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お嬢様と王子様

お嬢様と王子様

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お嬢様と王子様

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2018年08月25日

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ごきげんよう。

この挨拶を間違えれば、この学校では死ぬ。

それが、この学校のルール。

クラスメイト

雅様、お荷物をお持ちします

大丈夫です。お心遣い、ありがとうございます。

クラスメイト

いいえ、こちらこそ、すみません…

教室には、男がいる。

男なんて、認めない。

恋なんて、できない。

婚約者なんて捨てたい。

恋をしたい。

結婚する相手が決まった女なんて、野良猫同然。男から、見てみぬふりをされるの。

……ごきげんよう、皆様。

祐也

ごきげんよう、プリンセス。

男…?

………

祐也

どうしたのです、雅様。

やめて、話しかけないで。

私には、婚約者がいる。

家に決められた、婚約者がいるのに。

話しかけないで…

あ…!

移動教室。遅れてしまった…

祐也

雅様、みんな待ってますよ

ありがとうございます

その日は、執事に迎えに来てもらい、早退した。

婚約者と、合わなければいけないから。

名前は…なんだったっけ?

婚約者

こんにちは、雅さん

さんって…呼ばれたの久しぶりだな…

こんにちは…

目をそらす。

合わしたらすぐ、婚約が決まってしまいそう。

大手企業の跡継ぎ。

でも、その企業も倒産しそうで困ってるらしい。

だから、うちに…?

失礼します

気分が悪くなり、部屋に戻る。

ベランダから外を見ると、大きな満月が浮いていた。

月から、だれか。迎えに来てくれないかな…

そんなことを思いながら、宿題を書き進める。

……婚約者なんて…いらない

そのまま私は、机に突っ伏して寝てしまっていた。

次の日、ベットに寝かされ、パジャマに着替えていた。

婚約者の名前って…なんだっけ…

名前を知ろうとも思わない。

それだけ、興味のない存在だから。

おはようございます、父上、母上。

父上

こっちに来なさい、雅。

怒られる…そう思った

父上

気分が悪いだと何打の抜かし、婚約者の…氷室さんと少しも話さなかったとは何事だ?失礼だと思わんのか?

……思います

父上

なら、なぜそれをした。わかっているのなら、やらないだろう!

婚約者なんて、いらないからです

すべてを、打ち明けた。

もうすぐ倒産しそうな会社の跡継ぎなんかと、結婚する必要はあるのか。

なぜ、婚約者など決められてしまったのか。

すべてを…

父上

そんなに…おもいつめていたのか!?

父上

早く言いなさい、適切に対処したのにな

そんなこと、しないでしょう?

私が小さな頃から、私の身の回りのことをすべてベビーシッターだメイドや執事に任せて!

抱きしめることもしなかった。

私がどれだけ悲しい思いをしたか…わかりますか!?

父上

…………

父上

すまん。学校に行け、今すぐだ

制服に着替え、車に乗り込む。

すると、執事が

執事やメイド

なにか、ありましたか…?

聞いてくれますか?

執事やメイド

もちろんです

運転席にいる執事に今朝あったことを話した。

執事やメイド

そんなことが…わたしなら、早く気づけたかもしれません…すみません…

いいんです

学校に付けば、いつもの挨拶。

クラスメイト

ごきげんよう、雅様

ごきげんよう……

祐也

なにか、ありました?

あなた…いつも何なんですか…?

祐也

心配してるんです。俺は、雅様が好きだから。

…!?

冗談はやめてください

祐也

本気ですよ。冗談で、言いません

私には、婚約者がいますよ?

祐也

わかってます。でも…

ありがとう…少し落ち着いたかもしれません…

祐也

屋上に行きませんか?息抜きできますよ。

授業が始まるまでですよ?

祐也

もちろんです

屋上からの景色は最高だった。

いつも、家のベランダから見ている景色とは違う、なんだか不思議な光景だった。

きれいですね。

祐也

はい。俺はこの光景が好きなんです

先生

雅さん、お父様がお待ちです

…………やだ

祐也

大丈夫ですか?

すみません…行ってきます、教室に戻ってください

祐也

……はい

職員室…初めてきた…

父上

すまなかった

え…?

父上

婚約は破棄することになった。

父上

お前が、こんなに…思っていることも知らなかった。

父上

私なりの贖罪だ。

……!

ありがとうございます。

もう!教室に戻ってもいいですか?

父上

ああ、また家でな

はいっ!

教室にて……

祐也

雅様!

まだ、名前も知らないけれど…

好きです

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