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ねじことねじお

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ねじことねじお

1 - ねじことねじお

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2018年11月30日

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蘭が目を覚ますとそこは見たこともない風景だった。

蘭はベッドから体を起こし、あまりを見回した。 すると部屋には、真っ白なベッドがいくつも並んでいた。

(えっ?ここ、どこ?)

部屋は薄暗くて、物音ひとつ聞こえない。

(私、昨日は自分のベッドで寝たよね?)

……あ、あの、だ、誰かいませんか?

蘭はおそるおそる呼び掛けたが、誰の声も返ってこなかった。

そして、隣のベッドを囲むカーテンをそっと開けた。 ベッドには誰かが寝ているみたいだが、頭から毛布を被っていて良く分からなかった。

枕元にあるプレートには、『ねじこ』と書かれていた。

(ねじこって何?名前かな?)

その隣にも、頭から毛布を被って寝ている人がいて、そのプレートには『ねじお』と書かれていた。

……あの……す、すみません

蘭は勇気を出して話しかけた。すると、そのねじこは、声に答えるかのように毛布の中で動いたかと思うと、がばっと体を起こした。

毛布から出てきたのは、洋服屋さんで見るマネキンそのもの。

動くはずのないマネキンが、目の前で動いていた。

そして、ねじこは遠くを見つめたまま、今度は頭をぐるりと回し始めた。

(いや、どうしよう。このままだと、目が合っちゃう……)

蘭は逃げ出したいのに、体が全く動かない。目を閉じることもできない。 ねじこは、蘭に向かって不気味に笑い………

ねじこ

しっかりと見ていてね

そしてねじこは、ベッドの脇の柵に両手をかけると、上半身を回し始めた。

ゴリッ………ボギッ…………

部屋の中に嫌な音が響き渡る。

一回転……ねじこは表情を変えることなく、体をねじっていく。

二回転……お腹から紫色の血があふれでて、シーツが染まって行く。

三回転……

ドタンッ

ついにはお腹が千切れて、 ねじこの上半身はそのままベッドの下に落ちてしまった。

ねじお

ツギハ、オマエガネジコダ

ベッドから蘭を見ていたねじおは、そう呟いた。

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