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夢々、君へ揺れ

第26話 - 推し誘い、適応し

458

2024年02月29日

#一次創作

#ファンタジー

#夢

#理想

#運命

#青春恋愛

四阿朧

雨莉

…

雨莉

（…ほんとはずっと、考えてた）

雨莉

（この人はやっぱり、センくんにそっくりで）

雨莉

（だからもし、めおめおたちみたいなことがあり得るのならこれは────）

雨莉

（そういう、出逢いなんじゃないかって）

雨莉

！？セナくん！？

センくん

…はー、ごめんなさい

センくん

コイツがあんまりにもしつこいから話したらついて来たいってうるさくて…

セナくん

初めまして！センの夢の中の女の子！

センくん

あっバカ！いきなりそんなこと言ったらヤバいだろ違ったら！

雨莉

…や

セナくん

や？

雨莉

やっぱりそうなんですね！！！！？！

センくん

うおおびっくりした

雨莉

やっぱり千歳くんって…センくんなんですか！？

センくん

…そーだよ

セナくん

あれお前この子に名前教えちゃったの？

センくん

お前うるせえなほんと！俺この子と話に来たんだけど！？

セナくん

へいへいごめんて笑

雨莉

どうして夢の中で会ったのかも…なんであたしをここに呼び出したのかも気になるんですけど

雨莉

今実は…それどころではないほどのことが起きてて

センくん

なに、なんか事件？

雨莉

事件も事件、大事件なんです！

雨莉

実は、あたしたちの前から夢を見てた子がいて────

十和

…出るかな

唯兎のライム画面から通話ボタンをタップしようとする

十和

（…あんまし、うまくやれてる気は…しない）

十和

（だってあの子は…）

十和

………お姫様、に？

Xめおめお

…はあー……いやまあ、夢見がちだって思うでしょ

Xめおめお

こっちの十和、うちの親離婚してるって知ってる？

十和

知ってる

Xめおめお

あ、そうなんだ

Xめおめお

…そういうの、色々…寂しくて

Xめおめお

私に優しくて、救ってくれて…そんな王子様を探してた

Xめおめお

そんな人がいたら私も…きっともう少し、明るく生きられるとも思った

Xめおめお

心に空いた満たされない穴、みたいなやつ？…埋めてくれるかなって

十和

…それで？

Xめおめお

…そこは、痛いとか言わないんだ

十和

思わないし

Xめおめお

…私の機嫌とってもあなたの世界の芽生には影響ないよ？

十和

だろうね

Xめおめお

…そ

Xめおめお

多分そこが私の人生の分岐点で…

Xめおめお

私と、こっちの世界の芽生の違い

Xめおめお

"夢"で出逢った…楪くん

Xめおめお

彼はきっと幼い私の目には王子様に映ったと思う

Xめおめお

実際に出会う人たちに持てなかった信頼も希望も

Xめおめお

夢の中だけの王子様、ならきっと信じられる

Xめおめお

だって現実にあり得ないファンタジー的存在は未知数だからね

Xめおめお

…まあ、その人が現実に現れたってなったらそれはまた別なのかもだけど

Xめおめお

それでも、こっちの世界の芽生は今まで…少なくとも私よりは

Xめおめお

幸せに、生きてきたと思う

Xめおめお

…何か支えがあるっていうのは、大事なことだもん

Xめおめお

芽生に何があっても、夢の中で絶対的に味方の王子様がいるってことは

Xめおめお

とても安心できると思う

Xめおめお

…だから私より少しだけ明るくて、少しだけ現実的じゃなくて

Xめおめお

夢の中で"お姫様"で居続けたおかげで、現実にもちょっぴり優しくなってる

Xめおめお

…だからこの世界の芽生は私よりいい子ぶってる

Xめおめお

お姫様はいつだって、心優しくてかわいいから

十和

…ふぅん、じゃあ、あんたは幸せじゃないの？

Xめおめお

…ううん

Xめおめお

今までのトータルならあっちの方が幸せなのかもしれないけど

Xめおめお

…でも、私には王子様なんてファンタジックな存在じゃなくても

Xめおめお

私に少し似て、リアルで人間味のある、理解者…

Xめおめお

十和が、いるから。

十和

（…あの子は、ファンタジーの存在なんてもう、求めてない）

十和

（…俺と付き合う前だったら別なのかもだけど）

十和

（人生観が…芽生とX芽生では、きっと違う。）

そしてやっと、俺は、そのボタンを押した。

その少し前

唯兎

…芽生ちゃーん？

Xめおめお

うるさい…私からしたらあなたって知らない人なんだからね？

唯兎

そーだね、でも俺は知ってるよ

Xめおめお

あなたの知ってる芽生とも違うんだって

唯兎

…うん、でも、芽生ちゃんだよ

Xめおめお

…はぁ？私と考え方、全然違うじゃん…同じ私でも違うでしょ

唯兎

…芽生ちゃんは

唯兎

知ってるだろうけど、俺のお姫様で

唯兎

俺にはそういう面しかきっと、見せてくれなかったんだ

Xめおめお

…？

唯兎

…でも本当は

唯兎

王子様とかお姫様とか、この歳でいうのはちょっと気が引けるんだけどね

言ってると、自然に笑みが溢れる

唯兎

…そろそろ、やめにしないとだね

Xめおめお

何が？

唯兎

向き合わなきゃダメだったんだ、ずっと

唯兎

俺が今知るべき芽生ちゃんが、きみなんだよ

唯兎

…芽生ちゃんは俺に言うんだ

唯兎

『夢の中の私と現実の私は違う』って

唯兎

きみよりは芽生ちゃん、いくらか夢見る少女な気がするけどさ

唯兎

芽生ちゃんの根底にある考え方はきっと、きみに似たものだと思うから

唯兎

…もう、絵本の中の世界でも、それこそ、夢の中の世界でもない

唯兎

リアルの芽生ちゃんに、それでも俺のたった1人のお姫様に…

唯兎

恋人に、なってほしいんだ。

夢々、君へ揺れ

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5件

すごすぎる…唯兎くん王子様の器すぎないかこれ…！まじで今回選べないくらい(👈️選ぶ側じゃない)みんなかっこよすぎる…！もうなんかみんなどうなるのか分かんないけど、X芽生ちゃんが唯兎くんを知ってどうなるのか楽しみかも！

や、やっぱり千歳くんって……！！！雨莉ちゃんも嬉しいよね！？推しと夢で出会えてた、なんてさ！！！雨莉ちゃんと千歳くんがリアルで出会えたのも最高だけど、雨莉ちゃんの反応がもー最高すぎ🤭💕 そっか、芽生さんとX芽生さんで生き方が違ったんだね……だからX芽生さんにちょっと違和感があったんだ…… ……唯兎くんとX芽生さんは…なんか少し複雑そう……。十和くんの言う通り上手くいってなさそう…だね……💦

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