〜彼方 side〜
凪沙
彼方
怪訝に思って、聞き返してみる
凪沙
凪沙
ここは、素直に答えるか
彼方
凪沙
本当にこいつは、いつまで経っても ブレないな
……怪盗になったって、 何もいいことはないのに
彼方
凪沙
凪沙
凪沙
ここからユキ達がいるところまでは、 たしかにそう遠くはない
……だけど、何かおかしい
凪沙
凪沙
彼方
彼方
カチャリ、と音を立てて、 俺の額に銃口が向けられた
彼方
やっぱり、おかしい
爆弾のことも、彩莉を捕まえてる奴の ことも、こいつが知るはずないのに
凪沙
下手に抵抗したら、殺される
凪沙
彼方
凪沙
凪沙
凪沙
凪沙
凪沙
全く思考が追いつかなくて、 ただ呆然と話を聞いているだけだった
こいつが……凪沙が、 ファントムの幹部?
このテロ計画の考案者?
訳が分からない
それに、こいつの言っていることが 理解不能すぎる
テロが起きたら面白い、なんて、 明らかに常人の思考ではない
凪沙
凪沙
彼方
凪沙
彼方
凪沙
凪沙
凪沙
そう言って笑う凪沙の笑顔に、 狂気を感じた
ただ子供が楽しくて笑っているかの ような、純粋な狂気
凪沙
凪沙
凪沙
彼方
〜真冬 side〜
凪沙
彼方
真冬
彼方さんは自分の命と引き換えに、 凪沙のことを僕らに伝えてくれた ってこと?
凪沙
そうまでして、彼方さんは すぐにこうして伝えてくれてたんだ
彼方
カチャッ
彼方
そう言いながら、凪沙に向かって 何かを構えた彼
凪沙
暗闇だから、凪沙には よく見えないらしい
けど、ボクらは暗視のコンタクトを つけてるから分かる
彼方さんが持っているのは……拳銃だ
真冬
凪沙
凪沙
彼方
凪沙
凪沙こそ、こんな敵だらけのはずの 場所で正体をバラされてるんだから、 寧ろ彼女の方がピンチなはず
なのに、どうしてこんなに 余裕でいられるのか
真冬
微かに、人の気配がする
一人だけみたいだけど、 少し妙な感じだ
もしかして、ファントムの仲間?
凪沙
凪沙
真冬
彩莉……?
凪沙
凪沙
どうして今、ここにいないはずの 彩莉の話をするのか
本当に彼女がいる? だとしたら、何でこんな場所に?
真冬
〜彩莉 side〜
凪沙と真冬と別れて、お母さんの いるところへ戻ってくる
彩莉
スマホの通知欄を見ると、凪沙から メールが届いていた
彩莉
そのメッセージの後に、 この場所の地図も送られてきた
そこまで遠くないし、この人混みに 紛れられたら、上手くいけるかな?
とりあえず、凪沙に「分かった」と だけ返して、一旦落ち着くことにした
彩莉
まさか、真冬が凪沙と知り合い だったとは思わなかった
あの時……私が時雨桜の正体を 知る直前、二人は屋上で、凪沙の ことを他人のように言ってたのに
彩莉
ただの友達……ではなさそうだし、 真冬のもう一人のいとこ?
それなら、私が知らなくても おかしくはないけど……
もしくは、真冬の本当の彼女、とか?
彩莉
何だか、仲も良さそうだったし
彩莉
お母さんには少し申し訳ないけど、 気づかれないようそっと離れて、 すぐ人混みに紛れる
彩莉
彩莉
人がいなさそうな、暗くて細い通路
この奥に、みんながいるらしい
こんなことは普段しないから、少し 不安になって、そっと近づいてみる
彼方
急に聞こえた声に驚いて、 道に踏み入る直前で、 足を引っ込めてしまった
この声は……一ノ瀬会長の声?
だけど、珍しく声を荒げている
彩莉
もしかして、何かあったのかな……?
彼方
彼方
彼方
彼方
彩莉
一ノ瀬会長が声を荒げている理由も、 言ってることも、よく分からないし 頭が追いつかない
一体、何が起きてるの……?
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
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