主。
主。
主。
主。
主。
主。
僕がはっと目を覚ますと、 眠る前は低い位置にあったはずの太陽が空高くまで昇っていた
ふわあ、とあくびをした僕がサイドテーブルのスマホを確認すると、 ホーム画面にあるデジタル時計は13時過ぎを示している
朝よりは体調も改善された僕がぐーっと伸びをすると、 Tgが部屋の扉を開けて入ってきた
Tg
Kty
Kty
自分の不調が彼にも影響を与えたんじゃないかと僕が不安になっていると、 Tgは違う違うと言いながらブンブンと首を横に振る
Tg
Kty
Tg
Kty
Kty
Tg
僕の言葉にTgはそう相槌を打つが、 彼はやっぱり普段と比べるとぎこちなくて僕としても違和感が残る
Kty
しばらくこの場にはちょっとだけ気まずい沈黙が落ちるが、 やがて彼は意を決したように見ながら言った
Tg
Kty
Tg
Kty
Tg
Tgの綺麗な千草色の瞳に微かな期待と不安が揺れているのを見ながら、 この質問はどうやら彼にとって大切なことらしいと感じた僕は 寝ぼけた脳みそを動かしながら記憶の糸を手繰り寄せる
そして思い当たった心当たりしかない自身の失言に、 自分の顔がカーッと熱くなるのを感じた
Kty
Tg
Tg
Kty
Tg
僕の問いに頷いた彼はその可愛らしい顔を りんごのように赤く染めながら瞳をうるうると潤ませており、 その鼓動の音まで聞こえてきてしまいそうだ
恋する乙女のような顔をしている大好きな彼に 手を伸ばしかけて、僕はすぐに手を引っ込める
Kty
Kty
僕の瞳に揺れる葛藤に気づいたのだろうか、 Tgは僕の顔を見て嬉しそうに笑うと、引っ込めた手をきゅっと握った
Tg
Kty
Tg
Kty
自分から見て世界で一番可愛い存在である彼に上目遣いで そうおねだりされては、それに抗う術など僕は持ち合わせていなかった
僕の手に添えられている彼の少しだけ小さい手を握り返して、 僕は彼の瞳をじっと見つめながら言う
Kty
Kty
Kty
Tg
Kty
僕の言葉を聞いたTgが、ニコッと笑って可愛らしくうなずいた
そんな彼の花が咲くような笑顔に可愛いという気持ちを覚えながら、 僕はすうっと息を吸い込んで改めて自分の恋心を吐露した
Kty
Kty
Kty
Kty
Kty
Kty
Kty
誰よりもあなたの寂しさを埋める許可を、僕にくれませんか?
僕の愛の告白を聞いて幸せそうに笑ったTgは、 僕のベッドに上がってきてぎゅっと僕の体を抱きしめた
Kty
Tg
Kty
僕の言葉にTgは楽しそうに笑うと、 すり、と僕の体に擦り付きながら僕の言葉に返事をくれた
Tg
Tg
Tg
Tg
Tg
Tg
Tg
誰よりもあなたのそばにいる許可を、おれにもくれませんか?
僕の返事などわかりきっているはずなのに ちょっぴり照れくさそうにしているTgにずるいと思いながら、 僕もその体を抱きしめ返した
Kty
Tg
僕たちは互いの瞳を見つめながら、くすくすと笑う
誰よりも“愛してる“彼が自分の腕の中にすっぽりおさまっているのが、 どうしようもなく幸せで彼に対する愛おしさがあふれてきた
Kty
“あなたのそばであなたの寂しさを埋める許可をくれませんか?“
Tg
ーktytgの場合ー
Pr
Ak
二人で居酒屋でサシ飲みをしたあと、 何回かPrーのすけを本来の彼の家に帰そうとしたオレの努力も虚しく 結局好きな人を自分の家に上げることになってしまった
Ak
Ak
オレが一人で誰よりも可愛らしい彼を 自分自身から守ろうとしていることなどつゆ知らず、 Prーのすけは自由気ままにオレの家でくつろぎ始める
Pr
Ak
オレがそう嘘をつくと、 Prーのすけは不満げに顔をしかめて抗議してくる
Pr
Ak
Ak
Pr
Pr
Ak
Pr
Pr
Pr
Ak
Pr
Ak
Ak
Ak
Pr
Pr
Pr
そんなことを言いながらいつもオレが座っているソファにうずくまって ぐしぐしと泣いている彼がいくらなんでも思わせぶりすぎるので、 オレはその隣に座ってはあ、とため息をつきながら彼の背中を撫でる
Ak
Ak
オレがそう言うと彼はぴたりと動きを止めてこちらを見る
