夏休みが終わり再開した学校
周りはみなまだ夏休みが欲しいとつぶやく人達が多い
俺としては別に夏休みが欲しいとかそんな考えはなかった
大して友人もいないし外に出る用事がない
夏休み期間俺は何をしていたかと聞かれれば俺はバイトをしていたと答える
そう答えるしか俺にはなかったからだ
周りからは「〜に遊びに行った」なんて話が聞こえてくる
あの少ない休暇の中遊びに行けた奴らはきっと俺より友人も多いやつなんだろう
騒がしい教室の中自分の席にと腰掛け
流れる雲を眺めながらそう思った
少しして前の席にある人が座る
【烏間 桜】(からすま さくら)前の席のやつの名前だ
そいつは俺としては少し苦手な相手だ
どう苦手かと言うと…
桜
彪吾
桜
桜
彪吾
桜
桜
彪吾
桜
桜
彪吾
桜
桜
彪吾
桜
桜
桜
彪吾
桜
桜
こんな感じで俺のプライベートゾーン関係なくずかずかと入ってくるのだ
こいつのこの性格が俺はイマイチ好きではない
だが唯一コイツだけが俺に話しかけてくる人物であるのは確かだった
桜
桜
桜
彪吾
桜
桜
彪吾
彪吾
彪吾
桜
彪吾
桜
彪吾
彪吾
桜
桜
彪吾
桜
桜
彪吾
桜
彪吾
桜
彪吾
桜
彪吾
桜
彪吾
彪吾
桜
彪吾
桜
桜
彪吾
桜
桜
彪吾
桜
俺の返しに腹たったのか頬をふくらませたあと舌を出して煽ってきた
やること言うことやはり子供っぽい
だから俺はこいつが苦手なんだ
結局断りきれなくて土曜日の祭りに参加する事になった
あっという間に平日は流れていき約束の日
行きたくなかった祭りの日が来てしまった
断れなかったため渋々来ているが当の本人がこの場にいない
時間も集合場所もアイツが決めたというのにその本人が遅れるなどあっていいのだろうか?
俺は決められた時間より少し早めに着いて待っていたが約束の時間を過ぎてもあいつは来ない
結局あいつが来たのは約束の時間から10分後の事だった
桜
彪吾
彪吾
桜
桜
彪吾
桜
彪吾
桜
彪吾
桜
彪吾
彪吾
彪吾
桜
桜
桜
彪吾
彪吾
彪吾
桜
桜
彪吾
そのあとはそれなりに祭りを楽しんだ
祭り屋台の定番金魚すくいや射的
当たるはずないのにクジ引きとかも引いてたな
遊び疲れて焼きそばとかも買ってちょっと休憩したかと思えばまた射的屋に行ったり
振り回される俺は一体何なのか…
完全に俺はコイツの保護者みたいな立場になっていた
そのわちゃわちゃした時間も過ぎていき気が付けば祭りは終わりを迎えていた
最後にラムネを二本買って神社の方にと歩いていく
ここの神社は山の中に建てられていたもので神社から見た景色は綺麗なものらしい
神社に向かう途中桜がそう話してくれた
別に聞いてもないし興味はなかったがそこで素っ気ない態度はまずいと思いそれなりの反応をしたつもりだ
しばらくすると鳥居が見えてきてそこをくぐるのかと思ったがくぐらず
その一二歩手前の石段の上に腰掛けた
雰囲気的に俺も座らないといけないようなので隣に座る
彪吾
桜
気まずい空気が流れ出す
俺自身人とあまり関わったりしていなかったのでこの場合どう声をかければいいのかさっぱりである
なにか話題を作ろうと考えていると桜が先に話題を提示してくれた
桜
彪吾
桜
彪吾
桜
桜
彪吾
桜
桜
桜
彪吾
桜
彪吾
彪吾
桜
彪吾
彪吾
彪吾
彪吾
彪吾
桜
彪吾
桜
彪吾
彪吾
桜
彪吾
桜
桜
桜
彪吾
彪吾
桜
そんなやり取りをしていると花火が上がっていた
桜
彪吾
桜
桜
彪吾
彪吾
桜
桜
今にも消えそうなそんなか弱い声で桜はそうつぶやいた
彪吾
桜
桜
彪吾
桜
彪吾
桜
彪吾
桜
蒼白い月が2人を見つめる
その出会いと今後の関係を祝うかのように薄暗い夜空に1輪の大きな花が咲く