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~人形の館~ 1階 大図書室

バンバンッ!!

リリー

……。

アマリス

〜〜♪

アマリスは タブレットを見ながら 優雅に紅茶を飲んでいた。

画面には、人形達の目線で 青影が銃を向ける姿が 写っている。

アマリス

(おや、弾は水に
切り変えたか。)

アマリス

(やはり氷だと
暴走の危険性が
あるからかね?)

アマリス

(わかりやすく魔法陣を
服の上に付与したのは
3体だけ。)

アマリス

(残りの人形達は
服の下だから
少し難しいかもね。)

青影

よし…

ダッ!

アマリス

ん?

青影が本棚を飛び出し、 どこかへ走り出した。

アマリスはタブレットから 目を離すと、こちらに 青影が走ってきていた。

アマリス

…おやおや、
それだと囲まれて
終わりだよ。

人形達が 飛び出した青影の所へ向かう。

アマリス

…んー、おかしいねぇ。

アマリス

(出てくれば、
自分が不利になる事は
分かるはず。)

アマリス

(なのに、真っ直ぐ
全力疾走で
向かってくるなんて…。)

アマリス

(一体、何を?)

パキパキッ!!

アマリス

ッ!

突如、 青影の周りにいた 人形達が一斉に 凍った。

そして、 垂直に地面へと 落ちていく。

アマリス

(…あぁ、そういう事か。)

アマリス

(動きを封じられたら、
魔法陣を壊さなくても
いいからね。)

アマリス

(ここにいる
人形個人じゃ氷を
壊せないし…)

アマリス

ハハッ、まさに
一網打尽だね…。

ブンッ!

青影はそのまま 勢いよくアマリスの顔 めがけて拳を振るった。

第26話

『遊戯②』

ガシッ!!

青影

ッ?!

ググッ…

アマリス

…残念だね。

青影の拳を アマリスが掴み止めた。

青影

(こいつ、
力が強いっ…)

アマリス

見事だねぇ…、
君の罠に満々と
はまったよ。

アマリス

でもさ、別に
人形なしで何も
出来ない訳じゃないさ。

ブンッ!!

ドカッ!

青影

うっ!

バコンッ!

青影はアマリスの拳を 両腕で防いだが、 遠くに飛ばされ 本棚に背中を強打し共に倒れる。

青影

(痛っ…)

ブンッ!

青影

ゴッ!

青影はアマリスの 勢いついた蹴りを避ける。

ブンッブンッ!!

青影はすぐに立ち上がり アマリスに向かい、 連続で拳を振るう。

だが、アマリスには 軽々と避けれてしまう。

青影

(全然当たらない。)

ブンッ!

ガシッ!

青影

ッ!!

青影はアマリスに 右手首を掴まれる。

青影

(離せない…)

ブンッ!

ガシッ!!

右手の拳も素早く振るうが、 簡単に手首を掴まれ 止められた。

アマリス

…力はほぼ互角
みたいだね。

アマリス

でも、残念だけど
君の攻撃が僕に
当たることはないさ。

アマリス

僕の場合、
その動きじゃ
遅くみえる。

アマリスの特質① 吸血鬼体質

身体が強靭で並外れた 怪力や身体能力、再生能力がある。

アマリス

しかし、体術戦じゃ
体力的には僕が不利だね。

ギュウゥッ

青影

ッ!

青影の両手首に 違和感を感じる。

徐々に締まっていく ような感覚だった。

アマリス

君が怪力なのは
確かに凄い。

アマリス

だけど、欠点として
骨は通常の人間と
同じで脆い。

アマリス

折られてしまえば、
その力も意味は
なくなってしまう。

青影

(手首の骨を
折るつもりか!)

青影はアマリスの手から 両手首を抜こうとする。

だが、その手は 微動だにしない。

青影

(駄目だっ、
外れないっ!)

青影

手首の違和感が 痛みに変わり次第に 強さを増していく。

ググッ!

青影

うぅ…

青影

(このままだと、
やばいっ…)

アマリス

(さて、
どうするかね?)

アマリス

(まぁ、後で
治してあげるし
一旦…)

クルッ!

アマリス

ッ!

青影が身体の向きを 90度左にした途端、

アマリスの身体が 宙を浮く。

青影

ふんっ!!

ブンッ!

そして、 背負い投げに似たように

勢いよく地面に 叩きつけられる!!

ドンッ!!

アマリス

がはっ!!

アマリスは 青影の手首を離した。

同時に青影は 後退し、アマリスと 距離を置いた。

青影

(危なかった。)

アマリス

うっ、

アマリスは 痛そうな声を漏らしながら ゆっくりと立ち上がる。

青影

(ダメージが
入ってる感じだな。)

青影

(このまま、
遊びが終わると
いいんだが…)

ブンッ!

青影

ッ!!

青影は横からの何かを 避け、後ろに少し下がる。

青影

(なんだ?)

