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主。
主。
主。
主。
主。
主。
主。
主。
主。
Ak
Pr
Ak
みなさんこんにちは、オレの名前はAk
ちょっと今約束に遅刻しているので猛ダッシュしている情けない青年ですが、 一応少し前に世界を救った勇者です
Ak
Pr
オレの後ろを必死で走っている綺麗な髪をした若葉色の瞳の青年は、 オレの幼馴染で現在一緒に「恋」という気持ちについて考えているPr
Ak
Pr
そうは言いながらもゼェゼェと息が上がってしまっているPrーのすけに オレが申し訳ない気持ちになっていると、 少し遠くの方にとても目立つ美青年が4人集まっているのが見えた
Tg
そのうちの1人、背の低い千草色の髪をもつ男の子が、 にっこり笑って元気に声をかけてきたのを皮切りに、 その美青年たちが次々と声をかけてくる
Kty
Mz
At
Mz
そう言ってAtになだめられながら不満げにしているMzちをみて、 オレは申し訳なく思いながら遅刻した理由を告げる
Ak
Pr
At
Mz
Kty
Tg
Pr
Ak
At
Kty
At
At
Tg
At
Mz
At
Pr
Mz
Ak
At
At
Ak
At
Mz
Mz
Kty
Tg
Mz
Ak
Pr
Prーのすけの提案にみんなが賛成し、 オレたちはまず魔道具市に向かって歩き出す
Ak
Pr
Mz
At
Kty
Tg
そんな他愛もない話をしながら王都のメイン通りを歩くオレの心は、 おそらく今この世界で生きている人の中でも トップレベルで弾んでいたに違いない
Ak
Pr
Ak
Mz
At
Tg
Kty
6人でわいわい話しながら歩いているうちにちらほらと露店が見え始め、 オレたちは各々気になるものを物色していく
At
At
Mz
Mz
At
Mz
At
Mz
長年の絆を感じる元魔王たちの会話をオレがなんとはなしに聞いていると、 少し先の方でTgちゃんの元気な声が響く
Tg
Kty
Tg
Kty
Tg
Kty
Tg
Kty
Tg
Kty
Tg
Kty
Tg
Mz
At
Mz
イチャイチャしている未来の指導者たちと 軽口を叩き合いながらくすくす笑っている元魔王たちを、 Prーのすけがぼーっと見つめていた
Pr
Ak
Pr
Pr
Pr
Ak
Ak
大好きな幼馴染と恋について話していると、 オレたちの方をチラリと見たAtがニコッと大人びた表情で笑う
At
Pr
Prーのすけの言葉を聞いたAtが、うーんと少し考える様子を見せてこう答えた
At
At
Ak
At
At
Pr
At
At
At
At
Ak
At
Pr
Atの言葉を聞いて少しだけ答えに近づいたオレたちを見て 人形だとは思えないほど人間らしい笑みを浮かべたAtは 歩くペースを早めてオレたちを急かす
At
Tg
Kty
Mz
At
Mz
At
Mz
Mz
At
少し不満げな顔をしているMzちと笑顔が引きつってるAtが気になったが、 早く早くと先を急かすTgちゃんに追いつくのが精一杯で、 結局彼らに話しかけることを忘れてしまった
次にオレたちがAtを連れて行ったのは、 王都全体が見渡せる広場の近くにある展望台だった
Tg
Tg
そうつぶやきながら美しい街並みを見下ろしているTgちゃんの顔は、 普段よりも緊張感と責任感の色が濃く出ていた
いつも元気な笑顔を振りまいているTgちゃんだけど、 その裏には計り知れないような覚悟と葛藤、努力があるのだろう
そう考えると何か気の利いたことを言えたらと思うが、 その“役“はオレのものではないことも知っていた
緊張からだろうか、少し震えているTgちゃんの肩に、 Ktyが優しく手を置いた
Kty
Kty
Kty
Kty
Kty
Tg
Tg
