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〜side kiyo〜
ky
後悔している
あの時といいさっきといい…
ky
まさか、押し倒してしまうなんて
困らせるつもりはなかったのに、制御できなかった
ky
先程から、俺のため息だけが脱衣所に響いている
”俺みたいな酔っぱらいにも簡単に押し倒されてさぁ…!”
ky
つい、焦ってしまったのだ
いつ誰に取られるか分からないし、こんな素敵な人は居ないとさえ思えた
だから早く、俺のものにしたかった
早く、俺の気持ちに気づいてほしかった
彼は俺に特別な感情を抱いていないことなど、分かりきっている
ky
胃のあたりを何かが渦巻いているようで、何だか気持ちが悪い
自分の気持ちに向き合う機会が無かったせいか、初めて抱く感情に動揺している
ky
本当に、なんてことをしでかしてしまったのか
…謝らなきゃ
でも、なんて謝ればいい?
「押し倒してごめん」だと、なんだか誠意を感じられないし
「酔ってた」は、言い訳にしかならない
「可愛かったから」なんて言ったら、困惑させてしまうだろうな
ky
いや、困らせたのは事実だ、早く謝らなくては
でも
レトさんが可愛くて抱きしめたのも、愛おしすぎるのも、誰がなんと言おうと事実だ
それにあの時…
rt
火照った頬に潤んだ瞳、困惑しつつも少し怯えた表情、小さくからだを丸めこちらを見上げる姿…
まるで小動物のようで、容易く握りつぶしてしまえそうだった
ky
少なくともあの瞬間、彼を見つめていたのは俺だけで、彼の瞳に映っていたのも俺だけ
困った表情をさせたのも俺だけだし、彼の身体を支配していたのも俺だけだ
ky
あの瞬間のレトさんは、"俺だけのもの" だった…?
そうか、愛しい人を独占できたのか
rt
……あぁ
rt
なんて愛おしい
ky
興奮と快感が、全身を駆け巡る
と、しばらくしてハッとした
こう思われること自体、きっと彼は嫌だと感じるんだろうなと
ky
己の欲にもはや呆れてきた
さっきの言動といい、自分の思いを伝えたところで、嫌われるのは確定しているようなもの
レトさんの隣に居られなくなるなら、いっそこのまま気持ちを隠していれば…
ky
どうすればいいんだろう、このままじゃレトさんに顔向けできな…
コンコンコンッ
ky
rt
rt
いつの間にこんな時間が経っていたのか
ky
rt
ky
rt
ky
rt
rt
ky
rt
ky
rt
レトさんはドアの前に立ったまま、静かに話し始めた
rt
ky
酔いが覚めてきている今、とんでもないことをしてしまったと絶賛猛省中である
rt
ky
rt
ky
逆にそれ以外考えられるのだろうか。本当に鈍感な人だ
rt
ky
rt
気持ち悪いよな、きっと。俺に「かわいい」って言われても、ふざけているとしか思われない……
rt
rt
ky
rt
rt
ky
まぁ、あながち間違ってはない
rt
rt
rt
ky
rt
ky
rt
ky
こんなときでも、優しく俺に語りかけてくれるレトさん
rt
ky
rt
rt
ky
rt
rt
rt
rt
レトさんの声は弱々しく 少しだけ震えている気がした
ky
ky
rt
ky
rt
ky
この瞬間、俺の中で何かが弾けた気がした
ky
rt
ky
rt
ホントだよ。細かい配慮ができるはずのアンタが、どうして自分のことになると、いつまで経っても気がつかない?
rt
rt
ky
rt
ky
rt
ky
rt
ky
rt
ガラッ!
俺は思わず扉を開け、レトさんの腕を思い切り掴んでいた
ky
rt
そして俺は、脱衣所にレトさんを引きずり込み、扉を閉めた
……To be continued