TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

怪盗 時雨桜

一覧ページ

「怪盗 時雨桜」のメインビジュアル

怪盗 時雨桜

28 - 盗聴者

♥

23

2022年01月24日

シェアするシェアする
報告する

〜彼方 side〜

凪沙

あたしがここに来たのはね、あたしらの計画を成功させる為だよ

彼方

……計画?

怪訝に思って、聞き返してみる

凪沙

うん。ほら、あたしが答えたんだからそっちも答えてよ。

凪沙

ピンチなら助けてあげようと思ったのに

ここは、素直に答えるか

彼方

ピンチだよ。それに、お前のジャックのせいで迷惑してる

凪沙

あっはは、じゃあ未来の怪盗が助けに行っちゃうかあ!

本当にこいつは、いつまで経っても ブレないな

……怪盗になったって、 何もいいことはないのに

彼方

作戦はあるのか?

凪沙

うん。

凪沙

この後、あたしが真冬達のいる場所まで全速力で向かう。

凪沙

爆弾の爆発時間までには間に合うから、その男の不意をついてあたしが彩莉を助けるよ

ここからユキ達がいるところまでは、 たしかにそう遠くはない

……だけど、何かおかしい

凪沙

あぁ、けど……。

凪沙

その、ジャックがどうって話は、あたし知らないなぁ?

彼方

は?

彼方

……っ!?

カチャリ、と音を立てて、 俺の額に銃口が向けられた

彼方

……何の真似だ?

やっぱり、おかしい

爆弾のことも、彩莉を捕まえてる奴の ことも、こいつが知るはずないのに

凪沙

これからあたしが言うことは口外禁止。言ったら死んでもらうからね

下手に抵抗したら、殺される

凪沙

まず、あたしはファントムの幹部です!

彼方

……は?

凪沙

それで、この計画……東京五輪テロ計画は、あたしが考案したんだ。

凪沙

ほら、こんな場所でテロなんて起きたら、すっごい面白そうじゃない?

凪沙

そんなところに、時雨桜もブラッドムーンも、その敵である探偵までいるなんて、もっと面白いじゃん!

凪沙

しかも、味方のフリしてあたしが助けに行くんだよ?

凪沙

こんなに楽しいシナリオ、最高でしかないっ!

全く思考が追いつかなくて、 ただ呆然と話を聞いているだけだった

こいつが……凪沙が、 ファントムの幹部?

このテロ計画の考案者?

訳が分からない

それに、こいつの言っていることが 理解不能すぎる

テロが起きたら面白い、なんて、 明らかに常人の思考ではない

凪沙

あぁ、それとね?

凪沙

今までみんなの活動がうまくいってたの、不思議だと思わなかった?

彼方

……何が言いたい?

凪沙

あたしが裏で色々と操ってたの。みんなの活動がうまく行くように

彼方

は……?

凪沙

ぶっちゃけみんな……時雨桜の二人なら尚更、ファントムの足元にも及ばないよ?

凪沙

なのに今まで成功を重ねてきたのは、あたしが操作してたおかげ。

凪沙

じゃないと今頃、さらにあの里が酷い目にあってたかもね

そう言って笑う凪沙の笑顔に、 狂気を感じた

ただ子供が楽しくて笑っているかの ような、純粋な狂気

凪沙

あ、そろそろ時間やばいし、みんなのとこに向かうね。

凪沙

……まぁ、彼方さんがあたしに従わなくてもいいけど……。

凪沙

“まーちゃん”がどうなっても知らないよ?

彼方

っ……!

〜真冬 side〜

凪沙

あたしあの時、口外したら殺すって言ったはずなんだけど?

彼方

…………

真冬

それって……

彼方さんは自分の命と引き換えに、 凪沙のことを僕らに伝えてくれた ってこと?

凪沙

ほんと彼方さんってバカだよね。あたしがいないところで話せば、すぐ殺されることもないのに

そうまでして、彼方さんは すぐにこうして伝えてくれてたんだ

彼方

……だったら……

カチャッ

彼方

抵抗すれば良い話だろ

そう言いながら、凪沙に向かって 何かを構えた彼

凪沙

……何それ?

暗闇だから、凪沙には よく見えないらしい

けど、ボクらは暗視のコンタクトを つけてるから分かる

彼方さんが持っているのは……拳銃だ

真冬

(けど、これは……?)

凪沙

……あぁ、もしかして銃? もしくはナイフか何か?

凪沙

少なくとも、あたしに対抗する手段は持ってたんだね

彼方

策も何もないままの方がおかしいだろ

凪沙

あはは、それもそうか

凪沙こそ、こんな敵だらけのはずの 場所で正体をバラされてるんだから、 寧ろ彼女の方がピンチなはず

なのに、どうしてこんなに 余裕でいられるのか

真冬

(……周りに、気配……?)

微かに、人の気配がする

一人だけみたいだけど、 少し妙な感じだ

もしかして、ファントムの仲間?

