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心地良い…と言うべきか

剣士を本格的に志してからは とんと忘れた感覚だ

心を張り詰めない

温かい場所へ 段々と…

ゆっくりと……

…………

…ろう。

…じゅろう。

煉獄

すー………

……。

杏寿郎!!

煉獄

はっ!何だ!鬼かっ!!

煉獄

刀!む!腰に無いっ!!

…常に剣士としての心構えを持つ事は良いことです、杏寿郎。

煉獄

……この

ですが!今日という日がどういう日なのか、よもや忘れてはいないでしょうね。

煉獄

声……

瑠火

聞いていますか!?
杏寿郎!

煉獄

母上っ!!

瑠火

ど、どうしたのです急に。

煉獄

な、何故、、母上!

瑠火

何故も何も。

瑠火

てっきり準備を済ませていると思い、様子を見にきたのでしょう!

煉獄

準備、とは…

千寿郎

失礼します。
あにう…。

千寿郎

兄上ーー!
何故まだ布団におられるのですかー!

煉獄

千寿郎?

煉獄

何だ、俺はそんなにも寝坊をしてしまったのか?
いや…まだ十分朝では…

千寿郎

寝坊も寝坊ですー!
あーもう、早く早くっ!

ぬぁぁぁぁぁぁ!!

煉獄

!?

煉獄

今の声、父上!

瑠火

あちらはあちらで…。
今日の煉獄家は本当にもぅ。

瑠火

恐らくいつもの様に戯れているのでしょう。
千寿郎、杏寿郎をお願いしますね。

千寿郎

はい!母上!

ぱたぱたぱた

煉獄

…状況把握が出来ない

煉獄

!真那は!?

千寿郎

さっ!兄上、顔を洗って来て下さい。とにかく急いで丁寧に急いでです!

煉獄

いや、千寿郎!?
ぬ、ぬぁぁ!

ずぃずぃずぃずいっっ

………………

千寿郎

よし、完璧です。
兄上…。

煉獄

う、うむ…

煉獄

(あっという間に紋付袴を着せられてしまった…)

千寿郎

う、ううっ…。

煉獄

千寿郎?

千寿郎

本当に、本当にこんな幸せでいいんでしょうか…。

煉獄

…すまないが俺はまだ状況が

千寿郎

あの時は「もしも」とだけ思っていた事でしたのに…。

千寿郎

鬼も消え、兄上達は本当に…うぅ…。

煉獄

(鬼がっ!?)

煉獄

せっ!!

がらっ!

慎寿郎

全く!何故俺が追い出されるんだ!

煉獄

父上…

慎寿郎

杏寿郎…
ふっ…しっかり煉獄家長男だな。

千寿郎

父上、素直に似合ってると言えば良いのに…。

慎寿郎

なっ!今のは最大限の褒め言葉だろう!
問題は嫁だ嫁!

千寿郎

何が問題ですかー。
父上も仲良しでしょう。

慎寿郎

仲良しだと!?
千寿郎、瑠火と同じような事をーー!

がやがやがやっ

煉獄

(母上は御存命)

煉獄

(父上も昔の様…)

煉獄

(そして鬼は消えた…)

煉獄

夢、なのだな

瑠火

慎寿郎さん、煉獄家の娘が義母義父と話したいそうです。

慎寿郎

い、今更なんだと言うんだ。

瑠火

はい、行きますよ。
あと何を言われてもまだ泣いてはいけませんよ。

慎寿郎

る、瑠火!

瑠火

杏寿郎。

煉獄

…はい、母上

瑠火

とても良く似合っていますね。母は誇らしいです。

煉獄

母上…

瑠火

では少し私達は娘の所へ行ってきます。
千寿郎、こちらはお願いしますね。

千寿郎

はいっ。

慎寿郎

全く…。杏寿郎!

