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咲野藍

はぁ〜快適

期末テストも終わり、いよいよ体育祭が近づいてきた。

外の生徒たちは、暑苦しくなるほど練習している。

私は、体育祭の練習に一切参加しなかった。

あんな集団に入って練習するほうがどうかしている。

だが、芽依と咲良はただのサボりなため、強制的に練習している。

成瀬春樹

そうですね〜

咲野藍

なんであんたがここにいんのよ!

成瀬春樹

体育祭練習で怪我したんです

確かにここは保健室だが、怪我人はよっぽどこない。

咲野藍

(絶対わざと怪我しただろ…)

成瀬春樹

先輩期末テストの結果見ました?

今日は期末テストの個人成績表が返ってきた。

私も今日の朝に保健室に先生が来て渡された。

成瀬春樹

何位でした?

咲野藍

2位

成瀬春樹

すご

成瀬春樹

先輩って意外に頭いいですよね〜

咲野藍

「意外に」ってなんだよ

咲野藍

殺すぞ

成瀬春樹

1位は誰なんでしょうか

咲野藍

興味ない

そんなもんどうせあいつに決まってるだろ。

あいつが1位以外になってるのを私は見たことがない。

成瀬春樹

ちなみに僕は下の方でした!

咲野藍

見た目どおりだわ

こいつは多分下から数えたほうが早いだろう。

このチャラい見た目どおりである。

成瀬春樹

先輩は1位になりたいとか思わないんですか?

咲野藍

思わない

成瀬春樹

なんでですか?

咲野藍

思うだけ無駄でしょ

咲野藍

才能って言うものは確実にあって、才能ないやつが努力したって無駄なんだから

咲野藍

上には上がいるから努力するだけ無駄

成瀬春樹

そんなもんなんですかね〜

この世の中はいつもそうだ。

頑張ってるやつが、いつも巨大な才能に押しつぶされる。

結局それでできているんだ。

成瀬春樹

私はそんなことを考えていて、あいつが何か言いたそうにしているのに気づくことはできなかった。

時間がたち、休憩時間になりあいつらが帰ってきた。

姫沢咲良

はぁ〜まじで死ぬわ

小日向芽依

それな!

小日向芽依

暑すぎるわ

姫沢咲良

保健室めっちゃ冷えてる

小日向芽依

超涼しいんだけど!

一気にうるさくなったな。

速く休憩時間終わってくんないかなー

成瀬春樹

芽依先輩!この前はどうもありがとうございました!

小日向芽依

馬鹿!お前ここで言うなって!!

ん?「この前」?

咲野藍

この前って何?

成瀬春樹

芽依先輩が先輩の場所を教えてくれたんです!

あぁ…あの私が勉強してたときか…

芽依を見ると顔が真っ青になっている。

そうか…あれは芽依がやったのか…

私は芽依に近づいていく。

小日向芽依

いやマジですまん!!

咲野藍

許すわけねぇだろ

私は芽依の腕を掴み、逆方向に引っ張った。

小日向芽依

痛い痛い痛い!

小日向芽依

ギブ!キブ!キブ!

咲野藍

二度とすんじゃねぇぞ

成瀬春樹

怖いな〜先輩

姫沢咲良

私らの中で1番強いからね

私が芽依を締めているときに

咲良とあいつがそんな会話を広げていた。

成瀬春樹

そういえば先輩達はテスト何位でした?

姫沢咲良

私は10位

小日向芽依

ノーコメント

芽依はまたひどい点数を取ったようだ。

まぁ、知ったこっちゃないが。

成瀬春樹

先輩はどうして保健室登校してるかみなさん知ってます?

いきなりなんだこいつは。

空気読めないのか?

小日向芽依

知らん

姫沢咲良

私も知らないわ

成瀬春樹

え?でもみなさんいつも一緒ですよね?

小日向芽依

こいつと出会ったのは去年の冬で、そん時にはこいつはもう保健室にいた

成瀬春樹

そうなんですね

はぁ…ほんとうざい

人の過去を探って何になるわけ?