その表情に目を向けると 彼は非常に不満げにしているのでオレは驚いてしまった
Ak
Pr
Ak
彼の意味するところを理解しかねているオレを見て 焦れたようにほっぺをふくらませながら、 Prーのすけはどんっとオレを押し倒す
Ak
唖然としているオレに覆い被さったPrーのすけは、 そのままオレの上に寝転がってオレの体をぎゅっと抱きしめた
Pr
Pr
Pr
Pr
Pr
彼は綺麗な若葉色の瞳をうるうると潤ませながらこちらを見ていて、 その大草原はちょっとだけ熱っぽく揺れている
Prーのすけは酔ってるだけだ、そう自分に言い聞かせても 心臓がバクバクと早鐘を打って勘違いしてしまいそうになる
Ak
Ak
Ak
Pr
Pr
Pr
Pr
Pr
Pr
Ak
Pr
Ak
Pr
Ak
オレがそう質問すると、Prーのすけは嬉しそうに頬を赤く染めながら 目を細めて笑って「うん」と小さな声で肯定した
暴れ出しそうになる心臓を抑えつつオレはさらに問いを重ねる
Ak
Prーのすけはそれに対してもこくこくと頷き、 オレの体にぎゅーっと抱きついて離れようとしない
幸せそうにオレにすりすりしている彼が心臓に悪すぎて オレの声がひっくり返りそうになるのは許してほしい
Ak
オレの言葉を聞いたPrーのすけは今度はたちまちご機嫌斜めになり、 オレの体をギリギリと強く抱きしめながら不満げに言った
Ak
Pr
彼は心の底から湧き出る不満を隠す気もなくそう続け、 『でもぜったいにゆずらん』と言いながらオレにひしっとくっついた
Ak
Pr
Pr
Ak
Pr
Ak
酔っ払ってちょっと虚ろになっていた彼の瞳がきらっと輝いた
Pr
Pr
Ak
Prーのすけの顔が隠す気もない不満の色で染まったので、 オレはどうやら彼が言っていたことは本気らしいと知る
その瞬間彼に対する深い愛情が心の奥から湧いてくるのを感じたオレは、 オレの体にくっついている彼の顔を優しく撫でた
Ak
Pr
驚いたようにきょとんとしている彼を見て笑ったオレは、 仕返しとばかりに大好きな彼に言い募る
Ak
Ak
Ak
Ak
Ak
彼の顔に滲んでいた不満や嫉妬が全て消え去って、 その瞳はキラキラと輝き始める
Pr
Ak
オレの返事を聞いたPrーのすけが、 誰よりも幸せそうに笑いながらぴとっとさらにくっついてきた
誰よりも“愛してる”彼がオレのそばで幸せそうにしているだけで、 オレの心はこれまでにないくらい満たされる
安心したのか眠ってしまいそうな彼の頭をぽんぽんと撫でてやると、 Prーのすけはふにゃりと嬉しそうに笑ってオレの隣で目を閉じた
Ak
“君さえ一緒にいてくれれば、ずーっとずーっと幸せ。”
Pr
ーakprの場合ー
Atがその本能に塗れた欲望を口にしてから数秒後、 オレはやっと動けるようになったので 自身の瞳に隠しきれない悦びと期待を宿しながら彼を見た
At
妖しく笑いながらそう言っている彼の姿を見ても オレの思考回路は未だに追いついていなくて、今この瞬間は 自分が見ている幻覚なんじゃないかと錯覚してしまいそうだ
Mz
そう彼に尋ねるオレの声は震えていたが、 その震えの原因は決して怯えや恐怖と言った類のものではない
それどころか、今まで自分が夢にまで見てきた 自分と比べて勝れども劣らない重さの愛が乗せられた言葉が 大好きな彼の口から放たれたことに対する嬉しい驚きに起因するものであった
At
At
彼の艶やかな声が紡ぐ言葉はオレの脳みそを溶かして 機能しないように壊していき、オレの心に狂愛という名の燃料を どくどくと注ぎ込んでオレの恋心をさらに強く熱く燃やしていく
今のオレの瞳は真っ黒な狂愛で染まっている、 そんなことは自分でもわかったが、彼があまりにも幸福そうに微笑むので もっと縛ってもいいのだろうかと思ってしまう
Mz
At
Mz
Mz
At
At
At
今までオレは愛が重すぎて耐えられないと言われながら生きてきたし、 こんなにドロドロとしたもはや人を壊してしまう凶器だと言われても 否定はできないようなオレの愛なんて誰も必要としないと思っていた
