TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

人形は君を100回殺す -人形は放たれた-

一覧ページ

「人形は君を100回殺す -人形は放たれた-」のメインビジュアル

人形は君を100回殺す -人形は放たれた-

1 - 人形は君を100回殺す -人形は放たれた- 第1話

♥

368

2020年10月22日

シェアするシェアする
報告する

呪われた人形の館に閉じ込められたジローたちは

黒幕だった『稲垣ユキナ』を倒し

ついに、呪われた人形の館から脱出した…

速見ジロー

さあ、帰ろう!

赤月レオナ

うん!

(待って…行かないで…)

赤月レオナ

え…?

(私も…連れてって…)

赤月レオナ

…………

速見ジロー

なにしてるんだ?

速見ジロー

オレたちもバスに乗ろう

赤月レオナ

いまの…聞こえなかった?

速見ジロー

聞こえたって?

赤月レオナ

館の中から声が…

赤月レオナ

「私も連れてって」って…

速見ジロー

なに言ってんだよ

速見ジロー

みんなで確認しただろ?

速見ジロー

館の中に生き残りはいなかった

速見ジロー

残念だけど…みんな人形に殺されたんだ

赤月レオナ

それは…わかるけど…

ブロロ、ブロロロロ!

速見ジロー

バスのエンジンがかかった

速見ジロー

さあ、急ごう

速見ジロー

早く乗らないと置いてかれる

赤月レオナ

う、うん…

リョウマの母親

発車できそうですか?

バスの運転手

ええ、任せてください

バスの運転手

私だってプロですからね

速見ジロー

よし、間に合った

赤月レオナ

…………

リョウマ(子供)

お兄ちゃんたちも来たよ!

リョウマの母親

これで全員そろいました

バスの運転手

みなさん、席についてください!

バスの運転手

発車します!

動き出したバスは、森の中を進みはじめた

速見ジロー

これで呪いの人形ともおさらばだ

速見ジロー

よかった…

赤月レオナ

…………

速見ジロー

あれ…レオナ?

速見ジロー

もう寝ちゃったのか…

速見ジロー

よっぽど疲れてたんだな

赤月レオナ

…………

赤月レオナ

はぁ…はぁ…

赤月レオナ

出口はどこ…?

???

待って…

???

どうして逃げるの?

???

私はあなたのことが好きよ

赤月レオナ

…え?

???

私の大事なお人形を

???

あんなに上手に壊したんですもの

???

すごいわ、とても頭がいいのね

???

レオナちゃん

赤月レオナ

あなた…誰なの…?

???

レオナちゃんならきっと

???

とても可愛いお人形になれる

???

あなたが壊したユキナちゃんより

???

ずっと可愛いお人形に…

赤月レオナ

や、やめて…

???

戻ってきて…

???

私を置いて行かないで…

赤月レオナ

私に近づかないで!

速見ジロー

おい…レオナ!?

赤月レオナ

──はっ!

赤月レオナ

ここは…?

速見ジロー

バスの中だよ

速見ジロー

ついさっき、森を抜けたところ

赤月レオナ

そっか…夢だったんだ

速見ジロー

そんなに怖い夢だったの?

速見ジロー

ひどくうなされてたけど

赤月レオナ

うん…

赤月レオナ

でも、もう大丈夫だよ

赤月レオナ

(ここまで離れれば…)

赤月レオナ

(もう追ってこれないはず…)

こうしてバスは無事に、地元の警察署にたどり着いた

そこで簡単な取り調べを受けたあと、5人は病院へ移送された

それから数時間後──

惨劇の起きた洋館に、刑事たちが到着した

竹内ケン

こりゃぁ…ひどいな

氷室サヤカ

証言の通りですね

竹内ケン

エントランスに死体が2つ

竹内ケン

鋭利な刃物で、首をかき切られている

氷室サヤカ

彼らの証言を信じるなら

氷室サヤカ

同じように殺された死体が

氷室サヤカ

まだいくつもあるはずですよ

竹内ケン

おまえは、信じるのか?

