ねぇ
何?
私を殺してよ
嫌だよ
血がつくから汚い。
…潔癖症かよ。
…だから何?
…別に。
俺の世界に来たいってか?
…別に。
ツンデレかよ。
…だから何?
…素直じゃないなぁ。
こっちに来たいって言えば良いのに。
言ったら
どうにかしてくれんの?
……
無理だな。
ほらね。
ねぇ
いつまでこうしてるつもり?
君が幸せになるまでかなぁ。
…ふっ笑
何言ってるの?笑
…私に幸せなんて感情
もう…消えちゃった。
おい
何か喋れよ。
恥ずいだろーが。
…ごめんごめん。
ねぇ
………………… 。
…帰ってきてよ。
…。
何もいらないから
あなた以外何もいらない。
欲しくない。
…
私の隣に…
そばにずっと居てよ!!
ねぇ
なんで私はあの時死ななかったの!?
どうして君だけ死んだの?
彼女はポロポロと涙を落としていった。
…
やっと素直になってくれたね。
ばーか
は?
っていつもなら言うところだけど…
……
お前より先に
逝っちゃって…ごめんな。
もう、2度と君には触れられないし
抱けない。
涙を拭うことさえ出来ない。
…こんな彼氏……
いや、違うな。
お前にとって
もう、俺は
彼氏じゃない。
どうしてそんな事言うの!?
車が突っ込んでこなかったら、俺
今頃生きてたんだな。
事故だったから仕方ないと思ってた。
でも
今、どうしても君を……抱きたい。
……
好きだよ。
大好きにきまってる。
けど、もう駄目だ。
………
“別れよう。”
今までありがとう。
この人生
アホらしかったけど
お前と過ごした毎日は
凄ぇ楽しかった
けどな、俺はもう
お前に何もしてやれねぇ。
もう、ここへは2度と来るな。
…さぁ、家に帰れ。
…
嫌…
俺はもうお前の彼氏じゃない。
…俺はただの“幽霊”だ。
さぁ
ここから立って。
君はこんな所にいてはいけない。
一歩ずつで良いから
ほら
前を見てごらん。
こんなにも世界は美しい。
さようなら
愛しい君。
もう
会えないと分かっていても
この事故現場で
君を探してしまう
俺だけが居た。
ーENDー








