翌朝。
夜空のスマホに届いた
"差出人不明"
のメッセージは、
一瞬で彼女の呼吸を奪った。
震える指先でスマホを伏せたけれど、
胸の中で文字だけが繰り返された。
(やめて…)
心の奥で何度叫んでも、音にはならなかった。
その日の放課後、夜空は姿を消した。
及川 徹
同じクラスの友人に尋ねてみても、誰も知らなかった。
そして及川の元にも、マネージャー仲間から連絡が入る。
(嘘だ。)
即座にそう思った。
昨日まで普通に笑っていた彼女が急に
『倒れる』ような理由なんて、きっと_
及川はスマホを握りしめ、思い当たる場所へ走り出した。
及川 徹
そこには、柵にもたれて
力無く座る天音の姿があった。
天音 夜空
声がかすれていた。
及川 徹
天音 夜空
天音 夜空
天音 夜空
天音 夜空
及川 徹
及川は夜空の前にしゃがみこみ、真っ直ぐに目を見た。
及川 徹
及川 徹
及川 徹
夜空は目をそらす。
その目には、涙が滲んでいた。
天音 夜空
天音 夜空
天音 夜空
天音 夜空
及川 徹
及川の声が優しく重なった。
及川 徹
天音 夜空
及川 徹
及川 徹
夜空は方を震わせながら、絞り出すように言った。
天音 夜空
天音 夜空
及川 徹
及川 徹
その言葉は、天音の心に染み込んでいくようだった。
そしてこの瞬間、天音はそっと及川に身を預けた。
天音 夜空
小さな声だったけれど、確かに
"助けて"
と聞こえた。
及川はその手を強く握る。
及川 徹
及川 徹
及川 徹
そのよる、2人は初めて、お互いの傷に触れ合った。
傷を見せ合い、痛みを知り、
それでもなお、繋いだ手を離さなかった。
だが、その頃、青葉城西の練習試合会場には、ある男の姿があった。
彼の目がスマホの画面を冷たく見下ろしていた。
そして、静かに呟く。
コメント
2件
やばい最高すぎる なのに充電があと2%… 限界まで見る!