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ボクはキミに恋をした

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ボクはキミに恋をした

80 - ジェットコースター抗戦

♥

120

2023年02月02日

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真冬

みんなは着いたら何乗りたい?

駅までの道を歩きながら、 家を出る前姉さんと話してたことを みんなにも振ってみる

わしはやっぱジェットコースターやな! 遊園地行くならこれ乗らんとダメやろ!

96ちゃんの言葉に、みんなが 賛同するように頷いた

翔太

ジェットコースターならまふ君も好きだよね。昔からよく96ちゃんと乗ってたし

たしかに、昔は一緒に乗ってたなぁ

智弥

え、まふ君ジェットコースターいけるんだ?

真冬

うん、よく意外って言われるけど

驚いた顔のとも君に、 苦笑いを交えつつ答える

智弥

へぇ、そうなんだ〜

そう言いつつ、とも君の視線が 僕から彼方先輩に移った

彼方

……何?

智弥

いや、何にも?

あ、もしかして、彼方先輩も ジェットコースターが好きってこと?

そらるんは何乗りたいん?

彼方

俺は保護者の立ち位置だから乗らない

あれ、彼方先輩って、遊園地が 好きなんじゃなかったっけ

なのに何にも乗らなくていいのかな

星奈

まぁ、着いたら乗りたくなると思いますよ! 遊園地って、見るだけでテンション上がりますし!

人一倍楽しそうな声で 蒼井さんが言った

たしかに遊園地って、見てるだけで ワクワクしてくるしね

真夏

あ、電車もうすぐ来ちゃうよ! 早く駅行こうっ!

何とか時間内に駅に着いて、無事 予定通りの電車に乗ることができた

そして、電車に揺られて十数分と、 さらに歩いて数分ほど

「「「着いたーっ!!」」」

96ちゃんと天ちゃん、さらに とも君が、入り口近くでそう言った

彼方

お前らうるさい

それを、ばっさりと彼方先輩が切る

智弥

ひどいなー、彼方兄楽しみだったんじゃないの?

彼方

受験勉強の息抜きで来ただけなんだけど

あ、そうか、そういえば 彼方先輩って、今年は3年生だし……

勉強の邪魔になるから、 誘わない方がよかったかな……?

彼方

ほら、行くなら行くぞ

いや、顔には出してないけど、 ちょっと声が楽しそうなような

勉強の息抜きって言ってたし、 せっかく来てくれたんだから、 いい息抜きにしてあげよう

よし! まずは大本命、ジェットコースター乗るぞー!

入り口のゲートを抜けた直後、 そう言った96ちゃんが一目散に 走って行ってしまった

真夏

ふふ、真冬も行っておいで!

真冬

うん!

96ちゃんの後を追って、 僕も走っていく

智弥

あ、俺と彼方兄も行くー!

彼方

は? 何で俺まで……

さらに後ろから、彼方先輩の 腕を引いたとも君も来た

智弥

いいからいいから!

彼方

いいからじゃない!

こちらに来ようとする とも君に対抗して、先輩がその場で 踏みとどまった

なんか、駄々をこねてる 子供みたいに見える……?

智弥

ちょっ、彼方兄引っ張んないで! 腕もげる!

彼方

じゃあ俺の腕離せ!

智弥

断る! まふ君達手伝って!

えっ、彼方先輩明らかに 嫌がってそうだけど!?

おっしゃあまかせろ!

真冬

96ちゃん!?

何もできずにその場で留まってると、 僕の後ろから96ちゃんが走って、 そのまま先輩達の方に行ってしまった

智弥

ほらっ、保護者なら俺らの面倒見ないと!

つっきー達の方はまなっちゃんおるし何も心配はないやろ!

彼方

俺は何も乗らないって言っただろ! しかも智弥は尚更タチ悪りぃんだよっ!

“ジェットコースターに乗らせたい2人 vs 乗りたくない1人

……を、ただ傍観しているだけの1人” の僕

真冬

ふ、2人とも、彼方先輩嫌がってるし……!