煉獄

はい、父上…

慎寿郎

これからの煉獄家はお前がいかにあいつを…。

瑠火

あいつ、ではなく私達の娘ですよ慎寿郎さん。

がらっ

煉獄

……

煉獄

(鮮明な夢だな、覚め方も分からない…何より)

煉獄

(喜びを感じてしまっている自分がいる…)

煉獄

千寿郎

千寿郎

どうしましたか、兄上。

煉獄

夢、とは何なのだろうか

千寿郎

夢とは…。

煉獄

ああ、寝ている時にみる方のだ

千寿郎

そっちの夢ですか!
良い夢でも見られたのですか?

煉獄

そうだな…不明瞭も多いが

千寿郎

詳しくはありませんが…
面白い説を読んだことがあります。

煉獄

ふむ

千寿郎

脳というは本当に複雑で分からないことも多いですが。

千寿郎

寝ている時にみる夢は、やはり脳に関係している。

煉獄

記憶、という事か

千寿郎

はい。ですが考えていた事なども関係するようだ、と。

煉獄

思考もか?

千寿郎

ええ。例えば兄上が大きな鯛を見て、塩焼きにすると美味しそうだと思ったとします。

煉獄

確かにそれは考えてしまうな!

煉獄

それか夢にでてくると言う事か!

千寿郎

ええ。ただ夢は思考も記憶も混ざってたりしますけどね。

千寿郎

深層心理ということもあります。

煉獄

千寿郎

先程の鯛の例とは違って。

千寿郎

気付いていなかったけれど実は抱えていた想いが夢として出たりする…。

千寿郎

まあ、まだまだ仮説を出ない話ですが。少し思い当たったり…なんて。ふふっ。

煉獄

…自分でも気付かない思い、か…

千寿郎

あ、兄上!いけませんよ。
顔が気難しくなっています!

煉獄

ん、あ、ああ…

千寿郎

あぁ、本当に。
あの時、兄上が女性を抱えて帰ってこられた時はどうなるかと思ったものです。

煉獄

千寿郎

父上とは口喧嘩が日常茶飯事。母上の所へはよく行かれていた様ですが。

煉獄

誰が、だろうか

千寿郎

知っていますか兄上。
父上が最近いつも怒っていた理由!

千寿郎

母上の事は、はは様と呼ぶのに自分はいつまでたってもじじい呼ばわりだから、だそうですよっ。

煉獄

だ…、今日はもしや…

千寿郎

父上、素直じゃないですね本当に。

千寿郎

あ、早めに来て下さったおとばし…ではなくて。

千寿郎

宇髄様と冨岡様、甘露寺様は客間でお待ち頂いていますよ。

煉獄

皆が…

千寿郎

冨岡様は時間を間違えたんだ!と、宇髄様が笑っていたのですが…冨岡様は違う、との一触即発状態で…。

千寿郎

甘露寺様が来て下さって良かったです…。

煉獄

ふふっ、俺は皆の事をそう思っているのだろうか

煉獄

煉獄

本当に、俺の願いばかりつまった場所だここは…

煉獄

…会いたいと、思ってはいけない

煉獄

会う場所はここ、夢ではないんだ

千寿郎

兄上?

煉獄

千寿郎、夢から覚めるにはどうすればいいのだろうか

千寿郎

え?ど、どうされたのですかあにう…

煉獄

何か知らないか!?

千寿郎

め、目が覚めるという事なので、単純に起こされるか。

千寿郎

夢の中で怖い目や、とても嬉しい事が起こったりなどでも意外に…。

煉獄

分かった!ありがとう千寿郎!では早速山に登って飛び降りてくる!

千寿郎

わかりま…え?
え、え??

煉獄

よしっ

千寿郎

ちょっ!待って下さい兄上!意味が分かりません兄上!

は、母上父上ーーーー!!

がららっ

慎寿郎

杏寿郎!?お前何しているんだ!?

煉獄

父上!俺は山に行ってから、すぐに会いに行きますので!

慎寿郎

な、何だ?!
緊張が弾けたのか杏寿郎!

瑠火

慎寿郎さんに似たのでしょうか。

慎寿郎

瑠火!

煉獄

母上も!お会い出来て本当に…

おいおい何だよー。

煉獄

!?

こっちは動くだけで重てぇのに…。

褒める前に山へ行っちまうのか?