凪沙

……ところで、話は変わるけどさ

凪沙

彩莉、全部聞いてた?

真冬

え……?

彩莉……?

凪沙

ごめんね、彼方さんが話し出すから出てくるタイミング失っちゃったんでしょ。

凪沙

ほら、隠れてないでおいでよ

どうして今、ここにいないはずの 彩莉の話をするのか

本当に彼女がいる? だとしたら、何でこんな場所に?

真冬

彩莉……いるの?

〜彩莉 side〜

凪沙と真冬と別れて、お母さんの いるところへ戻ってくる

彩莉

(凪沙……?)

スマホの通知欄を見ると、凪沙から メールが届いていた

彩莉

(“彩莉、そっちが落ち着いたら合流できる?”か……)

そのメッセージの後に、 この場所の地図も送られてきた

そこまで遠くないし、この人混みに 紛れられたら、上手くいけるかな?

とりあえず、凪沙に「分かった」と だけ返して、一旦落ち着くことにした

彩莉

(それにしても……)

まさか、真冬が凪沙と知り合い だったとは思わなかった

あの時……私が時雨桜の正体を 知る直前、二人は屋上で、凪沙の ことを他人のように言ってたのに

彩莉

(二人って、どういう関係なんだろう?)

ただの友達……ではなさそうだし、 真冬のもう一人のいとこ?

それなら、私が知らなくても おかしくはないけど……

もしくは、真冬の本当の彼女、とか?

彩莉

(だったら、そっちの方があり得そうかも)

何だか、仲も良さそうだったし

彩莉

(……っと、そろそろ行った方がいいかな?)

お母さんには少し申し訳ないけど、 気づかれないようそっと離れて、 すぐ人混みに紛れる

彩莉

(地図の場所は……)

彩莉

(ここかな……?)

人がいなさそうな、暗くて細い通路

この奥に、みんながいるらしい

こんなことは普段しないから、少し 不安になって、そっと近づいてみる

彼方

…………ら、何もかも全部!!

急に聞こえた声に驚いて、 道に踏み入る直前で、 足を引っ込めてしまった

この声は……一ノ瀬会長の声?

だけど、珍しく声を荒げている

彩莉

(みんながここにいるのは、間違いないんだろうけど……)

もしかして、何かあったのかな……?

彼方

俺らじゃ到底敵うはずないのに!

彼方

なんでここまで辿り着けた?

彼方

なんでここまで辿り着かせた??

彼方

“怪盗ごっこ”をしてる俺らを!!

彩莉

(怪盗、ごっこ……?)

一ノ瀬会長が声を荒げている理由も、 言ってることも、よく分からないし 頭が追いつかない

一体、何が起きてるの……?

そよよ

えー、お久しぶりです

そよよ

前と比べると、最近はかなり投稿期間が長くなっちゃいました……

そよよ

けどすみません、最近学校の方で忙しいのと、単純に不定期更新の方が自分的に楽だという結論に至りまして

そよよ

これから……というか少し前からですが、不定期更新でやらせてもらいます

そよよ

好きで始めたこととはいえ、少しでも読んでくださる方がいるんだから、自分に無理のないようやっていこう! というわけです

そよよ

そういうことなので、これからもよろしくお願いします!

そよよ

さて、最近お話の後に現れもしなかった私ですが……←

そよよ

流石にちょっと触れた方がいいですよねw

そよよ

読んでいただいて分かる通り、クライマックスが近づいてきてます

そよよ

そういえば、1、2話目からいなかった凪沙を、数話前にさらっと再登場させましたが、この子のこと覚えてましたか……?w

そよよ

あれです。最初に彩莉ちゃんに時雨桜の説明をしてくれた子です

そよよ

ただこの子、あの時点では敵にさせる予定もどこかで出す予定もなく、設定にいたにも関わらずほぼ使い捨てキャラのような子だったもので……

そよよ

もしかしたら、ちょっと物語に辻褄が合わないところがあるかも……?

そよよ

……というわけなので、そこは見逃してください

そよよ

まず、彩莉ちゃんをうらさかの探偵事務所に行かせるあたりからその後の展開も特に考えず書いてたんです←

そよよ

ただ、下書き的なのを書き始めた時が実際に東京五輪の時期だったので、

そよよ

このテロを起こすのはその時点で思いついていて、終着点をここにすることも決めてました

そよよ

そこに至るまでの話は、あんまり考えてなかったので、とりあえず伏線(のようなもの)を張りつつ、頑張って続きを絞り出してた感じでしたw

そよよ

テロを起こしてからもちょっと悩みましたが、凪沙を敵サイドにしようと考えてから、めちゃくちゃ書きたいことが増えて……

そよよ

結果、まさかの真実(?)を次から次へと出す形になりました

そよよ

やっぱり、プロットって大事なんですね←

そよよ

……っと、そろそろタップ数が150に到達しちゃうので、締めましょうかw

そよよ

それでは!

この作品はいかがでしたか?

23

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