咲野藍

なんで私の過去を探るの?

成瀬春樹

好きな人のことは全部知りたいじゃないですか!!

咲野藍

意味分かんな

私はこいつに対する好感度が0からマイナスに下がった。

咲野藍

ただいま〜

咲野明日香

おかえり〜

は?

いつも玄関に来ないのに今日はどうしたんだ?

気持ち悪…

咲野明日香

個票出して

あぁ…そういえば今日は個票が返されたか…

うちの学校はきちんと生徒が親に個票を見せるように個票を配った日にはメールがされるのだ。

この人は娘の学力にしか興味ないのだ。

学力にしか興味ないのに保護者づらするんじゃねぇよ

咲野藍

はい

私は個票を渡した。

咲野明日香

また2位なのね

またこれだよ

咲野明日香

何回も何回も言ったわよね?

咲野明日香

もっと成績上げなさいって

咲野明日香

あんたは来年から大学入試なのよ

咲野明日香

日本は学歴社会なの

咲野明日香

毎日勉強しないからこんな成績なのよ

うぜぇなあこいつ

今の私だったらこいつを殺すことぐらい簡単にできる。

咲野藍

咲野明日香

ちょっとどこに行くのよ

そんなことを考えてもしょうがないと思い、私はこいつの横を通り自分の部屋に戻った。

「親は自分の子供が大好きだ」と誰かが言っていたが、こいつを見てそんなことが言えるか?

自分の理想を押し付けてばっかりで娘のことを真剣に見たことなんてないくせに。

私がどんな悩みを持って、どんな過去があったのか知らないくせに。

もう本当に嫌だ。

私は自分の部屋に行ったあと、顔を枕にずっと埋めていた。

あれから数日がたち、いよいよ体育祭当日である。

成瀬春樹

先輩救護係頑張りましょうね〜!

係に入っている人は、係のテントに行き活動する。

咲野藍

お前、、!外で抱きつくんじゃねぇ!!

外で抱きつくとか頭湧いてんのかこいつ…

周りを見ると観覧に来た保護者でいっぱいだ。

7月の上旬だが、暦上では夏なのだからとても暑い。

生徒も、先生も、保護者もとても暑そうにしている。

成瀬春樹

先輩の親御さんは来てるんですか?

咲野藍

なんでそんな事聞くの?

成瀬春樹

挨拶しようかなーって

咲野藍

やばお前

彼氏でもないのになんで挨拶するんだ。

成瀬春樹

で?来てるんですか?

咲野藍

来てね―よ

咲野藍

来るわけねーだろ

あの学力にしか興味ないモンスターが勉強とは正反対の体育祭に来るわけがない。

所詮、あの人はその程度だ。

成瀬春樹

そうですか

ふと椅子から立ち上がる。

尿意が迫ってきた。

私は外にある便所に向かった。

成瀬春樹

ちょっと、先輩!?

成瀬春樹

どこ行くんですかー!!

成瀬春樹

もうすぐで開会式始まっちゃいますよー!

咲野藍

便所

私は振り返らずに答えた。

途中、賑わう家族の声が聞こえてきて私は憎かった。

咲野藍

すっきりした〜

私は用を足し油断していた。

それが仇となった。

東宮奈央

…久しぶり

東宮奈央

げん…きにしてた?

私は何も言えなかった。

まるで金縛りにあったかのように体も口も動かなかった。

東宮奈央

また前みたいに仲良くしたいな…

「前みたいに」その言葉が私にまとわりつく。

私の中から劣等感、嫉妬、色々な負の感情が生まれてくる。

咲野藍

期末テスト何位だった?

東宮奈央

え…?

突然そんな言葉を口に出していた。

東宮奈央

1位だよ

やっぱり

どんなに頑張ってもどんなに努力してもいつもあんたが私より上を行ってた。

それが憎くて憎くて憎くてたまらなかった。

咲野藍

さよなら

私はあいつに振り返ることもなく戻った。

戻ったときには開会式が始まりそうで、少し焦った。

先輩、大好きです。

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