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ホームルームが終わったあと、俺は担任に呼ばれ生徒指導室まで連れて行かれた。
俺が幾ら弁解しても、担任は聞く耳を持たなかった。
俺にとっての真実は、担任には言い訳にしか聞こえなかったようだ。
そらそうだ。実際、俺の鞄から財布が出てきたのだから。
もう俺が言ったところで、結果は変わらない。それに早く気がつけば良かったんだ。
しかし、なんとか担任に分かってもらおうと説明したのだが、
お前がしたことは犯罪なんだぞ!どうして嘘をつくんだ!とは激しく怒鳴られた。
結局、俺はクラスメイトから財布を盗んだ犯罪者という事になった。
矢野 聖也
明日、どんな顔して教室に入れば良いんだろう。
いや、教室だけではない。必ず俺の噂は広がるはずだ。
……楓はどういう風に思うだろう。
俺がそんなことするはずがない、と信じてくれるだろうか。
それとも、俺を責めるのだろうか。
もう、唯一の心を許せる人は楓しかいない。
楓にだけは……見捨てられたくない……。
矢野 聖也
乾いた笑みが自然と出た。
矢野 聖也
体がやけに重い。
俺は靴を脱ぎ、そのままリビングへと直行した。
扉を開けると、制服のままソファーでだらしなくくつろいでいる結衣と目が合う。
矢野 聖也
喋る気にはなれなかったが、いつもの習慣のせいで無意識に話しかけていた。
矢野 聖也
矢野 結衣
不思議とそこまで無視は辛くなかった。
というよりも、無視の辛さが弱く感じた。
矢野 聖也
ただ、辛かった。
何もかも投げ出して、この世界から消えてしまいたかった。
矢野 聖也
ベッドで横になり、天井をただ眺める。
そしてあのホームルームの出来事が脳をよぎった。
矢野 聖也
矢野 聖也
矢野 聖也
堪えてきた涙腺が遂に崩れ、声を抑えながらもベッドを濡らす。
あの理不尽の鬱憤をただ虚空に向かって吐き出すしか出来ない自分が、惨めで、嫌いだ……。
矢野 聖也
頼る相手なんて居ない。 俺が、耐えないといけないんだ。
矢野 聖也
気づいたら 俺は寝てしまっていた。
#妹