幼い頃からずっとそばにいるのだから当たり前だが、 この2人はお互いのことを本当に理解していて、 お互いに支え合う未来を本気で描いている
そしてそれは2人の理想だけの姿なんかじゃなくて、 この2人ならきっとどんな“役”だって果たせるのだろうと周りに感じさせる、 確かな説得力と希望を伴った未来像だった
Ak
オレの言葉を拾い上げたPrーのすけが、笑って答えてくれた
Pr
少し遠くに目をやれば、 2人で並んで柵にもたれかかって王都を眺めているAtとMzちがいる
そこの2人の間に流れている空気も穏やかで落ち着いたもので、 2人がかけがえのない平穏な日常と長い時を超えて再び巡り会えた奇跡を 何度も反芻して噛み締めているのが伝わってきた
それでも触れることのない2人の距離感に違和感を感じるものの、 その違和感が2人にとってとても重要なもので、 簡単に壊せるものではないこともなんとなくわかっている
Ak
Pr
でも、この瞬間が幸せだってことは考えなくてもわかるな。
互いに同じことを考えているのが直感でわかってしまったオレたちは、 自分たちの視線を交錯させて小さく笑った
しばらく展望台でそれぞれ穏やかな時間を過ごしていたが、 そろそろ日没だという時間になるとTgちゃんがいう
Tg
Kty
Tg
Kty
Tg
Tg
Tg
At
Mz
Mz
Ak
Pr
Tg
Tg
Pr
Tgちゃんの案内に従って歩いて行くと、 連れてこられたのは王城内にある王宮の庭園だった
Ak
Tg
Kty
6人で他愛もない話をしながら王宮の庭園を散歩し、 適当なベンチで並んで座って穏やかな時間を過ごす
なんとはなく話題が途切れて各々静かな時間を過ごしていると、 ずっと周りの花を眺めていたAtがぽつりと呟いた
At
何百年も1人で生きてきた彼の心を思って言葉を発せずにいると、 Atがゆっくり目を閉じて、優しく微笑みながら続けた
At
At
At
At
Atは柔らかく閉じていた瞼をあけ、目を細めてオレたちのことを見る
At
Ak
At
At
Tg
At
Kty
At
Pr
At
Mz
At
Atは少しずつ言葉を重ねながら、その色違いの瞳に涙を溜める
彼の震える手を優しく握ったMzちの姿が、 数百年の時を超えて再び結ばれた2人の絆の強さを何よりも示していた
At
At
At
At
Atの言葉にいろんなものがぐちゃぐちゃになって、 オレは思わずAtを抱きしめる
Ak
Pr
Tg
Kty
Mz
オレのことをいじりながらもみんな泣きそうになっていて、 でもその涙は決して不幸からくるものではなかった
暖かくて優しいこの空間が心地よくて、 オレは感情のままに思ったことを言葉にする
Ak
Ak
Pr
At
Tg
Kty
Mz
At
Pr
Tg
Mz
Ak
Mz
Kty
Pr
Tg
At
Mz
Mzちのツッコミにみんなが笑って、 太陽が沈んで登ってきた月がオレたち6人を優しく照らす
Prーのすけへの想いのこととか、愛の形だとか、 考えなきゃいけないことは多いけど、 今回のお出かけでちょっとだけそれが掴めた気がした
そして、オレにはもう一つ気づいたことがある
Ak
Ak
Pr
キラキラと笑顔を浮かべる大好きな幼馴染と その後ろで笑っている大切な友人たちに、オレは満面の笑みで応える
Ak
愛が何かということは、結局まだよくわからないけど
今この瞬間が“楽しい”もので、“いろんな愛で溢れている”ことは、 なんとなくわかる気がした
主。
主。
主。
主。
主。
主。
主。
コメント
4件
ほのぼの回良すぎる!あっとくんの最後の言葉に感動しちまったよ!!😭😭ほんとに尊すぎて癒された!!スランプ中なのに2本も投稿してて尊敬すぎるよ椿ちゃん!!!
リクエスト応えてくれてありがとうございました!大満足です!!最後のところで感動しました〜!それぞれの尊いところがあってもう最高でした!!