煉獄

あ…

すすっ……

杏寿郎。

煉獄

…ああ

煉獄

今日は本当に、いつも以上に……

………………

……………

煉獄

ん…

千寿郎

あ、すみません兄上
起こしてしまいましたか!

煉獄

俺は…

千寿郎

ふふっ
兄上、横を…

煉獄

ん?

真那

すーーーー…
すぅすぅ…

煉獄

真那

千寿郎

私が帰ってきた時には
お二人で寝転んで昼寝されてましたよ

煉獄

完全に寝てしまっていたのか
不甲斐無し…

千寿郎

私は…
お二人共、心休まれている気がして

千寿郎

少し嬉しかったです…

煉獄

…確かにとても良く寝ていたな

煉獄

気にかけてくれて感謝だ!千寿郎!

千寿郎

兄上、大声はっ!

真那

んぁぁ………

煉獄

しまったすまんっ!!

真那

あーーー、俺も寝てたのか

真那

ふぁぁ…

真那

しっかし変な夢見たぜ…

煉獄

!?

千寿郎

どんな夢なのですか?

真那

お、千寿郎

あのなー

煉獄

(何だ、動悸がっ…)

真那

夜空がきれいだなって見てたらさ、急に降ってきたんだよ

千寿郎

星、ですか?

真那

千寿郎

ええ!

真那

で、俺はうわーって逃げるんだけどよ

真那

これは塩焼きにしよう!って杏寿郎がどんどん集めだしてよお

真那

で、目が覚めた

煉獄

(真那の中で俺はそう思われているのかっ!)

千寿郎

あははっ
ま、夢ですもんね

真那

そうだなっ!ははっ

真那

杏寿郎とずっと夜空見てた気がするんだけどな、鯛が印象強すぎでもうあやふやだっ

煉獄

煉獄

今度一緒に眺めよう!真那!

真那

なんだよ急に
杏寿郎は見廻りあるだろ

あ、鯛は降らねえからなー

煉獄

ははっ
何が起こるか分からんさっ

千寿郎

(ふふっ)

煉獄

(夢だったとしても)

煉獄

(今の俺に力をくれるもの、今の俺を知るものでした)

煉獄

ありがとうございました、母上、父上、千寿郎…

煉獄

真那

真那

杏寿郎、もう夕方だぜ
寝過ぎちまったなー

煉獄

真那!

真那

な、何だよ!
俺の居眠りは不可抗力ってやつで…

煉獄

俺は近いうちに!真那に伝える事があるっ!

千寿郎

(兄上!?)

真那

何だよ、今聞くぜ?

煉獄

いや、今はその時ではない!

煉獄

少し時間が欲しいっ!

真那

真那

分かった
待ってるぜ、杏寿郎

煉獄

感謝する!

真那

さー、飯の準備しようぜ

とととととっ

煉獄

時期はきっと己の心が教えてくれるだろう

煉獄

俺の、自身の想いははっきり自覚した

………………

千寿郎

『真那さんの肺の病は…
完治しないそうです…』

煉獄

『……そう、か』

千寿郎

『く、薬で発作が起きない様にっ…少しでも長く生きる為にだとっ…』

千寿郎

『そんなっ、そんな…こんなに頑張ってきてそんな事…』

千寿郎

『私はっ!悔しくて…同時に悲しいのか苦しいのか、もう…』

煉獄

『千寿郎』

千寿郎

『…はい』

煉獄

『きっと真那は気付いている
だろう』

千寿郎

『え…』

煉獄

『だから俺達が悲しんでも悔しんでもいけない』

煉獄

『一番闘っている真那と共に…』

……………

煉獄

生きていくのだ…

煉獄

月並みだが、必ず幸せに…

煉獄

それに病になど、真那は負けない!
俺が必ずそばにいるっ!

煉獄

……うむ!腹は決まっ…

煉獄

む?

煉獄

しまった!山には行っていないが、父上に会いに行かなければっ!

だだだだだだっ!

鬼滅の刃:夢小説〜燃える桜の章〜

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