミュエル

そうならなかったらなんて、そんなたられば、考える方が失礼だ

サミュエル

今は抱えて…それで、自分の中で守るべきものだけ守って生きるしかないんだ。

サミュエル

（…そうだよね）

サミュエル

（きっとあなただって、そう…思うよね？）

アメリア

…

アメリア

（…そうだな）

ベッドの中、目を閉じ狸寝入りをしたままアメリアは思う

アメリア

（私たちは抱えなくちゃならない）

アメリア

（逃げたりはできない）

アメリア

（…ちゃんと向き合うから）

アメリア

（…最後は、何も恨んだりしないから）

アメリア

（…だから、やっぱり今だけでも笑っててくれ。）

アメリア

あ、メラ

メラ

はいっ？

2人は何か、特段対応を変えたりしていない

しかし

アメリア

片付けに行こうか、あの子たち

メラ

はーいっ♪

アメリア

（…もう、殺せる）

アメリア

（あの子たちと私たちとなんて、何の関係もない）

アメリア

（メラは私といるのが幸せで）

アメリア

（あの子たちを殺すことが、別の世界線のメラを殺すような行為だったとしても）

アメリア

（関係ない）

アメリア

（私とメラが隣にいるのは、この世界だけの巡り合わせなんだから。）

メラ

アメリア様、早くーっ

メラ

早くしないと置いてっちゃいますよーっ

アメリア

こら、急ぐなよ、どこにいるかも分からないんだから

メラ

あははっ

目に見えない絆、信頼の部分で

大きく成長していた。

一方は一見儚い愛の強さを知り

一方は、失われない無条件な愛の暖かさを知ったのである。

メラ

いたーーーっ！

ティーナ

えっ！探してくれてたの♡

エミリー

もしかして仲間に────

途端、メラはナイフを取り出し突きつける

その腕を少女は掴み、メラを振り落とす

エミリー

…なりにきたわけじゃなさそうね。

ティーナ

乙女に…傷をつけようってんなら、許さない！

メラ

殺す！！！！

アメリア

（…さて）

アメリア

（メラとこの子たちの強さは"互角"）

アメリア

（…放っておいたら、2対1では勝ち目がない）

アメリア

（…メラを強く…してやらんとな）

アメリア

（この子の望む"殺し"を、教える。）

アメリア

（…それがたとえ、邪の道だったとしても。）

ティーナ

きゃっ！？

アメリアはメラの死角から襲おうとしているティーナを撃った

そしてアメリアは歩みを進める。

ティーナ

い、いた…っ

エミリー

び、びっくりした…ティーナ、大丈夫…？

ティーナ

い、や…っ立てな…足がぁ…っ！

エミリー

っ…！おい！何撃ってんだよ！！

パン！！！

アメリアは1発を空に放つ

白い銃から上がる硝煙をフッと吹き、アメリアは笑う

アメリア

（…私も乗り越える）

アメリア

（捨ててやる、全部。）

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メラさんの本音は全てアメリアさんに伝えられなかったかもしれないけど、メラさんがそれでもいいって言うならそれでいいのかもね……！アメリアさんとメラさんは「殺し」という不思議な関係で繋がっているけど、お互いがお互いを大切に想いあっていることは紛れもない事実だし、最後まできちんと向き合っていくことも事実だと思うから2人にはこれからも今まで通りでいて欲しいな、って思う😖💭

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