これは、俺の中学時代の恋物語
ただの華の恋愛話なんかじゃない
ちょっと変わった、いや
血塗れで、どろどろな恋物語だ。
蓮斗
ず、ずっと前から好きでした!
蓮斗
僕と、付き合ってください!
あれ、なんで俺はこんなこと言ってるんだろう?
って、言っている自分でもそう思った
俺は、クラスの陰キャにも陽キャにも属さないような存在だったけど、
とにかく恋には不器用だった
俺が今、こうして告白をしているのは、小学校の頃から同じだった赤崎 美琴。
クラスのマドンナ的存在で、誰からも好かれる、良い子だった。
蓮斗
あ、あの…駄目なら、そうと言ってください…
美琴
ふふっ
美琴は、俺の姿を見て、かすかに微笑んだ
普段は、ただの仲良い同士だったから、それが裏目に出たのかと思って、俺の心臓は今にも飛び出そうだった。
蓮斗
ご、ごめん…友達だと思ってたよね…
美琴
いいに決まってるじゃん
蓮斗
え…?
美琴
だからいいってw告白してきた方なのに、なんでそんなおどおどしてんの?
蓮斗
ごめん!
…でも、ありがとう
…でも、ありがとう
美琴
ずっと気づいてたよ。私に気があること
告白は成功したのに、つい俺は、驚きを声に洩らしそうになった。
美琴
その為に仲良くしてくれたんでしょ?
正直、おかげで私の中学生活は、毎日楽しいし、蓮斗くんならいいよ。
正直、おかげで私の中学生活は、毎日楽しいし、蓮斗くんならいいよ。
蓮斗
良かった…。
これからも、よろしくね。
これからも、よろしくね。
美琴
こちらこそ
まさに、青春の1ページを切り取ったかのようだった。
警察官
近づかないでください!
次々と鳴り響くカメラの音
ざわついている野次の声
ブルーシートで隠された死体を前に、俺は立っていた
俺には、一瞬、血塗れになった死体を見て、瞬時に気がついた
そこにあるのは、紛れもない、美琴の死体だった。