リリー

……。

青影の前には リリーがおり、

青影

ッ!!

両腕の袖から剣が 出現している。

アマリス

痛た…やっぱり
接近戦は不向きだね…。

アマリス

リリー、
君に任せるよ。

リリー

……。

フワッ!!

リリーは 青影の方へ向かってきた!

ポワッ

バンッ!

リリー

……。

青影

ッ!!

リリーは青影の水の弾を 素早く避けた。

バンバンッ!

青影は再び何発か打つが、 弾は全て回避される。

青影

(まずい!)

ポワッ!

ブンッ!

ギンッ!!

青影はリリーの 振り下ろした剣を 咄嗟に氷の剣で防いだ。

リリー

……。

青影

(この人形、
他のより動きが
機敏だ。)

基本、人形達は 単純な命令しか動けない。

だが、リリーは アマリスと一心同体のように 正確に動く事が可能である。

ギンッ!

ギンギンッ!

青影はリリーの 素早い連撃を氷の剣で防ぐ。

ブンッ!

トッ!

青影

ッ!

青影も剣を 振るうがかわされる。

さらに青影の 降った剣の上に リリーが右足で蹴り、

回転斬りで 襲いかかる!

ブンブンッ!!

青影

うおっ!!

青影の頬を リリーの剣がギリギリ掠った。

青影

(厄介すぎる!)

ポワッ!

青影

ッ!!

シュシュッ!!

パキパキッ!!

突如、リリーの方から 何かが飛んで来たたため、 氷の壁を作り防いだ。

青影

(あの人形、
今、魔法を
使ったよな!?)

青影

(しかもこれは…)

青影の近くの地面に 刺さったものは 植物のようなもの。

そして、それは 青影の視界で 白い花が咲かせる。

青影

(花?)

アマリス

綺麗だろう?

アマリス

リリーに
付与された
魔法なんだよね。

アマリス

種子が生物に
刺ささり、鮮やかな
色の花が咲く。

アマリス

そして、
徐々に魔力を吸収し、
相手を死に至らしめる。

リリーの付与魔法 『魔花』

種子が刺さり、 白い花が咲くと魔力や血液を 奪われる。

魔力を奪われ続けると、 意識を失い死に至る。

アマリス

血を吸収する場合は、
白から赤い花に
なるけど、

アマリス

魔力の場合、
カラフルなんだよね。

アマリス

狼君は
綺麗な青い花が
咲くと思うよ。

シュシュッ!

リリーは花の種子を 青影に向かって飛ばしてくる。

青影は氷の壁の 後ろに隠れ続けた。

青影

(…くそ、あの花が
当たりそうで
近づけない。)

パキッ…

青影

ッ!?

氷の壁が徐々に 壊れ始めている。

よく見ると、 壊れ始めた場所には 青い花が咲いている。

青影

(氷の壁の魔力を
吸ってるのか。)

青影

(だとしたら、
この壁も長くは
持たないみたいだな。)

青影

(…仕方ない。)

青影

(こうなったら、
強行突破だ。)

ポワッ

ザバンッ!!

青影は魔法陣を展開し、 小さな津波を放った。

アマリス

(水?)

アマリス

(今度は一体を…)

ダッ!

そして、 青影は勢いよく走り出す。

シュシュッ!

リリーは 青影に向かって 花の種子を飛ばした。

バンバンッ!

青影はある程度、 花の種子を氷の弾で弾いた。

だが、

グサッ!

青影

青影の腕に 種子が刺さってしまう!

青影

(やっぱり
無傷は無理だった。)

青影

(だけど
このまま、
突っ走るっ!)

アマリス

(剣に
切り替えた方が
いいね。)

ブンッ!

青影

(今だ!)

チャポンッ!

青影はリリーが 剣を振るった瞬間に 水面の中へと隠れた。

アマリス

(消えた。)

アマリス

(いや、
消えたというか
水の中に隠れたか。)

ジャボンッ!!

アマリス

ッ!

ブンッ!!

青影は勢いよく出て アマリスに拳を振るう。

だが青影は、 アマリスに 避けられて拳が空振る。

アマリス

(まぁ、かわすのは
簡単だね。)

アマリス

(だけど、これだと
ぼくの持久力が
だいぶ削られねぇ。)

青影

(避けられるのは
分かってる。)

青影

(だから…)

パキパキッ!

アマリス

ッ!?

先程の津波の水が アマリスの足元のまで 広がってたようだ。

靴の足元を凍らされ 動がなくなる。

アマリス

(水が足元に来るまでの
時間稼ぎか!?)

ブンッ!!

アマリス

(やばっ…)

ゴッ!

アマリス

がっ!

青影の蹴りが アマリスの腹部に 命中する。

青影

おらあぁぁぁぁっ!!!!

バコンッ!!

青影は そのままか遠くへ 蹴り飛ばした!

夜猫🌸依頼事務所~厄災の魔女~

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