今頃貴方は。

君はそう言葉を放った

震えてるの？

なんでｯ、別れないなら

早く振ればいいじゃん

小さな口で大きな言葉を口にするかのように

君はそっと息を飲む

なんで、？

なんで名前で呼んでくれないのｯ？

なんで『貴方』なんて呼ぶのｯ、。？

君は俺の名前を言いかけて

僕の桃くんへの気持ちは

『大好き』じゃなくて

ただの『依存』だったのかもしれない

このまま一緒に居続けたら

きっと桃くんを傷つけていたから

壊していたから

君がｯ、桃くんがいなかったら

もう僕は生きてる価値なんてないよね

だから、だからね

僕は空へ飛び立つの

そしたら僕も桃くんも

もう傷つくこともないから

泣いちゃダメ

桃くんと別れるときに泣いちゃったんだから

最後くらい笑ってさよならしたかったけどね

でも、でもね

こんどこそは

寧ろ、もうあんな辛い思いしなくていあんだから

はーい今日の授業はこれで終わりだ

皆、下校時間には帰るように

あの日から青は来なかった

最後の青との会話が別れ話なんて

今頃青はなにをしているだろう

青は今幸せだろうか

そんなことで頭がいっぱいいっぱいになる

だったら、青に会いに行こう

嫌な予感がしながらも

俺はそんなことを考える

青の家に行っても母親は黙りこんで

青の友達にだって聞いてもあの日から

連絡がつかないって言ってたし

青と俺の思い出の場所を思いだす

そこにいるということを願って

俺は重たい足を運ぶ

ｷｷｯｰ"🚗

ねぇ、知ってる？

今から丁度一年前

この学校で男子生徒二人も死んだらしいよ

そのうち一人は自殺。

もう一人は事故死。

でもさ、奇妙な事にその二人

死にながら

笑ってたんだって。