!ATTENTION ‽.この物語は、実際の国や人物とは一切関係ありません。 ‽.政治的、挑発等の意図は一切ありません。 ‽.エスニックジョーク、又はブラックジョーク等が含まれています。 ‽.ショッキングだったり、グロテスクな表現等が含まれています。 ‽.オメガバースの要素が含まれています。 ‽.無理して最後まで見ないでください。任意のタイミングでブラウザバックを推奨します。 ‽.読了後のクレーム等は一切受け付けていません。 以上のことを理解したうえ、お読みください。
夜の街を歩く。 頭の中はいろんなことを考えていてぐちゃぐちゃだった。 危機感が欠けてしまって、ついさっき自転車に轢かれそうになったくらいだ。
アメリカ
ここはいつもの帰路じゃない。 自分の家なら反対側だ。
なぜ反対に来ているかと言うと、...まぁ、帰りたくないからだな。
イヤな予感がするんだ。
親父がひどい目にあってたらどうしようとか ちょっと気まずいな、とか とにかく、....今の俺にイギリスに会うくらいのメンタルがなかった。 怖いんだ。
イギリスまで壊れちゃってるかな、って思うと 怖すぎるンだよ
アメリカ
そう、脳内で反芻させる。 そして、周りより少し大きめの家についたかと思うと、玄関の前に立ち、インターホンを押した。
無機質な音のベルが流れる。 だが返事がない。もう一回押しても、ドアを開けてくれる予感がしない。
俺はドンドン、とドアを叩き、声を張った。
アメリカ
アメリカ
そういうと、2程経った後、 家の中からドタドタと走ってくる音が聞こえた。 ドスンとかガシャーンだとか、ときどきうめき声も聞こえるので、大丈夫か....なんて心配になる。
するといきなりドアを勢いよく開けられた。 内開きでよかった....。日本とかの外開きだったらドアにやられてたな
ソ連
ソ連は目をぱちくりさせて俺を見つめたあと、 俺の手を強く引いて家の中に無理やり押し込んだ。 一瞬の出来事だったから、俺はそのままバランスを崩してソ連のされるが儘になってしまった。
ソ連は闇に堕ちた黒い黒い目で俺を凝視しながら扉の鍵を二重に閉めた。
家の中は薄暗く、不気味な雰囲気を醸し出していた。 リビングについていないからなんとも言えないが、...家から、生が感じられない。
アメリカ
息を吸った瞬間、たまらず手のひらで口元を覆った。 脳がくらくらしてくる。
家の中はアルコールの匂いで充満されていた。強い強い酒の匂いだ。 なにより___ソ連本人からの酒の匂いが強すぎる。 酒に弱いアメリカは匂いだけで酔ってしまいそうだった。
今すぐに外の空気を吸いたくなったが、それは叶わなかった。 この家と、その主から、今は逃げられる気がしなかったからだ。
ソ連
ソ連はゾンビのような挙動不審な動きをしながら呟いている。 精神病を患っているかのような動きに困惑し、軽く絶望を覚える。 ソ連まで、こんなになってしまったなんて。
ソ連はしばらく俺を見つめた後、 急に眼を見開いたかと思えば、玄関に俺を押し倒してきた。
アメリカ
何をする、と言ってソ連の手を振りほどきたかったが、この怪力が。力が強すぎて叶わない。
ソ連は手探りで俺のポケットや服の中を漁り、俺の拳銃を探り当てた。
アメリカ
アメリカ
だが、ソ連は俺に銃を突きつけなかった。 ソ連は俺の手に不器用に銃を握らせ、エイムを自分のこめかみに合わせ、こういった。
ソ連
ソ連
アメリカ
狂人だ。 直感的にそう思った。
こいつももうダメだ。 手遅れだ。 だけど....逃げられない
俺はさっきのようなデカい絶望にまたはちあわせてしまった。
アメリカ
ソ連は少し悲しそうな顔をしたあと、口を開いた。
ソ連
ソ連
ソ連
空気が静まった。 ソ連は続けた。
ソ連
ソ連
ソ連
ソ連
ソ連の目から涙が落ちた。
俺はあっけに取られていて、喉をごくりと鳴らすだけだった。
ソ連
ソ連
ソ連
ソ連
ソ連
ソ連はそう訴えた。 強い感情に圧倒され、また口をつぐんでしまう。
俺の心を動かすには十分な訴えだった。 だけど、俺は申し訳なくてたまんなかった。
アメリカ
アメリカ
アメリカ
アメリカ
アメリカ
ソ連は目を丸くして、そのあと、どっと大きいため息をついた。
ソ連
俺たちはすれ違っていた。 両方とも同じ思いをしていた。 両方とも、自分の第二の性別を偽装し、偽装された性別に騙されて、お互いに「抱かれたい」と思っていたんだ。 つまり、最初から、ソ連の我慢が報われることがないって決まってたんだ。
ソ連
ソ連にはもう泣く気力も残っていないようだった。 申し訳なさで心がはち切れそうだった。
ソ連は真っ直ぐとした瞳で、もう一回こういった。
ソ連
嫌だ、ソ連が死ぬなんて!!!!!!! だけど、俺に断る権利はなかった。
世界はクソだ。 世界は俺だ。 つまり、俺はクソだ。
あぁ、....もう。
俺は目を閉じて、引き金を引いた。
銃声が聞こえたと同時に、 生暖かい液体が全身にかかった。
あぁ、あぁ、....あぁ
口周りの血を少しだけ舐めて、 俺は真上に視線を向けた。
アメリカ
アメリカ
俺はソ連を潰す勢いで抱きしめた。
なあ、世界は平等じゃなかったのか?
お前が平等な世界を作ってくれるんじゃなかったのか?
答えてくれよ。 お前の夢はまだ始まったばかりだろ。
コメント
4件
最高過ぎるッ
うあああ!!もうやだあああ!! まじで面白いけど!結構しんどい!