そして、今までオレが好きになってきた人たちと同じように Atもオレの強すぎる愛を拒絶して遠ざけるのだろうと思っていた
でも、蓋を開けてみればどうだろうか
この男ときたら、オレの愛をどんどん重くしていく上に オレの心を彼のところまで堕とそうとしてくる
自分の気持ちとオレの気持ちに温度差がないなんて はっきりと言い切って、オレの全てを絡め取ろうと色違いの双眸を溶かす
人間は、こういう相手のことを “運命の人”だと呼ぶのかもしれないと理解した
Mz
Mz
Mz
Mz
Mz
オレの最終確認の言葉を聞いたAtは、ニコッと笑った
At
そんな彼の言葉に、自分の心に残った微かな空白が 全て真っ黒に染め上げられていくのがわかった
Mz
オレの瞳は『もうこいつを逃さない』という今までの恋なんかとは 比べ物にならないような執着に塗れた真っ黒な愛で黒く染まって、 その闇は目の前の男の全てに絡みついて離したくないという衝動に変わる
ここまでオレの愛を増幅させてくるようなやつは こいつ以外に会ったことがないのでわからないが、彼がオレに飽きたら きっとオレは彼を閉じ込めてしまうのだろうという予感を覚えた
Mz
こいつはおそらく、もう二度とオレから逃げられない
蜘蛛の巣に捕まってしまった蝶のように、 これからこいつはオレに全てを絡め取られていく
At
そしてオレもおそらく、もう二度とこいつから逃げられない
あえて蜘蛛の巣に自ら飛び込んだ蝶は、 自分の全てを捧げる代わりにオレの全てになろうとする
オレたちはお互いの瞳を覗き込みながら、 自分の心に溜まりきった愛という澱を この世界の誰よりも“愛してる”自分だけの宝物に注ぐように笑い合った
At
“お前のことしか見れないくらい、この恋心を狂わせて。”
Mz
ーatmzの場合ー
Q.「愛してる。」というのはあなたにとってどんな言葉ですか?
たったこれだけの一つの質問でもその人によって違う答えを持っていて、 みんなみんな自分なりの『愛してる。』の形を持っています。
Tg
Kty
Pr
Ak
Mz
At
『愛してる。』とは言えない。
でもこの胸の奥で自分を突き動かす気持ちは、心臓の鼓動を早くする何かは、 間違いなく愛で、自分はあなたを愛してる。
だけど、それは言えない。
だから、自分の言葉で、二人の言葉で、相手に伝えるんです。
千草色の瞳と空色の瞳はお互いを見つめあって、幸せに満ちる
Tg
Kty
“あなたのそばであなたの寂しさを埋める許可をくれませんか?“
若々しくて美しい大草原とみんなを照らす暖かい太陽は、 お互いに引き合って寄り添いあうように合わさる
Pr
Ak
“君さえ一緒にいてくれれば、ずーっとずーっと幸せ。”
ドロドロに溶けきった蜂蜜と高温で燃える二色の炎は、 互いに狂いきってしまった重すぎる愛を注ぎあう
Mz
At
“お前のことしか見れないくらい、この恋心を狂わせて。”
全部全部彼らなりの愛の形で、その全てが紛れもない愛情であることは、 六人の愛を見守ってくれたあなたがきっと誰よりもわかってる。
『愛してる。』とは言えなくても、愛は確実にそこにある。
『愛してる。』とは言えないから、
自分たちだけの言葉で、その人なりの行動で、相手に伝えるんです。
Fin.
主。
主。
主。
主。
主。
主。
それではみなさん、タップお疲れ様でしたっ!!
コメント
17件
愛してるって言葉素敵だけど、なかなか言えないよね… みんな勇気を振り絞って、自分なりの言葉で愛してるって言ってるよね めっちゃ尊敬します!! 愛が重いのもなんか、こう、めっちゃいい! 新しい曲聞きました! めっちゃ良かったですよね!
愛してるって良い言葉だけど、 簡単に言えないことが悩みだよね…! もうほんとに地の文のかき方が 毎回神ってるから何回も言うけど 尊敬だ…✨️ ktytgが一番マトモなペアなのに、 重いほうが好きだなぁって 思ってしまうw なんで毎回面白いの…??? めっちゃ楽しく見させて いただいてる!!!
もう書き方が凄いです…もう、尊タヒ出来ますし…本当に尊敬します!尊敬という言葉しか出てないぐらい書くのがお上手です!