10番が収監されてから、約2週間。 色々な気付きがあった。 ゲームが好きだとか、片親だとか。 彼の罪状と刑期は まだ知らされていない。 だが、きっと軽いものだと思う。 問題行動という程のことは 起こしていないし、 脱獄も企ててはいないと見られる。 多少口答えが悪かったりはあるが、 根はいい子な気がする。
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看守は囚人のことを番号で呼ばなければいけない。 別にこれに異を唱える訳では無いが、 彼の名前は無駄に呼びたくなる。 彼の生年月日やら何やらが 記されている資料を見た時に、 名前も確認したのだが、 妙に頭に残る。
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浮足立ちながら彼の牢屋へ向かう。 最近は牢屋へ向かう時間が好きだ。 俺の担当が彼になってから、 この生活が楽しくなってきている。 年齢差も相まって と言うのもあるかもしれないが、 何処か可愛く感じるのだ。
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彼は朝が苦手なようで、2週間経った 今でも起きれていない日の方が多い。
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不必要な時以外はあまり牢獄に入らないように上司に言われているのだが、 少し、入ってみたいと思ってしまった。 勿論規律を 破るつもりは無いが、少しだけ、 彼に触れてみたいと思ってしまった。 思い立っては実行に移してしまうので、 彼が起きないように牢屋の鍵を開けて、 中にこっそり入る。
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一応、念の為起きているか確認をする。 ……顔が小さく、そして白い。 外に出ていなかったのだろうか。
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顔にそっと手を添えると 顔を少し顰めっ面にして声を出す。 ……玩具みたいで可愛い。 少し間彼の顔で遊んでいると、 夢中になってしまい、 朝食の時間を迎えてしまった。
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我慢できないよ、 なんて思った頃にはもう遅く、 顔を徐々に近づけていった。 傍から見れば、キスしているかのように、それほど近く。
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呻き声をあげて彼が目覚める、 と同時に俺と目が合う。
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混乱している彼を横目に、 一応注意だけしておいて、 彼から顔を退ける。
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朝食を渡そうと 鞄に落としていた目線を彼に戻す。
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耳まで真っ赤にして、 顔を俺から逸らしている。 ……ああ、これだから可愛いんだ。 俺のものにしたいぐらいに、 誰からも取られないぐらいに、 俺は彼に夢中なのかもしれない。
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続き待ってます!
天才ですか?
めっさ好き