テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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銃口の先のエンディング

第124話 - 超越

381

2025年01月27日

#一次創作

#ファンタジー

#冒険

#殺し屋

#人間関係

#日常

四阿朧

死んでしまった人にはもう、何も尋ねられない。

だからこそアメリアの脳内は、そのことで囚われてしまっていた。

アメリア

（ここまできて私はまだネラを理解しないのかよ───！）

そのとき、スッとメラが一歩前へ出た

メラ

どちらかしか選べないなら、メラのこと…殺してもらうかなぁ

メラ

メラ、もしものときはアメリア様のために死ねるなら、それだけでも幸せだもん…ふふふっ

ソレ、ナラ───

アメリア

────！

アメリアはハッとして、発砲した。

アメリア

お前…っ！

アメリア

簡単に命を捨てるなバカ！！！

アメリア

メラは…最後まで私と一緒に生きるんだ！！もっと強欲になれ！

メラ

っアメリア様───！？

アメリアは白い銃から煙が上がるのを見て、笑う

アメリア

（…っああ、そっか…私、ネラのこと考えすぎて、焦ってたな）

アメリア

（やっぱ私は…ネラの死を恨んでいるし…死ってものを、特別視してるじゃないか）

アメリア

（「私たちにとって殺しは、日常で…当然で、受容するもの」───。）

アメリア

（「ネラはいいやつでいつも正しい」…）

アメリアはそこで、肩の力を抜いた

アメリア

んなわけ…あるかよ…っふ

アメリア

（あんなのは、いつ死んでもおかしくなかったネラがそうやって私に前を向かせようとしただけじゃないのか？）

アメリア

（ネラみたいなやつが、人の死を悲しまないわけない。だろ？）

アメリア

（…あのとき私の生きる意味は、ほとんどネラだった）

アメリア

（慕って、敬って、神格化して──だから何も、見えてなかった。アイツはただの一人の人間だ）

アメリア

（だから認めねえよ、ネラ。アンタが私に教えた中で───その口癖だけは。）

アメリア

（だって私は初めから生きるために殺しをしてきたんだから。）

アメリアは弾を込める。

アメリア

（何度も使うことを余儀なくされたけど）

アメリア

（私がこの銃を"意図的に"使うことは───どうしても憚られた）

アメリア

（だって私はネラの何ももうこれ以上知ることはできなくて）

アメリア

（何もわかってないと…思っていたから）

アメリア

（でも違った。今、認識を変えられる。）

そしてまた…銃を構えた。

アメリア

（集中しろ、アメリア。）

アメリア

（今、私が私でいなくちゃ逢えなくなるかもしれない人たちがいるだろ）

アメリア

（私が一番望み、価値を感じるリアルは──ここにある。）

アメリア

自己中でも…もうなんでもいい！

アメリア

私は私のために、まだこの人生を終えられない！

アメリア

（そして…想いはまだ、知っていける。だからネラは、私にエレンって名を遺したんだろ？）

アメリア

（私はネラと向かい合うために…この銃を使う！）

大切な人

思い出を思い出で終わらせない。

そのために、否、どんなときだって、乗り越えるときアメリアは、いつだって銃を握るのだ。

アメリア

（今私の人生に"何か"をもたらしてくれるのは───！）

彼女はこのとき既に──頭の中で未来を見据えていた。

アメリア

私はあなたが…大切だから。

アメリア

進むよ。

アメリアはそう呟くと、うってかわってニッと笑う

アメリア

（目指すのはネラじゃない。その───先へ。）

アメリア

私の仲間は誰もまだ、死なせない！

アメリア

まだみんなで…海で遊んでないだろうが！！

メラ

アメリア様ぁっ！

ミュール

アメリア様…！

サミュエル

いいねぇ、やる気出て来てんじゃん

サミュエル

俺もアガってきちゃうよ

サミュエルは笑う

サミュエル

さて、じゃあアメリア…

そして…バキ、と敵の腕を折った。

サミュエル

勝とうね。

パン！！

アメリアは人造人間に向かって発砲し、駆け出した。

テヘル

だってよ、アイク。

アイザック

らしーね、テヘル。

ライアン

…それで、どうする？

テヘル

えー…じゃあアイク、俺のために命捨ててくれる？♡

そう言うと、テヘルは剣先をアイザックに向けて笑った。

アイザック

そんなバカな。

アイザック

──命ならずっとお前に捧げてるでしょ。

そう言ってアイザックはテヘルの向けた剣を退けた

テヘル

あは。それもそうか

テヘル

じゃあ…もういっか！行こーぜ！

テヘルはアイザックの腕をぐいぐい引っ張っていく

アイザック

あいあいさー

ライアン

…？

テヘル

オージサマ…"噂通りの"おバカさんだなっ？笑

テヘルはすっかり調子を取り戻し、挑発するようにニヤリと笑う

ライアン

な…

ライアンはふと頭上を見上げる。小瓶。ちゃんと、手の中にある。

ライアン

！

視線を戻したのはそのとき、テヘルとアイザックが同時に斬りかかってきていたことに気がついたからだ。

アイザック

ざーこ

ライアン

…は───？

アイザックの顔を一瞥してからテヘルの方を見ると、テヘルは小瓶を片手にべっと舌を出してみせる

テヘル

答えを教えてやるよ！

テヘル

俺らは、もし互いの命のどちらか優先順位を選択しなきゃいけないとしても───

テヘル

一緒に、その選択肢ごと潰してやるんだ！

そうして足早に去っていくアイザックとテヘルを見て、ライアンは首を傾げた

ライアン

選択しなければならないときは選ぶしか無いだろ

ステイシー

はは、分かってねえな、オージサマ

ライアン

…お前には分かるのか？

ステイシー

"そーゆーことじゃない"ってコトだよ

ライアン

…？

ライアン

（…）

ライアン

（…また、分からなかった）

ライアン

（また俺だけ…知らないままだ。）

ライアン

（俺はいつまで───）

ライアン

（世間知らずの王子様で、居続けなければならないのだ？）

ステイシー

ほら、ぼーっとしてないで

ステイシー

"王様のために"…頑張ってくださいよ

そう言ってライアンを嘲るステイシーに

ライアン

フン、自分のためだ

ライアンは舌打ちをした。

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メラさんはアメリアさんのために命を捨てる覚悟があって、テヘルくんはどんな手を使ってでも2人で立ち向かう……そんな気がしていたからテヘルくん達は大丈夫だけど、メラさんは心配……って感じだったけど、アメリアさんが今の自分と向き合ったことでメラさんと共に生きることを選んだ……こんな最高すぎる展開が見れて嬉しい……😭✨ ……ライアン王子の言葉が引っかかるな……もしかしてライアン王子もアッシャー王の

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