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夏の影を追いかけて

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夏の影を追いかけて

3 - 動き出した時間

♥

171

2025年03月15日

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郁斗ーイクトー

お〜い、起きろ〜。

郁斗ーイクトー

もう朝だぞ〜。

涼雅ーリョウガー

ん……。

郁斗の声で目を開いた。

昨夜の記憶を必死に遡る。

帰ってる途中郁斗に出会い、そのまま連れ去られるように電車へ乗った。

だとするとここは……。

涼雅ーリョウガー

……っ!?

郁斗ーイクトー

おかえり、涼雅。

窓の向こうには、懐かしい街並みと真っ青な海がどこまでも広がっていた。

もう二度と見るものかと誓った風景が。

涼雅ーリョウガー

……どうしてだよ。

郁斗ーイクトー

ん?何が?

涼雅ーリョウガー

どうして俺をここに連れ戻したんだよ!

郁斗ーイクトー

「どうして」って……。

郁斗ーイクトー

お前に用があるからだよ。

涼雅ーリョウガー

じゃあさっさと終わらせろ。

涼雅ーリョウガー

一刻も早くここから出たい。

郁斗ーイクトー

まあ落ち着けって。

郁斗ーイクトー

もう少しで来るはずだからさ。

郁斗の言葉通り、玄関の扉が勢いよく開く音がした。

???

お待たせ!

やってきたのは1人の女性。

郁斗ーイクトー

よかった〜。

郁斗ーイクトー

危うく涼雅が逃げ出すところだったよ。

???

これでも結構急いだんだから。

涼雅ーリョウガー

えっと……?

???

あ、伊勢崎くん私のこと覚えてない感じ?

涼雅ーリョウガー

失礼ながら……。

???

まあ10年ぶりだもんね〜。

鈴花ースズカー

私は長谷鈴花
ーナガタニ スズカー。

鈴花ースズカー

伊勢崎くんとは高2と高3の時に同じクラスだったよ。

涼雅ーリョウガー

あ〜。

朧げな記憶がゆっくりと浮かんできた。

言われてみればこんな人もいたような気がする。

涼雅ーリョウガー

それで、わざわざ俺をここに連れ戻してまで何の用?

鈴花ースズカー

……協力してほしいの。

涼雅ーリョウガー

協力?

鈴花ースズカー

小景ちゃんについて。

その名前を聞いた瞬間、喉が詰まった。

心臓が嫌な音を立てる。

郁斗ーイクトー

忘れたとは言わせねぇぞ。

涼雅ーリョウガー

大丈夫、覚えてるよ。

水篠小景 ーミズシノ コカゲー

10年前、忽然と姿を消したクラスメイトだ。

未だに行方不明のまま。

鈴花ースズカー

何か1つでも手がかりを見つけたくて。

鈴花ースズカー

このままじゃ小景ちゃんに合わせる顔が無いよ。

涼雅ーリョウガー

……。

鈴花ースズカー

どう……かな……?

涼雅ーリョウガー

いや……そもそもなんで俺なんだよ。

涼雅ーリョウガー

別に小景さんと仲良かったわけじゃないし。

郁斗ーイクトー

だって涼雅は小景と3年間同じクラスだったじゃん。

郁斗ーイクトー

1番小景と一緒にいたのはお前なんだよ。

涼雅ーリョウガー

それは……そうかもしれないけど……。

鈴花ースズカー

満足したらすぐに帰す!

鈴花ースズカー

だからお願いします!

涼雅ーリョウガー

……。

いつかはこのことについて向き合わなければいけないと、心のどこかで思っていた。

きっと今なのだろう。

今向き合わなければ、俺は一生目を逸らしたまま過ごしていくことになる。

涼雅ーリョウガー

……分かった。

鈴花ースズカー

ありがとう!

涼雅ーリョウガー

終わったらすぐ帰るからな。

俺はそう言いながら、遠くに見える海を睨んだ。

夏の影を追いかけて

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