【11月10日】
とあるビルの屋上。
吹く風は冷たかったが、
夜景を見つめる人物は
寒がる風も見せず
煙草をたしなむ。
不意に、
人の気配を感じて振り返る。
タナキエル
タナキエル
煙草を吸っていた人物―タナキエルは驚いて
数歩後ろに下がる。
ベリト
そこに立っていたのは
ベリトだった。
タナキエル
ベリト
ベリト
タナキエル
タナキエル
ベリト
ベリト
タナキエル
タナキエル
タナキエル
ベリト
ベリト
ベリト
タナキエル
タナキエルは目を細めてじっとベリトを見つめる。
ベリト
タナキエル
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
タナキエル
タナキエル
タナキエル
ベリト
ベリト
ベリト
タナキエル
ベリト
タナキエル
タナキエル
ベリト
タナキエル
ベリト
ベリト
タナキエル
ベリト
ベリト
ベリトはやんわりと微笑み
タナキエルはため息をこぼした。
タナキエル
タナキエル
ベリト
ベリト
タナキエル
ベリト
タナキエル
ベリト
ベリト
タナキエル
タナキエル
ベリト
タナキエル
ベリト
ベリトは大きく頷いた。
ベリト
ベリト
タナキエル
・
・
バイトの帰り道。
鼻歌を歌いながら帰っていると
前方に人影が見えた。
ノノ
ノノ
ノノ
足取り軽く近づいて、
人影がゆっくりと振り返れば
ノノはピタリと立ち止まる。
ノノ
大きな瞳に
大粒の涙が浮かぶ。
ノノ
そして、一気に駆け出し
ノノ
抱きついた。
ノノ
ノノ
ノノ
ベリト
ノノ
ノノ
ノノ
ベリト
ベリト
ノノ
ベリト
ベリト
ノノ
ノノ
ノノ
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリトがにこやかにそういうと、
ノノはムスッとした顔をする。
ノノ
ベリト
ノノ
ベリト
ベリト
ベリト
ノノ
ベリト
ベリト
ベリト
ノノ
ベリト
ノノ
ベリト
ベリト
ノノ
ノノ
ベリト
ベリト
ノノ
ノノ
ベリト
ノノはベリトを押し飛ばす。
ノノ
ノノ
ノノ
ベリト
ベリト
ベリト
ノノ
背を向けて立ち去るベリト。
その後ろ姿を見つめ、
ノノは再び涙を流す。
ノノ
ノノ
ノノ
ノノ
・
・
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ゆっくりと
インターフォンを鳴らした。
ガチャッ
氷野 夕姫
ドアチェーンをかけたまま玄関を開け、
久しぶりに見た氷野夕姫は
ドアの前に立っている人物を見て
反射的に扉を閉めた。
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
しばしの沈黙のあと、
そっと扉が開く。
氷野 夕姫
ベリト
その言葉と共に、
夕姫はベリトに抱き着いた。
氷野 夕姫
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
氷野 夕姫
泣き出す夕姫をしっかりと抱き締める。
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
そこでようやっとまだ玄関先であることに気が付いた夕姫は、
ベリトを部屋の中に招き入れた。
・
・
ベリト
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
聞きながら夕姫はスマホのメモ帳に入力していく。
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
話しは尽きない。
聞いて欲しい話し、
聞きたい話しが多い。
気が付けば時計は23時を回っていた。
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
夕姫は即答する。
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
悲しそうに言う夕姫の手をベリトはそっと握りしめる。
氷野 夕姫
そして、そっと引き寄せた。
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
夕姫の顔はどんどん赤くなっていく。
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
ベリト
ベリト
そう言って強く抱き締めた。
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
”えいっ!”と夕姫は
ベリトを押し倒す。
ベリト
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
氷野 夕姫
ベリト
ベリト
一つ咳払いをし、
夕姫の耳元に唇を近づける。
”今日は寝かせないよ?”
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
・
・
楽しい時間なんてあっという間。
朝なんてもう二度と来なきゃいいのに、
なんて
思ってしまう。
朝が来たら、
きっと起きたら、
隣には
もう
いない。
大好きな人は、
大好きな人を残して
消えてしまう。
悲しいと思うのは
きっと同じで。
一緒に居たいという思いも、
きっと同じ。
でも、
それでも
現実はいつも
残酷だ。
一人きりの朝。
隣には
やっぱり誰もいない。
氷野 夕姫
いなくなった人の名前を呼ぶ。
応えなどあるあずも
ベリト
氷野 夕姫
どこからともなく現れた黒い猫が、
すり寄ってくる。
氷野 夕姫
そうだ、
と思い出す。
形は異なるけれど、
彼は側にいてくれている。
常に自分に寄り添ってくれている。
氷野 夕姫
ベリト
黒猫をそっと抱き締める。
氷野 夕姫
氷野 夕姫
氷野 夕姫
ベリト
その声を聞いて
泣きながら
笑った。
・
・
貴方が側にいてくれるなら
私は最期まで
笑顔で生きよう。
これは、
貴方が私にくれた命だから……。
・
・
コメント
3件
2人の再会にうるっときました… 夕姫ちゃんの嬉しそうな様子が伝わってきて…すきです…… あと、ベリトさんがいつもは「夕姫さん」って呼ぶのに、「夕姫」と呼び捨てにしていて鳥肌立ちました 夕姫ちゃんの側からベリトさんのこと押し倒すのもすきです…! 猫の姿になって隣にいるのが愛らしいけどとっても切ないです…