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Cルート

秋斗

ど、どうすればいいんだ!?

秋斗

何か、何かないのか!!

逃げる?

いや、あの化け物はいつまでも 追ってきそうだ

隠れる?

隠れたところで何も変わらない!

では、どうすれば……

秋斗

……あの化け物。

何かわかることはないかと よく見てみる

やはり、髪はおどろおどろしく 焼けた顔はこちらを見てニヤニヤしている

頭を振り続け 階段の手すりは揺れている

ガタガタと鳴り止まない

ヒュー、ヒュー

ヒュー、ヒュー

あの口笛のような音も……

秋斗

……口笛?

秋斗

……もしかして、あの音は何かを意味しているのか!?

よく聞いてみる

とても不気味で嫌な音だ

しかし ずっとこれを止めない理由……

秋斗

もしかして、俺とコミュニケーションを取ろうとしてるのか……?

動物も人も 声を使ってコミュニケーションをとる

だとすれば あの化け物は口笛を使って 何かを伝えようとしているのか

秋斗

……よ、よし。

ひゅ、ひゅう

あまり上手くはないが 俺は吹いた

すると

ヒュー、ヒュー

ヒュー、ヒ、ヒュー

規則的な音が僅かに変化した

秋斗

こ、これはいけるぞ!!

秋斗

これで、何とかあの化け物に好かれれば、家に返してもらえるかも知れない!

秋斗

ほ、ほら鳴らすぞー。

ひゅう、ひゅう

ヒュー、ヒ、ヒ、ヒュー

ひゅう、ひゅうーー

ヒ、ヒュー、ヒュー、ヒュー ヒ、ヒューヒ、ヒュー

上手くいっているかは分からないが 確実に反応している

助かる可能性が、ある

秋斗

ど、どうだ?

秋斗

俺を、俺を家に返し……

その時だった

 あっははははは は はは   ははは は は はははは  は     はは はは ははは は  は はははははははは!!

……

女はけたたましく笑った

声の調子はどこか外れていて 狂気的だった

頭の振動もさらに強くなる

階段の手すりは壊れそうなほどに ぐらぐら揺れている

笑い声は、止まない

秋斗

う、うわ、あ、あぁ!!

秋斗

やめろ、やめろ。

音は止まない

秋斗

やめてくれ……。

ははははははははは

秋斗

頼む……やめてくれ。

ガタガタ ガタガタ

秋斗

やめてくれぇぇぇーー!!!

その時 音がピタッと止まった

静寂

何も聞こえない

恐る恐る 女がいた方を見る

女はこちらを見て 動きを止めていた

秋斗

なん、だ……?

秋斗

俺は、俺は助かるのか?

秋斗

頼む。返してくれ。

秋斗

お願いだ!!

しーらない

ころ す

ヒューヒューヒューヒューヒューヒューヒューヒューヒューヒューヒューヒューヒューヒュー ヒュー

次の瞬間 女は階段を物凄い速さで降り

俺の方に向かって 満面の笑みで向かってきた

【選択肢で結末が変わる】ホラー短編集

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