ぼくの手は しっかりと
詩乃ちゃんに握られていた
詩乃
詩乃
詩乃
詩乃
詩乃
アルラ
アルラ
アルラ
アルラ
詩乃ちゃんは 嬉しそうに
握った手を ゆさゆさと動かした
詩乃ちゃんと 肩を並べて通学路を歩く
詩乃ちゃんに 時間と道を合わせて
家に帰るのが
日常になっていた
アルラ
詩乃
アルラ
アルラ
アルラ
アルラ
アルラ
詩乃
詩乃
詩乃
アルラ
アルラ
詩乃
アルラ
詩乃
詩乃
詩乃
詩乃
詩乃
詩乃
アルラ
アルラ
詩乃
詩乃
詩乃
詩乃
アルラ
アルラ
詩乃
詩乃
詩乃
アルラ
詩乃
詩乃
詩乃
アルラ
詩乃
詩乃
アルラ
詩乃
詩乃
アルラ
詩乃
詩乃
アルラ
アルラ
アルラ
アルラ
アルラ
ぼくは スマホに撮り溜めた
詩乃ちゃんの画像を見ながら
呼吸を荒げ
自慰行為に耽っていた
アルラ
アルラ
彼女の画像を見ながら 行為をすると
普通にポルノを見るより 興奮の度合いが大きくなる
リアリティがあるからか
もしくは 背徳感に浸っているからか
ぼくは すぐに果ててしまう
アルラ
アルラ
付き合いはじめて 2ヶ月が経った頃だった
ぼくが奥手なのは 自分でもよくわかっているが
早く 詩乃ちゃんの裸体を
この目におさめたかった
アルラ
アルラ
アルラ
アルラ
アルラ
アルラ
詩乃
詩乃
詩乃
アルラ
アルラ
アルラ
詩乃ちゃんと目があった 詩乃ちゃんは視線を逸らして
ぼそっとつぶやいた
詩乃
詩乃
アルラ
アルラ
アルラ
詩乃
詩乃
詩乃
詩乃
詩乃
詩乃
アルラ
詩乃
詩乃
アルラ
そう言うのを待たず
詩乃ちゃんは椅子を立って 一礼すると
足早にカフェから出ていった
アルラ
アルラ
それからぼくは 自室に引きこもるようになる
どうしても 詩乃ちゃんとの恋を
忘れることはできなかった
アルラ
アルラ
食事と排泄以外は 部屋に篭り
彼女の写真を 見続ける
彼女のSNSのアカウント情報を 入手し
彼女の「今」を 監視し続ける
そんな陰湿な日々が 長く続いた
アルラ
アルラ
月日が経つにつれ
問題は改善するどころか
ますます悪い部分を 肥大させた
幾度も 季節が回転していく
アルラ
アルラ
ぼくは
ひとりの少女を思い続ける 廃人になり変わっていた
アルラ
世の中には女性が たくさんいるかもしれない
けれどぼくにとって 女性だと思えるのは
詩乃ちゃんただひとりだった
でももうどれだけ 彼女に尽くそうとしても
それは虚しい行為だと
知ってしまった
だが 彼女と別れて6年がたち
思いもよらない事実を 知ることになる
アルラ
アルラ
詩乃ちゃんは 新浜市内の大学に入学し
ひとり暮らしを始めたらしい
アルラ
アルラ
アルラ
アルラ
アルラ
ぼくは 小型カメラと 通信機器を手配した
それからのぼくは
これまでのぼくよりも
ずっと生き生きした状態で 計画を進めることができた
彼女のアパートに 監視カメラを置けば
すぐに見つけ出されるかもしれないし ぼくが罪を被ることになるだろう
ならばリスクの少ない方を 取らなければ
そして彼女が「能動的」に ぼくの欲望を叶えなければならない
だからぼくは 詩乃ちゃんの家ではなく
「彼氏」の方の寝室に 監視カメラを設置した
「彼氏」の名は
田澤トーマ
コメント
2件
彼女の存在を追い続ける…。 ストーカーですね…。 ある意味怖いです🫢