いつもの見慣れた 道を歩きながらふと思う。
『赤は勉強も出来るし運動も出来るし 何でも出来る。』
って言われてきた。
言われてきたからこそ、 みんなは俺に期待して 俺が何か出来なかったら勝手に ガッカリする。
それが嫌でいつしか授業を サボるようになった。
初めはみんな驚いてた。
そりゃそうだろう。
いつも真面目だった奴が急に 授業をサボりだすんだから。
なんて意味の無い事を考えていたら 正門のとこまで来ていた。
登校中よりも憂鬱になりながら 下駄箱へと足を進めようとする
が、
そんな簡単には進めない。
耳が痛くなりそうなくらいに声を上げてこちらに向かってくる女子達。
俺は即座に両手を耳に置き、
面倒くさそうな顔をする。
袖を掴まれ、言い合いをしながら 俺をあちらこちらへと引っ張る。
途中、転びそうになりながら 何とか持ち堪えて 白色の靴から青色の上履きに 履き替える。
少し小走りで一年の教室の前を通る。
弟達はもう来ていて、 あちらも女子達に人気だ。
今までに見た事の無いくらい、 笑顔で愛想を振りまいている。
「気持ち悪い、。」
なんて心の中で呟きながら 自分の教室へ行こうと身体を 反対に向けると、
先輩であろう女の人が少し頬を赤らめて俺の目の前に立っていた。
と、好感度を下げないように 優しい口調で話し掛けると、
びくっと肩を揺らし俯いて、 耳まで真っ赤に染まった。
俺の声に気づいたのか、 周りが急に静まり返って一斉に こちらに目を向ける。
先輩は少し緊張気味に俺に目を合し、
先輩
先輩
なんてベタな告白をする。
俺にとっちゃ年齢も組も名前も 何も知らない人に告白されている状況。
OKしたくないけどこんな大勢の前で 断るのは気が引ける。
だからと言ってOKするのも違う。
「あ、いい事考えた。」
この先輩っぽい人に嫌われずに 断る方法を。
可愛子ぶりながら質問を質問で返す。
正直自分でも結構キモイなと思う。
先輩
先輩か、
まぁこんな事知った所で 断るのは変わりないけど。
先輩
先輩
先輩
期待でいっぱいの目をしながら 見つめてくる。
まぁ...、付き合わないんだけど。
さっと先輩に近づく。
もっと近づこうと手首を握ると、 脈が早くなってるのを感じる。
俺はそんなのを気にせず、 もっともっと近づく。
周りの人達は口に手を当てて 興奮している様にも見える。
それに反して兄弟達は少し驚いたような顔をしてこちらをじっと見つめてくる。
やっと先輩の耳の真横まで顔を近づけ、
誰にも聞こえないようにそっと、
先輩
先輩
先輩
先輩
やっと行った、
とか思いつつ、 また小走りで教室へと向かった_
安心しろ、続き書くからw ブクマ一言〜、
あ、これ23話の続きw 遅くなってごめんね、 じゃな なう(2022/06/09 03:32:26)
コメント
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ブクマ失礼します
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