氷室サヤカ

ええ、他にも死体はあると思います

竹内ケン

オレが言ってるのはそっちじゃねぇ

竹内ケン

犯人についての証言だ

竹内ケン

「呪われた人形に殺された」って…

氷室サヤカ

まさか

氷室サヤカ

信じられるわけがありません

氷室サヤカ

生き残った5人は嘘を吐いています

竹内ケン

まあ、そりゃそうだわな

竹内ケン

しかしそうなると…

竹内ケン

なんとも厄介な問題が発生するな

氷室サヤカ

そうですね…彼らの中に

氷室サヤカ

殺人鬼がいるということに…

竹内ケン

ヤツらはいまどこだ?

氷室サヤカ

病院に運ばれました

氷室サヤカ

今夜は入院することになっています

竹内ケン

よし、オレは病院へ行く

氷室サヤカ

私はなにを?

竹内ケン

もうじき、応援がくる

竹内ケン

それまでおまえはここで

竹内ケン

証言のウラをとっておけ

竹内ケン

ヤツらの証言と食い違うところがないか調べておくんだ

氷室サヤカ

わかりました

竹内ケン

こんなにヒドい現場はオレも初めてだ

竹内ケン

当分は寝るヒマもないぞ

竹内ケン

覚悟しておけ

氷室サヤカ

はい!

氷室サヤカ

まずはここね…

氷室刑事は、持っていたボイスレコーダーを操作した

リョウマの母親の声が流れてくる──

ボイスレコーダー

『主人は、洗面台の前に倒れていました』

ボイスレコーダー

『人形に背中から刺されて、周りは血まみれで』

ボイスレコーダー

『棚の中にいるリョウマを、守ろうとしたんです』

ボイスレコーダー

『どうしてあの人がこんな目に…許せない…』

氷室サヤカ

うん…

氷室サヤカ

特に食い違う点はないわね

氷室サヤカ

棚のほうを向きながら、背中を刺されてる

氷室サヤカ

子供の前で父親を殺すなんて…

氷室サヤカ

許せない…

氷室サヤカ

ふぅ…

氷室サヤカ

次の死体は…

氷室サヤカ

上の階の廊下に…

「そっちじゃ…ない…」

氷室サヤカ

なに!?

氷室サヤカ

誰かいるの!?

「こっちへ…」

氷室サヤカ

嘘でしょ…

氷室刑事は、素早く拳銃を構えた

氷室サヤカ

どこにいるの!

「こっち…」

氷室サヤカ

動かないで、警察よ!

氷室サヤカ

…………

氷室サヤカ

誰も…いない?

氷室サヤカ

たしかにこの部屋から声が…

氷室サヤカ

ん、あれは──

氷室サヤカ

──うっ!

氷室サヤカ

これが彼らの言ってた…

氷室サヤカ

なんて不気味な人形なの…

氷室サヤカ

オリの中に…まだ何十体も…

氷室サヤカ

誰がこんなものを…

「私よ…私が作ったの」

氷室サヤカ

──はっ!

「とても可愛いお人形でしょう?」

氷室サヤカ

どこに隠れてるの!

「大嫌いな両親を殺すためにね」

「ひとつひとつ、憎しみを込めて作ったの」

氷室サヤカ

ふざけないで!

氷室サヤカ

出てきなさい!

「あなたは…誰を殺したいの?」

氷室サヤカ

…え?

「私が力を貸してあげる」

「一緒にいっぱい殺しましょう」

「もっともっと…たくさんの死体を」

「私のお人形よりも、たくさんの死体を」

氷室サヤカ

な、なにを言って…

氷室サヤカ

(なにかがおかしい…)

氷室サヤカ

(ここから逃げなきゃ)

「ダーメ、逃がさないから」

「今日からあなたも──」

「私のお人形よ」

氷室サヤカ

きゃぁああぁああ!!!
loading

この作品はいかがでしたか?

368

コメント

7

ユーザー
ユーザー

続編待ってましたー!

ユーザー
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