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帰ろー、そんな声が響く廊下の端っこをゆきは1人、歩く。 んーー、、と伸びをすると、
ココ
不意に後ろから声が掛かった。 驚いて後ろを振り返ると、ココがいた。 ココというのはゆきが呼んでいるあだ名。本名は藤乃心露だ。
ココ
小馬鹿にしたように笑いながら言うココは、周りの人から見れば間違いなく美人と言われて当たり前の美しい顔立ちをしている。
対して、ゆきは。
ゆき
ゆき
極々普通の、ちょっと馬鹿な人というだけだ。
ココ
ココは体を揺らしてクスクスと笑う。
ココは少し迷うような表情をすると、
ココ
ココから誘われることは中々ないのでゆきは少しビックリしたような顔をしたが、
ゆき
と、嬉しそうに頷いた。
廊下のザワザワした空気をモノともせず、帰ろーっ!と元気に言って、2人は歩き出した。
公園に入り、(ゆきの奢りで)買ったジュース缶を開けながら、ココはそういえば、と話題を口にした。
ココ
ゆき
この時期に珍しいなぁと思いながらゆきもジュース缶を開けながら、ココに聞き返す。
ココ
ココはすくっと立ち上がると、
ココ
その一言だけ言い放った。
ゆき
つい、そう聞くと、ココは困ったように笑いながら
ココ
そう言った。
ゆき
ただ不思議そうな顔をするゆきをチラリと見て、
ココ
と言いながら手を出せと言わんばかりにちょぃちょぃ、と手を振ってジェスチャーする。
ゆきが素直に出した手に、何かを握らせる。
ココ
ココ
ゆきが手を開くと、その手にはゴムがあった。
ゆき
ココはゆきの手を引いて立ち上がらせると、
ココ
そう言って歩き出した。
ココが向けた背中に違和感を感じながらも、
ゆき
そう言って、ココに歩調を合わせた。