まさか先輩がここまで拒否反応を 出すとは思わなかったけど、流石に 観念してあげた方がいいんじゃ……!

智弥

そしたら彼方兄呼んだ意味なくなっちゃうから!

彼方

だから俺は行かないって言ったんだよ!

え、でも最終的には来とるやん?

ほぼ喧嘩のような言い合いの途中、 突然冷静になったように96ちゃんが 言い放った

智弥

うん、しかも行くって言ったの彼方兄の方だよ。こうなること分かってて来たのかと思ったけど

それに乗るように、 とも君もスンとして言う

彼方

っ……!

すると、途端に「げっ」という 顔になった彼方先輩

智弥

ほら、列長くなる前に並んじゃお!

彼方

ちょっ、おい!?

彼方先輩が油断した隙に思いっきり 腕を引っ張って、そのままの勢いで 列の方まで行ってしまったとも君達

よっし、わしらも行くぞ!

真冬

う、うん!

とも君と遊園地のことを話してた 時から、薄々感じてはいたけど……

真冬

(もしかして、彼方先輩って……)

少し嫌な予感がしつつも、 96ちゃんと一緒に、僕も とも君達の方へ駆けていった

4人で列に並んで、 とうとう順番が来る

その間、彼方先輩はというと…… 諦めたように、静かに列に並んでいた

智弥

ジェットコースター久しぶりだなぁ〜! ね、彼方兄

彼方

……

楽しそうに話すとも君とは対称的に、 さっきから何も話さない彼方先輩

心なしか、顔が青くなってる ような気もする

彼方

……どっち乗る?

乗り込む前、先輩がやっと 言葉を発した

真冬

じゃあ……僕はこっちで

割り振られた2列の、 前の方に座った僕

すると、すかさず隣に 彼方先輩が乗ってきた

彼方

あいつの隣には乗りたくない

そう言いながら、僕の後ろに 乗り込んだとも君に目線をやった先輩

とも君の隣には96ちゃんが乗った

智弥

別に何もしないって

後ろからも何もできんよ〜

後ろの2人が何かをするのは不可能 だけど、96ちゃんの言い方は、 いたずらするのが前提のような……

真冬

あ、僕も何もしませんよ?

2人の次に僕に目線を移してきた 先輩に、念の為そう言っておく

流石の僕も、相方をいじめる シュミは持ち合わせていない

スタッフ

まもなく出発します!

みんなと話していると、 係のお兄さんがそう言っているのが 聞こえた

スタッフ

それでは、行ってらっしゃい!

その言葉と共に、少しずつ コースターが動き始める

最初はゆっくりと登って行って……

智弥

来るぞ来るぞ〜……!

後ろから、楽しそうなとも君の 声が聞こえてきた

もう少しで落ちる……ってところで、 少し心配になって、ちらっと 彼方先輩の方を見てみる

彼方

っ……!

顔が真っ青で、安全バーをぎゅっと 握って、今にも泣きそうな表情

真冬

(どうりであそこまで嫌がってたわけだ……!)

けど、ここまで来たら もう引き返せないし……

って、落ちるっ!?

「「「わああああ!!!」」」

ボクはキミに恋をした

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コメント

6

ユーザー

そらるさん……ww生きて帰ってきてね……(苦笑い) まぁ、自分も乗れない人間なんですけどね!

ユーザー

あああ…そらるさん…ちょっと可哀想ww 私も絶叫系苦手で友達に無理やり乗せられて その時の私みたいになってたなぁそらるさんw まふくんの隣に座ったの、めちゃかわいいww まふくん(好きな人)がいる遊園地だから 嫌な思い出から楽しかった思い出に 変えて欲しいけど……うーん😓…大丈夫かなぁ? 続き楽しみにしておりますです✌️

ユーザー

そらるさん幼児化wそらるさん顔は真顔にしてても声でバレてますよ(; ・`д・´)絶対昔遊園地でやばい事あったんだろうなぁ〜(他人事) ジェットコースター好きだけど前の方より後ろの方が怖くないから楽しいんだよなぁ〜(チビだから前の人のおかげで見えない)

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