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最近の君は何処か別人だ 。
2人分の足音を 木霊させながら 、
私はまた此の考えを 開始してしまう 。
別の人と 接しているかのような 、
そんな感覚を私に覚えさせる 。
ほんの少しばかりでも 笑顔が増えて 、
何かに追われている気がしている 。
些細な仕草も急いでいる 。
ずっと私は隣に 居たから解ってしまう 。
良いのかも悪いのかも 解らない儘聞き出せず 、
秒針だけが一定のリズムで 君との時を刻む 。
茉 陽
晴 哉
嗚呼矢っ張り可怪しいと解る 。
私が予想した反応は 「 別に 」の一言だけだ 。
其れを上回ってくる君は 矢っ張り可怪しい 。
探りたいけれど 口と思いは連動してくれない 。
‘ あ ... ’ や ‘ え ... ’ 等の 意味深な声を引っ張り出すだけで 、
其れに続く言葉は 空に吸われてゆく 。
唯君が可怪しくなった日を 私は一時も忘れない 。
あの日 、 君が1日欠席した翌日 。
私は目に入れた時から ソレを感じた 。
何時もは手を振るだけの君が ぶっきらぼうに声を発した 。
晴 哉
其れだけですら解る私は 気持ち悪いのだ 。
不器用でも其の二文字でも ちょっと幸せを感じた 。
正直嬉しかった 。
でも此時の私は驚きと 動揺が隠せなかったから 、
君が困るように言い淀んだ 。
申し訳無いと思いつつ 振り絞って出したのは 、
茉 陽
何に対しての肯定なのか
私ですら解らないんだから 迷宮入りだ 。
其の私を見た君は ふっと笑みを現した 。
優しい笑顔
初めて見た筈なのに 安心感がよぎる 。
思考をぐるぐると回転させ 、 問いの答えを見つけた 。
御母さんだ
大好きな優しい あの御母さんにそっくりだ 。
其れを見つけた私も口角が 上がるのを止められなかった 。
コレは良い事として
考えを終わらせてしまおう 。
変わった君の背中を眺め乍
歩を進めた 。